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第22話 古代中国の占い本『易経』
中国の占いの書に『易経』というのがあります。
「易」という字はトカゲの象形文字(「日」が頭、下の部分が足としっぽ)で、トカゲはひんぱんにその姿を変えることから変化をあらわす文字になりました。
古代中国で占いは重要な意味を持ち、政治をも動かしていました。
周の時代、『周易』『連山易』『帰蔵易』という三冊の占いの書があり、このうち残っているのは『周易』だけです。
この『周易』に注釈などを加えたものを『易伝』といいます。これが十種類あったことから『十翼』とも呼ばれていました。
『周易』というとこの十翼をふくんだもの指すことが多いのですが、もとの『周易』と区別するために、十翼のあるものをとくに『易経』と呼ぶばあいがあります。
基本的には『周易』と『易経』はおなじものだと思ってください。
この十翼の部分によってただの占い書であった『周易』は、哲学的な書物へと変わります。
人はどのようにして生きていけばよいのか、そのようなことが書かれています。そのため儒教における経典、すなわち『易経』になりました。
ちなみに古代中国における占いの結果というのは絶対的なものではなく、「そういうことがおこるからがんばって対処しましょう」というような、人に努力をうながすものでもあります。
運命は変えられるのです。




