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偏在の理想ボーイ幻覚の普通ガール  作者: キャボション
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蟻の巣

1時間半程歩いていると廃墟のような学校が見えた。見てみると数人の武装したテロリストが警備をしていた。椎名は飛ばしていたミツバチを回収し、別のドローンを展開した。

「椎名、そのドローンは?」

「地上用ドローン『クロアリ』です」

クロアリはほとんど音も無く学校へと走っていった。クロアリを見届けた椎名は視界を操作している小型タブレットに下ろした。

椎名は小型タブレットを操作しながら俺たちに「潜入の準備をしておいて下さい」と言った。俺と乃木は互いに通信機の動作確認を行っていたがエディはどこかに通信をとっていた。しかしエディは少し声が大きいからかほぼ丸聞こえだった。

「こちらエディ。民間人とともに解放戦線の研究所に到着した。これより研究所に潜入する。オーバー」

通信を終えたエディはタバコを1本吸った。

「エディ、通信丸聞こえだったよ」

乃木はエディのタバコを取ってそう言った。するとエディは乃木からタバコを取り返し「別に聴こえてたっていいよ」と言いながら再びタバコを吸い始めた。

「皆さん、準備は出来ましたか?説明は移動しながらします」

「大丈夫だ」

エディはタバコの吸い殻を携帯灰皿に入れた。

「じゃ、行くか」

「出発!」

俺達は警備に気付かれないように学校跡の裏へと回った。すると警備はひとりもいなく、簡単に潜入する事ができた。

「椎名、大量破壊兵器はどんな感じだったんだ?」

「見た目は普通の球体のようでした。名前は『アラハバキ』です」

「とするとアラハバキを開発したのは多分日本人だな」

「乃愛ちゃんはどうしてそう思うの?」

「アラハバキは日本神話の神で反逆を象徴する。つまりその開発者は世界に反逆するつもりだ」

「皆さん、行きますよ」

椎名はタブレットを操作しながら進んでいった。俺達も勿論椎名についていく、数メートル歩いた椎名は階段の窪みに手を入れる。すると階段の壁の一部はやや下がり隠された階段を見せた。

「行きましょう」

「椎名、待て。俺が先に行く」

俺が前に行こうとするとエディが前に出た。

「久遠、こういうのは男の仕事だ」

「エディ、任した」

「俺だって一応特殊部隊員だからな」

エディは素早く階段を降りていった。数分後、エディは戻ってきた。

「忘れ物?」

「いや、報告に来た」

「どんな報告ですか?」

「取り敢えず地下1階の敵と監視カメラを排除した」

エディの顔からは1滴の汗も垂れていなかった。改めてエディが特殊部隊員であることを認識した。

「でもさぁエディ」

「どうした?」

「それじゃもう潜入じゃないじゃん」

「あ」

エディが天然であることも再認識した。

地下1階は普通の武器庫だった。いや、普通の武器庫という表現が既に異常だった。武器庫にある武器の中に俺たちが使っている弾薬があった。乃木がその弾薬を取ろうとするとエディに止められた。

「乃木、こういう弾薬は質が悪いことがある。やめとけ」

「プロがそう言うならやめとくよ」

俺たちは地下2階へと降りていった。

だが、この地下2階への階段がやけに長く、降りるのに約10分かかった。そのうえ降りている途中でクロアリとの通信も途絶えてしまった。

階段を降り終えると左右に地下通路が伸びており、足下にはクロアリがあった。

「撃たれていますね。壊れています」

椎名はクロアリを回収し、左に歩いた。

「クロアリは超音波でマップを作れるんです。左にまっすぐ行けば大量破壊兵器の研究所に着きます」

その時俺は明確な殺意を感じた。

「椎名!危ない!」

俺は椎名を押し倒した直後、小銃弾が頭上を通過した。

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