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魔女の呪いで男を手懐けられるようになってしまった俺  作者: ウミガメ
第3章 闘技場とハーレム
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修行開始!

ここまでのあらすじを振り返る。


コルリの街で、ラルフを狙う魔術師から、ラルフを庇い重症を負った俺。

俺が運び込まれたのは、ユウリのおじいさんから紹介を受けていたギルバートの家だった。

ギルバートは俺を助けるため、ラルフと3人でギルバートの故郷であるキサスにワープする。

薬のおかげで一命を取り留めたものの、喧嘩したままのサムとは離れ離れになってしまった―――!


そんなこんなで、1ヵ月後の魔術闘技祭に出ることになった俺。

優勝賞品には相手の本音を覗き込める「真実の鏡」が手に入る。

サムと無事に再会を果たし、サムの本音を聞き出すことはできるのか!?



そして、俺は魔術闘技祭優勝に向けて、修行をすることになり―――?


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ギルバートに『師匠』という人物を紹介され、修行をすることになり、今日が約束の日である。

ギルバートにはなぜかバカにしたように笑われ、「精々頑張れよ」という言葉を受けた。

そんな言い方をするとは、さぞ厳しい人物なのだろう、という俺の疑問はすぐに解消された。



「アナタ真面目にやってるの!?」

「あ、うっす、すいません」


「もう一回。来なさい」




俺は今、修行の場として、キサスの街中心部から少し外れた、大きな広場にいる。

20mほど先には、はるか向こうにいるはずなのに、異常なほどの存在感を放つ『師匠』がいた。


弓を構え、俺はゆっくりと目を閉じる。


そして身体全体のエネルギー、魔女の『魔力』を、必死に矢に運ぶように込めていく。

魔力を最大限に込め、溢れる……! と思ったところで、ぱっと目を開けた。


その瞬間、視線の真っすぐ先。

矢の的となる目標とする人物『師匠』が視界に入り、つい俺は肩の力がふっと抜けてしまう。


一瞬緩んだその手で、矢を放つ。


―――外れる!


矢は目標の人物の少し横を過ぎようとするところで、

なんと師匠はその矢を素手、で受け止めた。


嘘だろ―――?


そして師匠は怒った表情で、ずんずんと俺のもとに近づいてくる。


「はぁ? 舐めてるの、アナタ。それじゃアタシのハートに全くビンビン来ないわ!」


矢は師匠の手の中で真っ二つに折れている。

目の前にくるとわかるその迫力。



そう、その師匠はラルフと同じほど、190cmはあろうかという、ビッグなお方だったのだ!!!



「ごめんなさい、ししょ」

「師匠なんて呼ぶんじゃないわよ! お姉さまと呼びなさい、お・ね・え・さ・ま!」


俺の言葉の後に一瞬の隙もなく、言葉を被せられる。


「は、はい……お、おねえさま……」


ああ、なんかこのテンション、聞き覚えがあるな。

俺は、いつも語尾に☆マークが自然とつくような喋り方をする魔女のことを思い出す。

きっと、この師匠は魔女と話したら、なんだか仲良くなってしまいそうだ。


俺がそんなことを考えていると、それを見た師匠は物凄い鬼の形相になる。


「アナタ、聞いてないでしょ!? それで優勝できるわけないって言ってるのよ!」

「あ、はい……すいません……」


「いい? 魔術闘技祭は、その名の通り、大前提として『魔力』を武器に戦うものなの。だから、ほとんどの出場者は魔術師よ。アナタのような物理的な武器を使う人は珍しい方だわ」


そう言うと、師匠は俺が背中に背負う弓矢を一瞥する。

そして心底、不思議そうな目を向けた。


おそらく俺の持つ魔力を疑問に思っている。

俺はその秘密がバレるんじゃないかと、少しドキドキする。


「アナタ、弓矢の技術は一流よ。……アタシを見て集中を切らすのは許さないけど」

「ご、ごめんなさい……つ、つい」


その先の言葉が予想できるのか、師匠は鬼のような目つきを俺に向けたため、慌てて口を噤む。


「それにしても不思議よ、アナタこんな膨大な魔力を持っているなんて……。しかも、それをまるで制御できてない。はじめにも言ったけど、アナタの持つ魔力をその弓矢に乗せられれば、物凄い武器になるわ」


そう、修行の内容は魔術闘技祭に向けて、魔女の『魔力』を使いこなす制御技術を学ぶことだった。


「それにその魔力、どうしてかしら。なぜかアタシのハートをくすぐるものがあるのよね、悔しいことに。アタシも落ちぶれたかしら」


師匠も男なので、魔女の魔力の効果は十分に発揮されているようだ。

ただし、どうにもこの師匠とラブの波長は感じないのであった。


「アタシが直々に指導してあげるのよ。アナタもっと感謝しなさい!」

「はい、もちろん感謝をしております。師匠」


すると何故か、師匠はまた鬼のような目を向ける。

俺は自分の言ったことを思い出して、慌てて口を開いた。


「お、おねえさま……」


師匠は今度は満面の笑みを浮かべるが、そこには全くの優しさが感じられない。

俺は恐怖に震えそうになりながら、なんとか作り笑いを浮かべた。


そして俺は基本的に毎日、魔術闘技祭優勝に向けて、この『師匠』と修行をすることになったのである。

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