表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】アサケ学園物語~猫型獣人の世界へようこそ~  作者: BIRD
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/89

第65話:氷雪の洞窟

洞窟の中も、あちこち凍ってる。

壁や床は氷にコーティングされてツルツルだし、天井からは鋭い氷柱がいくつも下がってて危なそう。

気温は氷点下っぽいけど、入った瞬間温かく感じたからマイナス1桁くらいかな。

-15℃以下の屋外から来たら、-5℃でも春の陽気に感じるからね。



「そこの床、トラップあるぞ」

「はーい」


スタスタスタ…


…ドスドスドスッ!


大量に氷の槍が降ってきたけど、もちろん俺は無傷。



「そこの壁、触るとトラップな」

「はーい」


ペシッ、ペシッ、ペシッ…


…シュッ! シュッ! シュッ!


至近距離の壁から槍が突き出ても、当たらない。



「その先は落とし穴だ」

「はーい」


スタスタスタ…


…ボコッ!


大穴が開いて落ちたけど、下から突き出てる氷の槍に刺さる事も無い。

右手からシュルンと出てきた福音鳥(ハピネス)が、落下途中でサッと背中に乗せて脱出させてくれた。

福音鳥(ハピネス)は、役目を終えるとまた右手に戻ってゆく。



なんでわざわざ罠を発動させてるかって?


一度発動したら24時間は発動しないからだよ。


24時間経つと罠は発動前の状態に戻るけど、戻るまでの期間は無害になるんだって。

それで俺は、罠があると言われた床をわざと踏んだり壁を触ったりして、発動させる係をしてる。

後ろを歩くメンバーは安全になった通路を進んでゆく。



しばらく進むと、前方に魔物が現れた。


白色レグホンみたいな白い鶏に見える。

日本の鶏と違って、翼バッサバッサさせて吹雪起こすけど!


「コケーッ!」


鳴き声まで鶏だ。


その声は仲間呼びだったようで、わらわらと白鶏が駆け付け増えてゆく。


集まった鶏モドキたちが、次々に飛び蹴りを仕掛けてきた。


「小学校の飼育小屋に、こんなのいたなぁ」

「嫌な飼育小屋だなそれ!」


俺が呟いたら後方にいるモチからツッコミきた。


ちょうどこんな狂暴な鶏いたんだよ、俺の母校。

俺が飼育係になった時、そいつは既に飼育小屋の主と化していて、飼育係たちをビビらせていた。

蹴りを繰り出すその姿から、付いた名前はライダーキック。


「「「コケーッ!!!」」」


「…あ~、キックちゃんがまた増えた」

「名前つけんな、食い辛くなるから!」


俺が呟いたら後方のモチから再びツッコミきた。


「よ~し大体集まったみたいだな。攻撃!」


M本先生の号令で、白鶏モドキの大群を様々な魔法が襲う。


最上位氷魔法(マヒャデドス)!」


寒冷耐性高い筈の魔物に、あえてその属性魔法をぶつけるチャレンジャー・モチ。

範囲を絞り威力を上げたその魔法は、寒冷地に棲む魔物すら凍らせる。


バタバタと倒れた鶏っぽいものを、みんなで異空間倉庫(ストレージ)に収納した。


「近くにタマゴがある筈だから、それも回収するぞ」


先生の指示で付近の小さい岩穴を探すと、20~30コくらいタマゴが見つかった。


「全校生徒の夕食にはまだ足りないな。カラアゲルートを進むぞ」

「先生、お腹空くから食べ物の名前をルートに付けないで下さい」


M本先生のネーミングに、お腹空きそうな俺がツッコミ入れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ