男女遭遇【5】
男が、頭の中で未来を組み立てる。
想い描かれる未来予想図。
惚れた女と全宇宙の未来を、熟考する男。
現状の全ては、すでに把握していた。
そして、夢幻世界が構築されていく。
後は、存在証明。
自己が、自己である事を証明するだけ。
男には、少年時代が、無かった。
生まれて物心つく前から、正しい男だった。
少年とは、つまり、『坊や』であり『ガキ』。
彼等の大部分は、男になりそこなう。
もちろん、男を志さない者は、論外。
男としての理想を語る事すら出来ない坊や。
理想を想い描く事すらしない坊や。
証明する事は、難しい。
時間が、かかるし、手間もかかる。
だからこそ面白いし楽しい。
男である事の証明問題。
それに、音をあげる坊や達。
脱落する者が、出てくる。
諦めて、人間になる者が、続出する。
何もしないし思考すらしない生人間。
怠惰な生き物でガキそのままの人間。
ご愁傷様。
男にとって、自己同一性は、『正しい男』。
一族内における『王』であり龍巳の孫。
２０１７年２月２５日に『王の王』を証明。
そして、これからする存在証明は、『最高賢者』。
世界唯一で全宇宙の最高賢者。
いかにして、と言われれば、『せかいせいふく』。
全宇宙を、聖なる福で、征服する。
鬼界で、悪魔と話し合った。
甘い夢幻屋敷で、第１６８王女と話し合った。
少女乙女達と、話し合った。
夢のお話で、夢のあるお話で、夢のようなお話。
それは、現実社会を、革命するお話。
絶対運命黙示録の真少女革命。
【identity】
自己同一性。
自我同一性。
帰属意識。
自己確認。
主体性。
etc。
革命するにあたり、絶対に必要不可欠なモノ。
それは、仲間であり相棒であり魂友。
そして、男の命を捧げる女。
約束の刻である最期審判日。
そこから逆算して、制限時間一杯。
革命を開始して、奇跡を成し遂げる。
それには、ある程度の時間が、いる。
奇跡をもたらすために、必要な時間。
愛は、奇跡の源。
奇跡を起こすのが、愛。
恋愛には、育てる時間が、必要。
恋は、燃え上がり冷める。
愛は、無私であり、興味関心。
恋愛は、恋の働力を愛に変換する精神聖意。
魂や命と呼ばれるモノを、女に捧げる。
愛する女のために生きる。
正しい男にとって、至福の幸せ。
めぐり逢った。
ついに遭遇した。
男は、そう確信しつつあった。
探して探して探してついに見つけた。
『彼女だ』！！！
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男女遭遇【6】に続く
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令和二十三日目。
四本の小さな赤い薔薇。
女神様が、世界を創造する。
瑠可エミリアたんが、桜の中で微笑む。
あやさんが、舞う。
男は、みる巫女に言った。
「滅びゆく人間哺乳類に、一言」
「人類が、滅びても、『みる』は、滅びぬ」
