8:魔力的な問題だった。
水も滴る良い男もとい、私が水を顔に吹き出してしまったルディさんに即座に土下座で謝り倒した。人様の顔になんて事をしたんだ私、いくらびっくり情報だからって‥‥。気にするなって爽やかに笑って許してくれたルディさんには本当にもう頭が上がらない。彼女沢山とか思ってごめんなさいちょっと反省します。
「ほら、もうそんな顔すんな。これ位で怒りゃしねえよ、綺麗な顔が台無しだぞ」
成る程、モテる男と言うのはスマートにこんな台詞が出せるのか‥‥。あ、いや、反省してます。ごめんなさい。最後にもう一度ご迷惑かけましたごめんなさいと謝る。人の顔に吹き出すとか初体験をこんな所でするとは思わなかった。人生なにがあるか分からんもんだなぁ。
「何かお詫びをしたいんですけど、何かあります?私一文無しなんであれですけども‥‥」
「もう十分謝られたからいいんだよ。ったく、スイ様はもうちっと図太く生きてく方が良いんじゃねぇか?ほらほら、もう謝るのは終わりだ終わり。走るのはこれから毎日していくからな、俺らの基礎能力が高いとは言え慢心は毒だ。鍛えて損はない」
掛けてしまった本人にもう大丈夫と言われてしまえば、そこまでだろう。後で、何か返せる位になってから改めて用意する事にしよう。でも、毎日マラソンか‥‥いや、頑張ろう。
「よし、じゃあ魔力についてはフルーに習ったんだよな?じゃまずは‥‥」
「あの、ルディさん非常に言いづらいんですけども、二人で違う事で盛り上がってて、魔力云々は習ってないです‥‥はい」
「なんだと?」
「‥‥‥‥面目ないです、なんか楽しかったんです女子トーク‥‥いや、すいません」
嗚呼、なんていたたまれないんだろう。今日二回目だ。小さくなる私に怒ってないから縮こまるなよ、なんて笑いかけるルディさんほんとイケメン。
午前中の女子トークにより消えた魔力についてちょっと教えてくれる事になりました。
「まず、魔力ってのはリバルデールでは生命そのものだ。魔力が無くなれば俺達は生きてはいけないな。スイ様が産まれるまでの千年は前の統治者が残した魔力を少しずつ大陸全土に流して繋いできたらしい、まあ俺が産まれた時はもう殆どなくなってたけどな」
「あれ、統治者に選ばれる人って魔力は無尽蔵に有るみたいな話じゃなかったですか?」
「あー、あれな。スイ様が産まれた大陸の源の外に花が咲いていたろ?」
「はい、見渡す限り色とりどりの可愛い花が咲いてました。綺麗だったなぁ」
「あの花、前の統治者の時は洞窟から五メートル位の範囲しか咲いてなかったし花の色も確か白一色だったと記録されてる。つまりだ、毎回必ずしも無尽蔵の魔力を持つ者が産まれる訳じゃないって事だ。まあ、それでも規格外の魔力量なのは変わりないが‥‥」
「‥‥私、もしかしなくてもとんでもない感じでしょうか?」
「正真正銘、無尽蔵の魔力を身に宿してるからな。とんでもねぇな、あの花はチリンってんだ、産まれた統治者の魔力量によって咲く花の数も色も異なる。それが見渡す限り色んな色ならスイ様は歴代一だろうな」
あのお花はチリンって言うのか、なんか可愛らしいなぁ。て言うか私、歴代一なの?にわかには信じられない。だって魔力量って言われてもよく分かんないし、いやでもその内見えてくるんだっけ?サイラスさんが言ってたよね。気長に構えようか。
「まだ魔力は見えてないだろう?見えてくるまでは、体力作りを頑張る形だな」
今後も地道に体力作りに勤しみます、はい。魔力ってどれ位で見えてくるものなのかなと思う。
話を終わらせて、また演習場10周した。それでも疲れない私凄いな。




