3話
90歳なの?
あのお姉さん?
若すぎない?
上着は花柄。
背中はまっすぐ。
足もしっかり。
顔は?
歳を知ると、ちがって見えます。
目じりとか、口のまわりにカゲがある。
でもやはり、明るく見える。
若くなれる、何かがあるのかな?
気になる。
司書さんとの話しを聞こう。
なぜあれほど明るいのか?
『苦しい時は好きなことばっかり思いだしたの』
「そうなんですね」
『まあ、人生なるようになるって思ってね』
「それは強いですね」
『考えすぎたら苦しいからね』
『さきのことなど、分からないと思って』
『そしたら時間があっという間』
『こんな歳になっちゃったの』
『笑っちゃうわ』
「どうして、そうまで明るくいられたんです?」
「とてもお若いようです」
『私ね、今が一番楽しいって思うの』
『好きなことして、好きな話して』
『今の楽しいを集めるの』
『そうしたら苦しみを越えていけたの』
『それが若さになったのかも』
『若い人にもね、知って欲しくてね?』
『これが、パワーなの』
『90歳のおばあちゃんの、パワー!』
「ハハハハハ」
お姉さんは笑いました。
司書さんも笑ってます。
私もつられて笑います。
楽しい声がひびきあってる。
つられて和歌がうかびました。
楽し気な 顔と言葉で 話したら
離し別れる 歳の数かな
この日から、私はこう思いました。
「言葉と心はつながっている」
「楽しい言葉を使うと、明るさもふえる」
「あの人は90歳なのかもしれない。でも心と言葉が若いんだ」
「90歳も女の子だ!」
私がいたのは図書館。
言葉が好きな人の集まる空間です。
小説投稿サイトに似ています。
読者と作者。
言葉が好きな人が集まったら。
さらに若々しく楽しくなれると思うのでした。
この話が、皆さんが女の子にあえるようになるきっかけとなったらうれしいです。




