73話 任せられた
マレはパディーリャという人を崇めていたがパディーリャはとても恥ずかしそうに言った。
「こらこら、人前だからピシッとしなさい」
「はぁい」
「すいませんが……あなたはパディーリャっていう人ですか?」
「そうですが……もしかしてマレの恋人?」
「違います」
私は正直に答えた。
「そうかぁ……残念」
「残念って……女同士だけど」
「そうだよね……ってセラフィス、忠告しておくけどこの近くにあなたをよく思わない神がいるから気を付けてね~」
そう言ってパディーリャは逃げるように消えた。
「……セラフィス、パディーリャの行っていることが本当だとしたら……?」
「あり得る話だ、派手にドンパチをしちゃったからね」
するとどこからか剣が飛んできた。
「ってこの剣は!?」
マルセラは飛んできた剣に見覚えがあった。
「テメェ……!!!」
「マルセラよせ!」
マルセラは遠隔で像を飛ばそうとしていたが私がタックルで止めた。
「何するんだよ!?」
「敵はどういうペンタグラムかわからないんだぞ!?」
「ならどうするんだ?」
「敵の姿を見ていない以上、むやみに手出しをしたら逆に私たちがやられる、一旦退くぞ!」
私たちは逃げの一手を打った。奴の姿を見ていない以上、どこから攻撃が来るのかが分からないのだ。
「しかしスイってこういう生存本能はすごいんだから」
「いや、合理的な行動をとってるだけだ」
「合理的って……まるで誰かさんみたいだな」
そう言って私たちは開けた場所に逃げてきた。
「恐らく奴は私たちを追ってこない、だがどこかから狙ってくるだろう」
するとニコラが槍を出した。
「何となくわかった。この攻撃はペンタグラムだ」
ニコラの槍は飛んでいき、木の葉っぱが生い茂っている場所に突き刺さった。
「うーん、ニアピンかな」
どうやらあの場所に敵がいるようだ。
「剣を敵に飛ばすペンタグラムか?にしても単調すぎる……」
すると敵がやっと私たちの目の前に姿を現した。
「誰かと思えば裏切者のニコラか……」
「お前……どうして私の村を滅ぼしたんだ!」
「村?ああ、そういえば村を5個ほど滅ぼしたが……その生き残りか……この木偶が……」
明らかにマルセラに敵意が向けられたがその敵意は別の方向に向かった。
「ほぉ、話をせずに聖剣で斬りつけるとは……無礼物が」
すると私の目の前に剣が現れ、首の皮一枚で私はかわした。
「うおっとぉ!?」
「まぁいい、ここで皆殺しだがな」
奴は剣を周りに浮かび上がらせ、そして私たちに刃先が向いた。
(こりゃ……とても骨が折れそうだ)
そして私も剣先を奴に向け、臨戦態勢になった。そして私はこの神を殺すためにどうしたらいいのかと考える前に直感で動き始めた。
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