53話 えっちちほー
国を離れ、石畳で舗装された道を馬車で走っている私たちは話をしていた。
「異世界にこんな舗装された道があるなんて思わなかったよ」
「最近まではこんな舗装された道なんてなかったんだけどなぁ……」
どうやら最近になってこの道が舗装されたらしいけど……馬車で走ることを想定していなさそうなほどに道がガタガタしていた。
「この振動はどうにかならないのかなぁ……」
「どうにもならないと思うけどね~」
「ふぇ」
ナナシちゃんもかなりの揺れを体験しているがそれすらも遊びと考えているらしい。
「おぉ~?」
「そういえばあの天使、隣の国で誰かに洗脳させられたって言ってたよね」
「そう言っていたね。だけど洗脳魔法って本当にあるの?」
「ある、大抵淫魔の類が使う魔法だね。極まれに例外もいるけど……そいつらは考えないとして」
するとセラフィスは少しめんどくさそうに説明してくれた。
「大抵がサキュバスやインキュバス、あとはヴァンパイアが使う魔法だね。だって洗脳しないと精気や血液を集められないもの」
「それはそうだね……ちょっとだけえっちだね」
「そりゃサキュバスとかの淫魔系になるとすこしえっちちほーになるんだもん。しかたないもん」
セラフィスはそう照れくさそうに言った。
(ははーん?さてはセラフィス清楚系キャラとして貫き通したいのね)
「なら精気の取り方や血液の取り方、知ってるよね?」
「知ってるさ!血液は大動脈に牙をあててそれを吸う、精気は……はぅ」
セラフィスは顔を赤らめ、早口でこう言った。
「何よ私にえっちなことを言わせたいわけ!?冗談じゃあない!」
「どうして急に早口で言いだしたんだ?」
「私はそういうえっちちほーには興味がないの!人間は好きな人と番になって〇〇するって聞いたことはあるけどとても薄い本だよそれ!」
その言葉を聞いた私は二チャッと笑った。
「そんな早口で言う事か?それ?とっても面白いじゃあないか!」
「うるさいなぁ……」
セラフィスは少し恥ずかしそうに言っていた。それを横目にマルセラはほくほくしながら見ていた。
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