よくある八十五話 門番と葛藤
首都編です。
「そろそろか……、3ヶ月振りだな……。」
俺は今、この国の首都である『ピアン』に向かって飛んでいる。修業場所である森で見つけた死体が着ていた鎧を持ちながら。
「しっかしこれを持ったまま城に入れるかな……。」
3ヶ月前、色々あって俺はこの国の王様を殺した。あのときはかなりの重警備だったが万が一に備えて作っていた『黒き光』の隠密系魔法、『不可視』で誰にも気づかれずに侵入できた。玉座にたどり着くまでに四時間くらい迷ったけどな……。
しかし今回は侵入しなくていい。コソコソしなくてもいい。だから堂々と正門から入れば良いんだが、この血にまみれた鎧を持ちながら行っても確実に門前払いされるだろうな……。しかも『不可視』は自分の存在感を極端に無くす魔法だが音は消せないから侵入もできない。
「う~ん……、やっぱり最初は鎧を隠すか……。でも何処に隠そうか……。てかこれを持って首都に入れるのか?」
う~ん……、どうしよう…………、やっぱり城の正門まで飛ぼうか……。
「帰れ。」
予想通り俺は城の正門で門番の兵士に門前払いされた。やっぱり不審だよな血まみれの鎧を持ってる少年って。
しかし門番なのに鎧どころか胸当ても付けないってどうゆうことだよ……。しかも一人だし、武器も剣だけだし。
「あの~すみません、俺はユーライン姫に用事が「帰れ。」………………。」
ちょっとは話を聞こうとは思わないのかこの門番……。ちっ、あんまり使いたくはなかったが……、
「ではシン・ジャックルスが来た、とユーライン姫にお伝えください。」
これなら大丈夫だろ……多分。
「……………………………………………わかった、少し待ってろ。」
凄い心の葛藤があったな……。
次はユーの暴走?です。
『不可視』:術者の存在感を極端に無くす『黒き光』の魔法。音は消せないだけでなくにおいも消せない。




