連鎖と無限ループ
大人びる穂乃果ちゃんをみてウハウハな空。
一方穂乃果ちゃんは、あ〜大学生の空先生
はなんだかやっぱり大人だわ〜とうっとり
なのでありました。
そんな二人は久々に映画館に来ていた。
そして映画を堪能した。
よし、映画も終わったし帰ろう…と思った
けど穂乃果ちゃんがエンドロールをジーっ
と真剣にみている。
全部英語だけど…
でも真剣にみてるししばらく待っていよう。
エンドロールをジーっとみる穂乃果ちゃん。
その穂乃果ちゃんをジーっとみるオレ…。
あのカップル帰んないのかとジーっとみる
帰り際の人…
こ、これは食う食われるの食物連鎖ならぬ
見る見られるのウォッチング連鎖だ…
エンドロールをみる穂乃果ちゃん。それを
みるオレ、さらにそれをみる帰り際の人、
そしてそれをみる映画館の従業員さん。
無限ループだ。
なんて思っていたら穂乃果ちゃんがいきな
りオレをみて
「はっ、空先生…いつからそこに⁉︎」
なんて言うじゃねーか…
…ずっといたよ。
だって仲良く腕組んで入って来たでしょう
よ。
オレ一応彼氏だよ…
まだ穂乃果ちゃんの目にうつっていたいよ。
忘れないで…
と言いたかったが、
「あー、さっきからここに」
と返事をした。
あぁ、穂乃果ちゃんはオレがいることすら
忘れて映画に没頭していたのか。
映画より影が薄いオレ…
チーン…
と落ち込んでいると穂乃果ちゃんが
「嘘ですよぉ。ごめんなさい。ついエンドロ
ールに夢中になってしまいましたわ」
とにっこりする穂乃果ちゃん。
…エンドロールに夢中になった人はじめて
みたな。
「じゃ、行こっか」
「はいです」
ということで無限ループは、ここで終了と
なった。
しかし、隣に居たことを忘れられていた彼
氏のオレ…
消えかかってねーよな⁉︎
オレ一応みえてんだよな⁉︎
全身を確認…
不安の無限ループ突入中の空だった。
そしてカフェでコーヒーを飲みケーキを食
べた。
「穂乃果ちゃんはさ、どのシーンがよかった
?」
「やっぱり山の頂上から次から次にシャボン
玉が出てきたところですかねー」
「あー、あれはいいシーンだったわ」
…どんな映画観たんだよ。
小人たちは、思った。
「あと、やっぱりエンドロールですね。わた
しはどこまで解読できるかゲームでつい、
盛り上がってしまいました」
…一人でそんなゲームしてたんだ。
「あぁ、だからあんなに真剣に」
「はいです。隙アラバズンズンとです‼︎」
ン?
何かの名言⁉︎
よくわからないが穂乃果ちゃんは、たまに
へんな日本語を使う。
先生になったら大丈夫なのだろうか…と、
少し心配する空。
それからショッピングをしたのだけれど、
穂乃果ちゃんめっちゃ赤ペン買うじゃん。
「なんでそんなに赤ペン買うの?」
「あぁ、これはですね、コホン。いいですか
空先生。これは先生になるための第一歩な
のです」
「えっ、赤ペンが?」
「はいです。先生とは、とにかく赤ペンを使
います。一か月でどれほど赤ペンで丸をか
くことでしょう。丸付けをいかに早くスム
ーズにできるか‼︎自分にベストな赤ペンを
アイテムにすることが先生としてのスキル
アップ第一弾なのです‼︎おわかりになりま
した⁉︎」
と、穂乃果ちゃんは熱く語ってくれた。
「あー、なるほど。たしかに赤ペンめっちゃ
使うだろうね。オレもいくつか試してみよ
っかな」
「うむ。よい心がけじゃ」
いきなり仙人みたいな喋り方の穂乃果ちゃ
ん。
「仙人さんは、どのペンがおすすめ?」
「ちょっと、どなたが仙人ですの?わたしに
も紹介してくださいな」
お店をキョロキョロしだす穂乃果ちゃん。
「え、穂乃果ちゃんが仙人でしょ。さっきの
喋り方」
「あら、あれは赤ペンの妖精さんのつもりで
したのに。」
なんて言い出した。
妖精さんってダミ声かよ⁉︎
ってか、デパートに仙人なんて来なくね⁉︎
来るのか⁇
いや、わかんねーけどま、いっか。
適当な空は、適当に数本赤ペンを買ったの
でした。
続く。




