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魔王をたおした真面目な勇者は、グレました‼︎  作者:
3章:元魔王の孫、アイ
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学校に戻る。魔王学校 1年目(4月22日。13時以降)

アイが捕まっている間の薫の行動。


薫は、アキとフミの怪我を回復魔法によって回復させた後、急いで学校に戻って行った。

早く戻って、ユイとナナを助けるためにだ。


が、薫が急いで戻ったのも変わらず、ユイとナナは攻撃を受け、怪我をし、保健室で休んでいた。

ユイとナナは並んで、ベットで寝ていた。

幸い、傷は浅い。

薫が回復魔法によって治した。


ユイに状況を聞くと、2人が受けた攻撃は普段の装備であれば致命傷になる攻撃だったのだが、薫を追いかけるために防御用の装備を持っていたのでうまくしのいだらしい。

そして、襲った敵は、近くにいた警備員に捕まったらしい。


ユイは薫の顔を見て、

「薫が無事で良かったです」

と、言ったのだった。

ナナも、

「無事でよかった」

と、ホッとしたように言った。


薫は、ユイが怪我をしているのに申し訳ないと思いながら、2人きりになれるところに呼び出した。アイを助けに行くことについて話すためにだ。

それにもかかわらず、ユイがいきなり的外れなことを言い出した。なぜか、モジモジし、何度も目をまばたきさせ、上目使いになっている。

「あの〜。

帰ってきてそうそう、2人きりになりたいって気持ちはわかりますが……。

この状況でこんなことはいけないと思うのです。

けど、薫が、どぉ〜してもって言うなら……。

私、頑張ります」

薫は、早くアイのところに行かなければいけないと焦っている。緊急事態なのだ。

それなのに、ユイの話はあまりにも方向性が間違っている。

薫は、簡潔に物事を進めなければいけないと思い、

「いや、違う」

「えっ……。

違うってどういう意味ですか?

まさかアイさんのとこに行くとかじゃないですよね?」

「そうだが、言ってることの文面は正しいが、内容はお前が思っていることと全然違うからなっ」

と、薫が伝えた後に、今までの経緯を話した。

そして、引き続き、薫が話す。

「聖剣を使う」

それを聞いて、ユイは表情を変える。

今までにないほど真剣な顔つきになり、

「ダメです。

絶対に、絶対に、ダメです。

聖剣を使ったら、絶対に薫が元勇者だということがバレます。

そうすると、今までの苦労がすべて水の泡になります。

そんなことを言うのであれば、しがみついてでも行かせません」

と言いながら、実際に抱きしめてきた。

ユイも必死なのだろう。

だが、アイとは、知り合って時間が短いとはいえ、見殺しにすることはできない。

「ユイ、悪い。

見殺しにできないから行く」

と、薫は話し、聖剣を取り戻し、アイが捕らえられているところに向かって行った。

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