84話 直々の指令
ギルドハウスの外に出た私とセラフィスは次は何処に行くか話し合っていた。
「もうこの街に用は無いし……次は何処に行こうか」
「マルセラの村があった場所に行ってみるか?」
「どうしてマルセラが住んでいた村に行くんだ?」
セラフィスはどうしてかマルセラが住んでいたエルフの村に行くと言っていた。
「だってあいつが今剣に宿っているし私たちもその村の事気になっているんだ」
「……そうなんだ」
「まっ、宿に着いてからみんなで決めよう」
「そうだね、宿に着いてからマルセラやニコラに聞いていった方がいいね」
そして私たちは宿に帰り、みんなに今はなしたことを聞いて行った。
「……私の故郷に帰ってみても何もないけど?」
「でも私たちは行ってみたいんだ」
するとニコラがこういった。
「人間ってのはしぶとく生き残るんだ、生存者はまだいるかもしれないぞ」
「ニコラは行くって事?」
「そうだ、私たちが間接的に殺したってことだ、だから行かなくてはならないんだ」
「ありがと、マルセラの地元に行く事に異議はないよね?」
周りの反応はとても静かだった。
「異議なしって事でいいね?」
そう言ってセラフィスは荷物をまとめていった。
「そうと決まればさっさと荷物をまとめていった。
「この荷物はナナシが持っておいてね」
「ウィ」
ナナシの役割は荷物持ちで地味だがとてもこの度では重要なのだ、機嫌を取るのはマルセラの役目だ。
「はい、リンゴ」
「ありがと~」
ナナシがもしゃもしゃとリンゴを食べている間、私たちは急いで荷物をまとめていき、ナナシが開けた裂け目に荷物をぶち込んでいった。
「もう一個!」
「はいはい」
そして私たちは急いで部屋の鍵を持ち、急いで部屋から出た。
「どこいくの~?」
「ちょっと村に行くよ~」
ナナシはとても不思議そうに私たちを見ていた。
(ナナシはとても不思議そうにこっちを見てる、なんだから悪い気がするなぁ)
私たちは馬車を停めてる場所に向かうと例のギルドマスターがいた。
「あなたたち、この馬車で旅をしてるの?」
「そうだけど……何か用なの?」
「この馬車と引き換えに私が所有してある物、交換してあげるけど」
その誘いはとても怪しかったけどセラフィスは訝しんでいた。
「所有してある物って何なの?」
ギルドマスターは無言でどこかに向かって歩き出し、私たちはギルドマスターの後をつけた。
「そうだなぁ……転生者で言うところの車って言う奴だね、仕組みはとても分からないけど動くんだ」
「車……まさかフ〇ラ〇リとか!?」
「いいや、転生者で言うところのハ〇〇ー〇っていう車、とっても大きいよ」
「何だって!?ハ〇〇ー〇って言った!?」
私はそのハ〇〇ー〇っていう言葉を知っていた。
「そういえばスイって転生者だったよね……そりゃ知ってるか」
「それでね、ハ〇〇ー〇っていう奴を転生者が改造してね、オフロード仕様にしたらしいんだよね~それにガソリンっていう奴はいらないらしいんだ」
「えっ?」
車にはガソリンが必要だがもしかしてEVなのか?
「その……動力源は?」
「魔力らしい、魔力生成装置を組み込んであるから補給は必要ないよ」
「へぇ……便利だね」
「じゃ、あの馬車もらっていい?」
「セラフィス、どうする?」
「もらおう!馬車は渡す!」
セラフィスはノータイムでこう言い返した。
「……全くだ」
そして私はハ〇〇ー〇の鍵を貰い、エンジンを始動させた。
「これを回すってことか……免許一応持ってるけど普通免許しか持ってないんだよなぁ」
エンジンの音がとても懐かしいようにしていてなんだかブラック会社に勤めていたことを思い出した。
「……うぅ……やだぁ」
「スイ大丈夫か!?」
「大丈夫、ちょっとブラック会社に居た時を思い出したから」
「本当に大丈夫!?」
「大丈夫だから」
そして私はアクセルを踏み込んだ、動き出しは少し違ったが操作性は向こうの世界と同じだった。
「すごいなぁ」
「じゃ、いってらっしゃーい」
私たちは車を走らせ、マルセラの村に向かって行ったのだった。
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