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ここはどこ?私は誰?

初投稿です。拙い内容ですがよろしくお願いします。

「一体何が起きてるの」


 私は見知らぬ森の中でつぶやいた。



 私ナナは、所謂ニートというやつだった。

 人見知りが激しく、コミュ障な臆病者。

 数少ない友人達には


「ナナは危機感が薄い」

「ナナの将来が心配」

「ちゃんと生きていける? 大丈夫?」


 と、よく言われた。実際私もそう思っていた。

 そして案の定、私は就職に失敗。そのまま私は実家で家事をしながら親に寄生して生きてきた。

 そんなある日、私は買い物に出かけた。

 田舎の山の中にある実家からは、バスか自家用車くらいしか交通手段がなかった。運転免許も親の車もあったけど、運転が怖くて嫌いだった私はバスで出かけた。

 バスで山を下る途中、やけにスピードが出ているなと思ったけど、そういう運転をする人はたまにいたから気にしなかった。そんな矢先に

 ガタン!!

 という大きな音と、浮遊感が…


「事故った…のかな。でもなあ」


 見渡す限り生い茂った木と草しかない。

 いくら私の実家が田舎にあるとはいえ、こんな深い森はあっただろうか。一体いつの間にここにいたのか。


「周りに誰もいないじゃん。私だけバスからぶっ飛んだとか?」


 それでもサイレンの音とか聞こえそうなものだけど。そんな人工的な音は何もせず。

 どこか怪我は…っていうかこんな服着てたかな。


「これローブだよね。こんなの着たことないし買ったことないんだけど」


 その下の服も見たことないやつだ。こんな服を着て出かけた覚えはない。


「一体何が起きてるの」


 返事は聞こえなかった。





「なんか高そうなローブだなぁ…猫に小判。豚に真珠ってレベル。」


 なんの素材かわからないけど肌触りの良いローブだ。さわさわとあちこち触っていると


「ん、何かある」


 カサっと音がしたので探ってみると、内ポケットに紙が入っていた。


「何か書いてある…」


 ナナちゃんへ

 早速ですがあなたは死んでしまいました

 その体はこの前、暇だったので作った人間の体です

 なかなかいい出来だったので、空っぽだったその体に魂を入れることにしました

 転生するはずだった魂を適当に選んで入れてみたところ、想像以上になじんでいたので、そのままあげることにします

 ということで新しい人生を楽しんでね


 追伸

 そこは地球じゃないから生きづらいかなと思ったので、いろいろプレゼントしました

 その力があれば普通に生きられると思うので、頑張って長生きしてね



「ないわー」


 無理だわー。なにこれいろいろ無理だわー。



「えーっと。情報をまとめると、私は死んだ。別の体で生き返った。ここは地球じゃない」


 死んだのか…。生前? 前世? は痛いのも苦しいのも死ぬのも全部怖いって思ってたのに。意外とあっさりしてる。死んだときのことをあんまり覚えてないからかな。痛みとかなかったし。


「家族はどうしたかな…穀潰しが死んだって、喜んでるかな」


 ニートだったからな。そう思っておこう。

 どうせもう会えない。

 何にも親孝行できなかったな。




「さて。これからどうしよう」


 手紙以外は何も持ってないのよね。


「いろいろ試したいけど、このままここで夜になったら怖いからなあ」


 今はまだ日が高いみたいだけど、右も左も分からない森の中だ。明かりもない中で野宿なんて絶対無理。というか、見知らぬ森に一人でいるっていう現状でも臆病者の私にはきつい。


「とりあえず、移動かな」


 さっきから独り言すごいけど元々独り言体質なのよね。不安を紛らわすためでもあるけど。早くどうにかしないと、独り言体質に拍車がかかるわ。この状況。


 ザッザッと森を歩き始めているけど、特に景色に変化はなく。まあ、目印も何もないんだからしょうがない。このまま森を抜けられればいいけど、そんなうまくいくとは思えない。

 だから手紙にあったプレゼントってやつに頼るしかない。贅沢言うならもっと人がいるところの近くに転生させてほしかったけど。

 異世界でもらえるものっていったら、やっぱりあれよね。

 魔法! スキル! もふもふの相棒! うーん、ファンタジーっぽいね!

 実は私、ネット小説が結構好きだったのよ。だから異世界転移とか転生とかちょっと憧れてた。実際に森に放り出されるとそんな余裕は皆無だと思い知ったけど。

 物がないんだからやっぱり隠された力が眠っているってことよね。あ、石発見。試しに…ふん!


「うん。無理」


 握り潰せないかなーって思ったけど無理だったね。力ってそういうことではないと。


 よし、お次は定番の、魔法! 魔法使えないかやってみよう。火は…ここじゃ無理だから、水かな。手を前に突き出してっと。


「水よ!」


 ………まあ、無理よね。わかってた。でもやってみたかったのよ。笑わないでください。

 いきなり魔法が使えるわけないよね。何も考えずにいきなり手から水が出てきたら、むしろ日常生活に支障が出そう。

 んー、じゃあ次の定番にいこう。一度はこれをやっておかないとね。そう、ステータス確認!


「ステータスオープン! …うわ!」


 目の前になんか出てきた!



 名前 ナナ

 年齢 14

 性別 女

 体力 100/100

 魔力 1000000/1000000


 装備 魔法のローブ

  汚れない服


 スキル 食材庫

  アイテムボックス

  神の加護




 おーう…いろいろツッコミ入れたいよこれ。名前以外いろいろおかしい気がする。体力はまあ、わからなくないけど。

 まず年齢がおかしい。前世では20代だったんだけど。この体の年齢ってことかな。若返ったのは単純に嬉しいけど。


 あと魔力! 魔力があること自体はともかく、桁がおかしいんじゃないのこれ! この世界の平均がわかんないからなんとも言えないけど、普通じゃない気がする。魔法の使い方がわからないから現状どうにもできないけど、覚えたら覚えたで力加減とか大変そう。普通とは一体。


 装備は…このローブには魔法がかかってるのかな。触り心地いいし、材質も謎だし、貴重な物だよね。大事にしよう。

 汚れない服ってすごくない? 洗濯しなくていいってことかな。いや、毎日同じ服って女としてどうなんだろう…いやでも楽だよね…。ば、バレなきゃいいかな。


 あとはスキルか。見た感じ良い感じのスキルだね。

 食材庫ってなんだろう。食べ物が入ってるのかな。どうやって取り出すのかわからんぞ。

 うーん、物は試しだ。


「おにぎり出てこい!」


 ……何も出ないじゃないの! 食材庫じゃないんかい!

 んん? 食材庫? もしかして…。


「お米」


 ザラララッ

 うわあ。何もないところからお米が…。落ちちゃった。もったいないから拾おう。

 うん。とりあえず理解した。食料じゃなくて、食材が出てくるのね。他にも何が出るのか試したいけど、この手いっぱいのお米をどうにかしたい。


 ここであれですね! アイテムボックス! どうやって入れるんでしょう!


「アイテムボックス、アイテムボックス…おお」


 変な空間みたいなのを感じる。結構広い。ここに入れればいいのか。不思議だ。


「あれ、何か入ってる」


 アイテムボックスに最初から何か入ってたみたい。

 んーと、硬貨? お金かなこれ。

 この世界で使われてるお金がどんなのかわからないけど、まあ使えないってことはないでしょう。

 森から出られても無一文じゃなにもできないから、素直に助かった。


 お米しまえたし、すぐに食べられるものは出せるかな。

 飲み物は…オレンジジュース、は出ない。水は、出るね一応。器ないから両手だけど。うん、飲める。


 食べ物…パンは出るかな? 

 お、食パン出た。いや、今食パン出ても飲み込めない。しまっとこう。

 良かったパンが出て。小麦粉から作るのはさすがに無理。


 果物なら出せそうだけど、切るものがないのよね。んー、蜜柑ならどうだ。お、これなら食べられる。

 食材が出るなら生きるのには困らなさそう。

 調味料も出るかな。料理はまあまあできるし。

 この世界の料理がどんなのかわかんないけど、現代人って舌が肥えすぎてて逆に餓死するって聞いたことあるからね。


 あとは神の加護か。私を作ったのはやっぱり神様なのかな。

 うーん、どういうものなのか何もわかんないな。

 良いことが起きるのを期待しよう。加護っていうくらいだから悪いものではないでしょう。

 でも


「もふもふの相棒はいなさそう。残念」


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