表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦慄のメロディ  作者: 風間 絆


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/8

即効性

翌朝。


「あー、なんかスッキリしたっ」

快眠作用もあるのだろうか、久しぶりに短時間でも熟睡できた感があった。

今までは憂鬱な朝、食欲もあまりなかったが、今朝は満足に食べれそうだ。

買い置きのバナナと冷凍庫に閉まっておいた食パンをトースターでカリッと焼き、お湯を注ぐだけのスープなんかも用意して。

いつもは食べないことも多いのに、今日は一丁前の朝食のできあがり。

テレビの占いランキング、オレは…

「おっ、1位だって」

普段は占いなんてあまり気にしていないが、やはり上位というのは気分がいいもので。

ルンルン気分で出勤した。



「おはようございま…」


おや?

なんだか事務所が騒がしい。


「どうかしたんですか?」

「それが…本多さんと脇田さんが体調不良で休むって連絡あって。ふたりとも症状も似てるからコロナとかじゃなきゃいいけど、って話をしてたんです」

「えっ?」

経理事務の子が心配そうに言う。

「一応病院に行って検査してもらうようには伝えましたが…しばらくは用心したほうがいいですね」

本多さんは事務の若い子。

脇田さんは新しいマネージャー。

どちらも僕が昨日腹を立てて、いなくなればいいのにって思った人だ!


「うそだろ…?」

いや、まさか

単なる偶然だろう、こんなの。


しかし

ストレスの原因であるふたりがいないだけで、オレの心理的負担は軽減され、スムーズに仕事がはかどった。


来店してくるのもいいお客様ばかりで売上も伸び、その日は久々に楽しく仕事を終えることができ、軽い足取りで家路についた。


「まさかあの曲のおかげってことはないよな…」

こんなのたまたまだよ、たまたま。

きっと星座占いの運気がよかったからだ。


それでも今までとは違う何かを実感できたオレは、今夜もBGMにその曲をかけ流した。


寝る前には少し動画の映像も眺めた。

静かな湖面に雨粒が落ち、波紋が広がる。


「水の音って落ち着くよな…」

生き物が太古の昔、進化する前に水の中にいた記憶だろうか。

それとも母の胎内のやすらぎからだろうか。



その夜、深い夢の中で、何かが水の中に沈んでいくのをみたような気がした。


水生生物のように、自ら入っていったのか。

それとも、水中に巣食う生き物に捕獲されて引きづられてしまったのか。

わからないまま時は過ぎ…


朝目覚めた時には、どんな夢をみていたか忘れてしまっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ