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現代の武人は仮想世界を無双する  作者: カンナトウジ
4章:EGE護衛ミッション
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【side:H&N】 ピーキーな者たちの戦法


『では2試合目後半戦、コール選手VSセブン選手!』

(フム。いよいよか)


その宣言を聞いて、試合用VRチェアに座り起動して目を瞑る。

そして視界には『ノックアウトノウズ・デバイス』のロゴが見え、その後に自身と相手が向かい合う姿と共に、キャラクターセレクトの画面が映る。


「さて、まずはガイアを」

と選択しようとしたが、そこで凛花(コール)は考える。


序盤も序盤の戦いだが、いきなり選択キャラクターを被らせて良いものだろうかと。

既に1試合目でガイアは使われてしまっている。

そしていきなりの2試合目でまた使われるというのは、後続にとっては荷が落ちるような気分だろうが、観戦者視聴者にとってはバリエーションの薄さを感じてしまうのではないかと。


正直前回使用者より見応えのある戦闘を行える自信はあるが、あくまでも死合ではないエンタメのことを考えると、バリエーションが増えることに念頭を置いた方がいい。

「ならば」




『コール選手はサイバー・フェアリー・フィリアを選択、向かうセブン選手はアイアンメインを選択。アズさんはどう思いますか?』

『正直作中においても使い勝手においても異色な選択なのは否めないですね。ですが視聴者側にとっても運営側にとっても実りある戦いが見られるかもと言ったところですね』


凛花の選んだフィリアは、作中のサポートAI『サイバー・フェアリー』が特殊な自我を持った存在。

対するセブンの扱うアイアンメイズは、操縦者が遠隔操作する空洞の機械人形だ。

確かにどちらも生い立ちからして異色の存在と言えるし、使い勝手もピーキー寄りなのは、使ってみて凛花自体が感じている。


だが正直、フィリアの使い勝手は個人的に良い。

「じゃあよろしゅうな」

「対戦お願いします!」


『3、2、1、ファイト!』

そして戦いが開始された。


「ハアッ!」

(一気に距離を詰めてくるか)


突進からの両腕での叩きつけで迫ってくる。

アイアンメイズを使う上での初手として、かなり正当な戦法と言える。

見た目通りの鈍重なキャラではあるが、ジェット推進での瞬間的な移動ではトップクラスの移動能力を持つ。

なので、ソレによる前進と後退を主としたヒット&アウェイの戦法『反復縦跳び』という戦法が有名になっているが、ここはデジタルな2D格ゲーでは無く、フルダイブVRの3D。


「思いの外軽快じゃのう」

「そりゃあどう動かすかは俺たちの完全自由だからな!」

叩きつけの反動を利用して、ジェット噴射で逆さの状態で連続攻撃を叩き込んだ。


流石に凛花の使用するフィリアなら、高軌道型なので避けられるが凛花自身はそうしない。

「プラズマバインド」

「なっ、はやっ!?」

フィリアの持つスキルを発動し、アイアンメイズを拘束した。


だが、一つ問題がある。

このスキルは、それぞれのプレイヤーが持つスキルゲージを消費して使うものだ。

一応消費0のスキルも存在するが、プラズマバインドはちゃんとゲージ消費する必要があり、バトル開始時点の初期ゲージでは足りない。

ならばどのように貯めたのか。


ソレは、アイアンメイズの攻撃を避けると同時に、その腕に威力を極力下げたパンチを()1()6()()、相手に見えないほどのスピードで放ち、ゲージを貯めたのだ。

ゲージは、ダメージなどによる割合では無く、攻撃、回避などの判定によって貯められるため、実は攻撃のダメージは1でも十分に貯められる。

この戦法も、腕が短く高軌道型でスピード方面も優秀なフィリアだからこそできる戦法だ(フィリア以外にも理論上できる奴はいる)。


故に、セブンはHPの微妙な現象に気付けず、焦りで思考が働かなくなってしまった。

「さて、まだまだ畳み掛けようか」

そして、後に『インビジブルチャージ』などの複数のテクニックを開拓して、凛花は圧勝するのだった。


この他の戦いでも結構スタイルが開拓されていくことになるけど凛花の扱ったテクニックは再現性難度SSSになっています。

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