全ては繋がっている
雨上がりに蝉時雨が降り注ぐある日。
私はお屋敷に出向き、お役目様の言葉を信じなかった非礼を詫び、無事に事態が収まったことをご報告させていただいた。
お役目様は相変わらず穏やかで明るい表情をたたえながら
「無礼だなんて、まったく思ってもいないわ……別に良いのに。でも、丸く収まって良かった。」
「惟光により、先に知らせておいた件は受けて頂けないのかしら?」
私は困惑しながら
「私などは、こちらの家で采配を振るえるような器ではありません……それに、心の中を覗かれてしまったら、あまりに恥ずかしくて、自分の至らなさがすべてバレてしまうのが怖いのです。だから、どうか辞退させてください」
「あの子は残念がるでしょうねぇ。」
「もっと、相応しい方がきっといらっしゃると思うのですが。」
「すぐにとは言わないから。輿入れの件、少しだけでも考えておいてね」
「えぇ…ぇ?……は…い。」
私は再び深く一礼し、お役目様の元を辞去した。
ハザマ様とは結婚という形で結ばれなくても良い。
以前、ハザマ様は言った。
インターネットは、あの世を模した雛型なのだと。
実際にも体験したが――私たちの見えない魂の緒は、人と人との距離を越えて、いつでも、どこにでも繋がっていられるはずだ。
この、青い空の下で。
< 完 >
To be continued →
余次元住まいのハザマ様!―湖西 尊 編―




