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プロローグ
「さようなら」
そう言って振り返らずに歩き出した君。
この時に君の背中を追い掛けていれば、何かが変わっただろうか。
別れを告げられたあの日から、俺は誰も好きになろうとは思えなかった。
君以外の人間に、愛を囁こうとも、捧げようとも思わなかった。
いや、君以上に愛せる人が現れなかったという言葉が正しいかもしれない。
アメリカに渡り八年経った今でも、君のことを忘れずにいる。
こんな俺を知ったら周りは女々しいと笑うだろう。
君が今、どんな毎日を過ごしているのか。
幸せに過ごせているのだろうか。
もしかしたら、その隣には誰かいるかもしれない。
少しの時間でも良いから、また話がしたい。
笑った顔が見たい。
よりを戻して欲しいなんて言わない。
「二度とあなたと会うことはありません」
だからどうか、君の目の前に現れるのを許してくれないだろうか。




