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勇者が壁を抜けるので、魔王城の施工をやり直します  作者: こーひーまめ
第一章

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登場人物・世界構成 (第一部)

※こちらを読まなくても物語はお楽しみいただけますので、

まずは第1話からどうぞ!


魔王城で働く者、暮らす者、なぜか壁から入ってくる者。

本作に登場する人物と、魔王軍の組織を紹介します。


「あの人、誰だっけ?」と思った時に、気軽に戻ってきてください。


*


## 魔王城管理部門


巨大な魔王城の修繕、保守、設備点検を担う部門。

壁も扉も階段も、普通に使えることが何より大切。

普通に使えない日が、少々多い。


### 施工班


**シュウ/三崎修平《みさきしゅうへい》**

種族:人間


本作の主人公。魔王城の施工班で働く青年。

日本ではゲームの不具合を調べる仕事をしていた。

その経験を頼りに、城で起こる奇妙な現象を観察する。

建築も魔法も勉強中。定時で帰って温かい飯を食べたいが、困っている人と気になる不具合を放っておけない。


**ゴルド**

種族:オーガ

役職:施工班監督


強面で寡黙な、施工班の頼れる監督。片方の角が折れている。

どれほど奇妙な現場でも、真面目な顔で状況を説明する。作業員の安全を何より優先する。

元・城塞守備隊隊長。軍務を退いた今も、かつての部下からは「隊長」と呼ばれている。


**トト**

種族:ゴブリン


小柄で器用な施工班員。鍵や扉、細かな金具の扱いが得意。

口は達者だが、仕事も早い。シュウとは軽口を言い合える仲。

勤務終了には敏感。


**ノル**

種族:スケルトン


落ち着いた物腰の施工班の先輩。

経験を生かして仲間を支え、新人の面倒もよく見る。

体の骨は取り外せるが、雑に扱っていいわけではない。


**ピコ**

種族:スケルトン


施工班の新人。素直で一生懸命。

張り切るあまり、一人で何とかしようとすることもある。

ノルたちに教わりながら、仕事を覚えている。


*


###設備点検班


**ミラ**

種族:ゴースト


魔王城の設備点検を担当する女性。

穏やかで気配り上手だが、時折いたずらっぽい一面ものぞかせる。

壁を通り抜けることができ、実体を持って物に触れることもできる。

読書とお茶が好き。




### 魔王 王家とその家族


**黒天の覇王

ヴァルゼルギアス・ノクス・グランディオス**

地位:ヴァルディア魔王国 魔王


威厳ある姿と強大な力を持つ、魔王国の統治者。

国と民を大切にする真面目な王だが、予想外の出来事には表情がよく動く。

娘にはとても弱い。母と姉にも、別の意味で弱い。


**ヴァルグレシア・グランディオス**

地位:魔王軍将軍〈現在不在〉


魔王の姉にして、魔王軍最強の戦士。

大剣、闇魔法と炎魔法、驚異的な身体能力を持つ。

豪快で自由を愛し、強い相手を求めて旅をしている。

弟を「愚弟」とからかいながらも、かわいがっている。

窮屈な役目はすっぽかすが、むやみに人を傷つけることはしない。


**リリア・グランディオス**

魔王の娘。五歳。


父親が大好きな、好奇心いっぱいの女の子。

城で働く者たちにも親しみを持ち、何事にも興味津々。

本人の何気ない一言が、黒天の覇王に大きな影響を与える。


**シルヴィア・グランディオス**

先代ヴァルディア魔王国 魔王


優雅な物腰と、息子が思わず背筋を伸ばす威厳を備えた女性。

現在の魔王を「ヴァル」と呼ぶ。

国を治める王も、母の前では息子である。


※魔王には妻もいます。詳しい紹介は、今後の登場に合わせて追加予定です。


*


## 魔王軍騎士団


魔王国と、そこで暮らす人々を守る組織。

さまざまな種族が所属し、それぞれの特性を生かして任務に当たる。


### 近衛隊


魔王とその家族の警護、城の重要区画の防衛を担う精鋭部隊。


主な所属種族:上位魔族、オーガ、デュラハンなど。


**リゼ**

役職:近衛隊 隊長/魔王の秘書


魔王の政務を支える、冷静沈着な女性。

簡潔で丁寧な物言いを崩さず、必要なことを的確に伝える。

近衛隊隊長としての高い戦闘能力も備えている。

魔王の威厳と予定を守るため、日々尽力している。


### 城塞守備隊


城門、城壁、見張り塔などの警備と巡回を担う部隊。


主な所属種族:オーガ、ゴブリン、スケルトン、ガーゴイルなど。


**バルト、ドラン**

種族:ガーゴイル


見張り塔を守る、長年の同僚同士。

石の体で城を見守っているが、飾りの石像ではない。

休憩も必要だし、鳥に汚されれば困る。


※ゴルドは、この城塞守備隊の元隊長。現在は魔王城管理部門に所属しています。


### 野戦部隊


城外での防衛や救援を担う部隊。

国境・街道・砦の防衛、巡回、護衛、増援、住民の避難支援などに当たる。


主な所属種族:ミノタウロス、オーガ、獣人、スケルトンなど。


第一から第三までの前線部隊があり、基本的な任務は共通。

部隊番号による強さの順位はない。


**第一前線部隊**


**ダンガ**

種族:ミノタウロス

役職:第一前線部隊 分隊長


大きな体と豪快な声を持つ軍人。

仲間思いで、現場の者への気遣いも忘れない。

食事の時間も大切にしている。


**第二前線部隊**


**アニカ**

種族:ゴースト

役職:第二前線部隊 分隊長


オレンジ色の髪を高く結んだ、活発な女性の槍使い。

ミラの幼なじみで、性格は対照的。

伝令任務で訪れるフィノとも顔なじみ。

人のちょっとした変化に気づくのが早い。


**第三前線部隊**


所属人物は、今後の登場に合わせて紹介予定。


※ダンガとアニカは、それぞれの部隊内にある分隊の長です。


### 魔術部隊


戦闘魔法、結界、通信、魔術的な異常の調査や対処を担う部隊。


主な所属種族:魔族の魔術師、リッチなど。


**ローデン**

種族:リッチ


古い異常現象の記録を管理する、魔術部隊の一員。

膨大な記録に通じているが、分からないことを分かったふりはしない。

長く生きているため、「最近」の感覚は少々独特。


### 偵察・伝令隊


周辺の調査、情報収集、各地への連絡を担う部隊。


主な所属種族:ハーピー、ゴースト、小柄な獣人など。


**フィノ**

種族:ハーピー


緑色の髪と翼を持つ、明るい伝令兵。

飛行を生かした連絡任務をこなし、城内外を忙しく行き来する。

空からの道には詳しいが、地上を歩く時は少し事情が違う。

景色のいい場所や、おいしい物が好き。


*


## 城で働く人々


**マルダ**

種族:オーク


魔王城の厨房で働く女性。

料理の現場では、相手が魔王でも伝えるべきことをはっきり伝える。

城で働く者たちの食事を支える、頼もしい料理人。


*


## 城の外の人々


**勇者**

種族:人間


アルディナ王国で勇者として活動する青年。

この世界で生まれ育った人間であり、日本から来た人物ではない。

人当たりはよく、本人なりに真剣に行動している。

ただし、移動経路や宝箱について、施工班とは意見が食い違うことがある。


**ロッカ**

種族:人間


セレスタ交易連邦の商人。

商売への熱意と、現実的な判断力を持つ。

荷物にも取引にも責任を持っているが、世界の妙な現象までは予定に入れられない。



*


## 舞台となる国々


**ヴァルディア魔王国**

大陸西部に位置する、魔王が治める国。

シュウたちが働く巨大な魔王城がある。


**アルディナ王国**

大陸中央から東部に広がる、人間の王国。

勇者の活動拠点となる国。


**セレスタ交易連邦**

南部に位置する、多種族の交易国家。

東西を海に面し、各地を結ぶ交易が盛ん。


魔王国と王国は停戦下にあり、国境を越えた往来や交易も行われている。

それぞれの国で、人々は働き、食べ、日々を暮らしている。


壁から誰かが入ってきても、翌日の仕事はある。



*



## この世界の魔法について


この世界には魔法があります。

ただし、誰もが強力な魔法を使えるわけではありません。剣や槍を扱う者、道具を使う職人、魔法を専門とする者。それぞれの技術が、人々の暮らしを支えています。


### 属性と適性


魔法の属性は、炎・水・雷・土・風・氷・闇・光の八つ。


通常、一人につき一つ、生まれつき得意な属性があります。他の属性も使えないわけではありませんが、その力は微弱です。


得意属性は体質によるもので、鍛錬によって新たに増やすことは、ほぼ不可能とされています。まれに、二つの得意属性を持つ者もいます。

(例:ヴァルグレシアは闇魔法と炎魔法を得意とします)


闇属性は珍しく、光属性はさらに希少です。

ただし、闇が悪、光が善という意味ではありません。どちらも、使う者によって扱い方が変わる力です。


魔王家は強力な闇魔法の適性を受け継いでいますが、実際に扱える術の規模や精度は、年齢や習熟度によって異なります。


### 魔法の得意・不得意


得意属性があることと、強い魔法を使えることは別です。


魔法の能力には、主に三つの違いがあります。


・**属性適性**――どの属性を扱いやすいか。

・**魔力量**――どれほどの規模で、どれだけ長く使えるか。

・**制御技術**――狙った場所へ、必要な強さで作用させられるか。


同じ炎属性でも、小さな火を灯す程度の者から、戦闘用の炎を操る者まで、その能力には大きな差があります。


### 補助魔法


属性とは別に、術の用途による分類があります。


**治癒魔法**

傷の修復や、体の回復を助ける魔法。


**結界魔法**

防壁を作り、一定の範囲や対象を守る魔法。


**強化魔法**

筋力や持久力、感覚などを、一時的に高める魔法。


**弱体魔法**

相手の力や動き、魔法の働きなどを、一時的に弱める魔法。


これらをまとめて「補助魔法」と呼びます。

習得にはそれぞれの知識と訓練が必要であり、得意属性の魔法を使える者が、補助魔法も使えるとは限りません。


### 武器と魔法


魔力量の多さが、そのまま体の丈夫さになるわけではありません。

強い魔術師にも剣や槍は通用し、間合いや足運び、判断力が勝敗を左右します。


大きな魔法ほど準備や集中を必要とし、魔力にも限りがあります。結界にも守れる方向や範囲、耐久力の限界があります。


魔法は強力ですが、武器や技術に代わる万能の力ではありません。


### 暮らしと魔法


建築や修繕でも魔法を使うことはありますが、普段の仕事は道具と職人の技術が基本です。


強化魔法で重い物を持てるようになっても、道具や縄、足場まで丈夫になるわけではありません。細かな作業の腕前も、魔法だけでは身につきません。


魔法が必要な工程では術者の力を借り、それ以外は、それぞれの経験と得意分野を生かして働いています。


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