85話 快適な車内
「まさか異世界に車があったなんて……信じられないよ」
そう、まさか異世界に現実世界のハ〇〇ー〇があるなんて思わないのだ。
「スイがいた世界ってこんな車がたくさん走ってたの?」
「そうだね、THE・社畜の車って私は思ってるけど」
荷物がとても運べるハ〇〇ー〇で私は嫌というほど現場に資材を運んでいたことを思い出した。
「今は人を乗せてるからまぁ気が楽だけど……前は数千万の荷物を載せていて気が気じゃあなかったんだ」
「スイ……とっても苦労してたんだね」
ナナシは私の運転に興味津々だった。
「スイ、どうしたの?」
「……とても楽しそう」
「これ運転するの難しいんだよ?」
「これをペタペタするだけでしょ~?」
ナナシは車の操作の難易度を分かっていないようだった。
「このレバーは何なの?」
ナナシはシフトレバーに触ろうとしていたけどそれをマルセラが止めた。
「こーら、もし木にぶつかったらどうするの?」
「……ごめんなさい」
「よし、後で遊んであげるから今は大人しくしてようね~」
シフトレバーを触られても別に何もないけどミッションが逝く可能性があるんだよ。
「まぁ壊れても私が直してみるけどね」
「セラフィスが直せるわけないでしょ?」
「そんなことを言うなよ~私には複数の手があるんだよ?」
「手って……触手でしょ?」
「そうだね……どうしてそんなことを言うの?」
セラフィスがそう言ったがその反応、それはエンジンの音だった。
「……かなしいなぁ」
マルセラのナビの元、私たちは森の中を進んで行ったのだった。




