決戦。魔王学校 1年目(4月29日。朝)
決戦当日。
薫達は作戦通り配置についた。
敵も姿を現した。
2万人の部隊を統率している隊長が敵に突っ込む合図をした。
魔王城の兵達は、みな一斉に走り出し、敵にぶつかった。
魔王城の兵達は最初必死に戦う様子をみせ、作戦通り徐々に劣勢に見せかけて後退しだした。
予定通り、順調に敵も追いかけてきている。
魔王城の兵達は、作戦通りそろそろ挟み撃ちの兵が出てきてもいい頃だと思いながら必死に戦っているがなかなか来ない。
兵達は、期待がだんだん不安に変わっていく。
が、魔王城に勤める正規軍という誇りがあるのだろう士気は落ちずに必死に戦っている。
魔王城の兵達は徐々に減り続けている。
なぜなら、魔王城の兵は、劣勢に見せかけるために後退したため、敵の方に勢いがあるからだ。
魔王城の兵は徐々に減っていく。
人数が減り、そろそろもう限界だと兵達が考えて出した頃、兵達がようやく見えてきた。
が、その兵達は魔王城の兵が使う装備とは違う。
兵達はみなどういうことだろうと考える。
そこに、一つの情報がもたらされる。
『挟み撃ちのをするための魔王城の隊は、全部やられた』
見方の兵があらわれていない以上、『魔王城が伏兵に出した兵は全部やられた』という情報は本当だろう。
そう薫が考えていると、魔王城の兵を指揮している隊長が逃げ出している姿が目に入った。
そうして、魔王城の隊は崩れ出したのであった。




