プロローグ
天界の中心部にある天使の部屋。
部屋の内部は、白い家具などで取り揃えられている。
その部屋の中に、2人の天使がいた。
ベットの上にいて、重なり合っている。
2人とも女性で、黒色の羽がある。
肌は白く、とても綺麗だ。
「魔界ではどうだった?」
下にいる天使が、上にいる天使の顔を、両手で包み込みながら話す。
「おねいさまの想像していた通りでしたわ。
でも、何んでおわかりになられたのですか?」
上に乗っている天使は、不思議そうに聞く。
「今のところ、あの予言通りになってるわ」
「あの予言ですか……。
でも、あれって……、……」
「言いたいことは、わかるわ。
でも、気になったことは、調べておいた方がいいような気がして……。
いわゆる、直感ってところかしら……」
話をした天使は遠くを見ながら言う。
「そうですね……。
おねいさまがそうおっしゃるのであれば……」
もう一人の天使は乗り気ではなさそうに答える。
「そんな顔をしないで……。
面倒かもしれないけど……。
今度は、人間界に行ってくれる?」
「おねいさまがそうおっしゃるのであれば、仕方がありませんわ。
でも、今度、戻ってきたら、ご褒美をお願いしますね」
と上にいる天使は言いながら立ち上がり、黒色の羽を開いて、ふわりと飛び上がり、どこかへ消えて行った。




