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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
2章 目指せSランクパーティー
59/129

#59 従魔達のエサ問題

 9月4日(水)


「今日からエレンの魔石は1日1個にしようと思う」

「パ、パオ!?」


 朝食で家族みんなが集まっている時に、エレンの食事量について切り出した。


「お兄ちゃん、何でそんな事言うの!?エレンちゃんが可哀想じゃん!」

「そうだよ春くーん。可哀想だよー」

「パオー...」

「エレンちゃん、ヨシヨシ。春斗、急にどうかしたの?」


 凛と唯佳だけじゃなく、ショックを受けているエレンを慰めている智佳姉にも質問された。


「エレンは昨夜、レベル9になった。これ以上進化するかどうかは分からないけど、レベル10になると進化する可能性はある。そうすると、エレンのエサは特大魔石になる可能性が高い、今の俺達が攻略している山中湖ダンジョンは60階層までしかないし、そうじゃなくても特大魔石を入手するには、70階層のボス以降まで進まないと行けないんだよ。購入するにしても、今の日本で取って来られるパーティーはSランクパーティーの宵闇だけで、需要に対して供給が追い付いていないんだ。それを考えると、購入するのも難しいと思う。だから、エレンの食事量を制限するんだ。雪兎もレベル9になったら同じく制限するつもりだよ」

「キュッ!?」


 自分への飛び火に雪兎が驚いているけど、当たり前でしょ?エサ問題を解決する前に進化されると困るんだよ。


「なるほど、そういう事ね。この子達のエサって、下位の魔石じゃダメなの?」

「ダメじゃないよ。だから最悪、エサ問題が解決出来なかったら下位の魔石で我慢してもらう事になるかな」

「そっか。じゃあ、最悪エサ問題が解決する前に進化しちゃっても何とかなるのね?」

「うん。一応ね。でもこいつら、下位の魔石は嫌がるからさ」

「そうだね~。何かあるのかしらね?」

「従魔の研究もあまり進んでいないから、そこら辺の事はよく分かんないんだよね~」

「そうなの?」

「うん」


 従魔の事に限らず、ダンジョンやスキル関係の事は、あまり研究が進んでいない事が多く、分からない事が多い。


「じゃあ、仕方ないわね。唯佳も凛ちゃんも協力して上げなさい」

「はーい」

「う〜智佳姉が言うなら...」


 凛、俺の言う事も偶には聞いておくれよ...

 少し切なくなってしまったけど、いつもの事だとすぐに気持ちを切り替えて、登校の準備を整えた。


 放課後になり、俺達は山中湖ダンジョンの55階層へとやって来た。


 昨日、土魔法で作った壁は無事に残っていた為、転移して来てすぐに魔物と戦う事にはならずに済んだ。


「壁が無事でよかったですね」

「そだねー」

「一応、分身の術を使ってから来たけど、必要なかったね」

「念の為の用心は必要だからな。無駄って訳ではないさ」

「そうだけど、目立っちゃったからさ〜」

「まあ、それは今更ですよ?」

「うんうん。見られるのはいつも通りだよー」

「確かにね~」


 もう慣れたけど、やっぱり美少女って大変だな。


「サーチで確認する限り、いつも通り周りは魔物だらけだから、唯佳が結界を張ってから壁を消してくれ」

「はい」

「戦術とフォーメーションは昨日と同じで、まずは雪婆から殲滅して行く」

「「「はい」」」

「キュッ!」

「パオ!」


 簡単な打ち合わせを済ませ、攻略を始めた。

 攻略開始直後に雛と唯佳のレベルが上り、更に1時間程経った頃に俺とほのかのレベルも上がった。


 レベルが上がり少し余裕が出来たので、周りを観察しながら戦っていると、雛の戦い方が昨日までと変わっている事に気付いた。


 スピードに乗り、尚且つ変則的な動きと影移動で魔物を撹乱しながら戦っていた昨日までと違い、更に代わり身の術も使う事で、より混乱をさせ同士討ちの回数も多くなっている様に感じる。


 影縛りも要所要所で使っているし、敵からしたら厄介極まりないだろうな。


 雪兎は、氷雪魔法で半径10m以内の魔物の足を床と一緒に氷漬けにし、身動きを封じた上で攻撃を仕掛けている。


 昨日からやり始めた戦法だったので、これが凍結スキルなのかと思ったのだが、凍結スキルは、俺の雷神の能力にある、斬った場所を凍らせるに似たスキルで、攻撃を当てた場所を凍らせるスキルらしい。


 今まで使わなかった理由を聞いたら、休みの間に凛と一緒に観たアニメの影響で覚えたとの事だった。


 床に貼り付けられた魔物のせいで、後ろの魔物が唯佳の結界に近付き難くなっていて、そういった面でも効果が出ていた。


 唯佳もその効果に気付いていて、床に貼り付けられた魔物には攻撃をせずに、他の方向にリソースを割けている。


「ゆきくんのお陰で楽だよー」

「キュッ!」


 戦いながらもこんなやり取りが出来る余裕もある。


 そんな感じで攻略を進める事更に1時間程、次階層への階段を見つける事が出来た。


「昨日、雛に祈った効果が出たみたいだな」

「そだねー」

「流石、雛さんですね」

「アハハ〜ホントに効果あるね~」

「さっさと階段のスペースに入るぞ。雪兎は魔法で魔物の足止めを優先してくれ」

「「「は~い」」」

「キュッ!」


 俺と雛が魔物を倒して進み、雪兎が魔法で魔物を床に貼り付けて、後方の魔物の接近を阻んでいる間に、後衛組が階段スペースへと進んだ。


「面倒な55階層をさっさと攻略出来てよかったな」

「そうですね。あとは、56階層が普通の通路であればいいのですが」

「もう、大広間はいいかな~楽しいけどね~」

「そだねー。雛ちゃんは楽しそうだったねー」

「取り敢えず、56階層を見てみるか?休憩はその後で取ろう」

「「「は~い」」」


 俺達は休憩前に56階層を見てみる事にした。


「お坊さん?」

「まあた、人の姿してんの?」

「あれは白坊主って言うらしい」

「お坊さんに化けた狐ですね」

「そうなの?」

「はい。諸説ある様ですが、尻尾の毛が白銀の針の様だという伝承もある様です」

「じゃあ、尻尾に注意だね」

「そうだな。取り敢えずは雪婆から倒す戦術は変えなくてもいいかな?」

「そうですね」

「じゃあ、休憩しようー?」

「さんせ〜い」


 56階層の様子を確認した俺達は、トイレ休憩も兼ねて支部へと戻った。


「おかえりみんな。今日はもう終わり?」

「いえ、トイレ休憩です。取り敢えず、あと1時間くらいは潜るつもりですよ」

「じゃあ、いつも通りくらいね?」

「そうですね」

「55階層は突破出来たの?」

「ええ、それでトイレ休憩を取ることにしました」

「雛ちゃんにお祈りした効果は抜群ね」

「ええ、ホントに」


 紗奈さんと雑談をしていると、女子達が戻って来た。


「お待たせしました」

「じゃあ、56階層に行こう〜」

「おー!」

「じゃあ、紗奈さん行ってきます」

「はい。気を付けてね」

「「「は~い」」」


 紗奈さんに見送られ、56階層に戻って来た俺達は、攻略を進めて行った。


 この階層は、大広間ではなく通路だったので、54階層までのフォーメーションに戻した。


 誤算だったのは、白坊主が尻尾の毛を飛ばして遠距離攻撃をして来た事だった。


 範囲攻撃持ちの雪婆を優先的に倒しに動いたのだが、その隙を突かれて攻撃を食らってしまった。


 何でかは分からないけど、俺ばかり攻撃を食らっている気がする。


「春くん、大丈夫ー!?」

「ああ、問題ない」


 白坊主も遠距離攻撃を持っていると分かったので、天井吊るしは唯佳に任せ、近接組は雪婆と白坊主を優先的に倒して行く事にした。


 後方の魔物は、ほのかとエレンの2人で十分に対応出来る様になったお陰で取れる戦術だ。


 55階層と違い、左右は気にしなくていいのがホントに楽に感じる。


 お陰で攻略スピードも格段に上がり、1時間程の攻略でかなりの距離を進む事が出来た。


「今日はこの辺で終わりにしよう」

「オッケ~」

「キュッ!」

「じゃあ、3人共こっちに来てー」

「前方の魔物の足止めはゆきとくんに任せますね。エレンくん、私達は後方の魔物を倒してしまいましょう」

「キュッ!」

「パオ!」


 ほのかの指示に従い、雪兎とエレンが行動に移す。


「よーし、準備いいかなー?」


 雪兎が前方の魔物を魔法で床に貼り付け、ほのかとエレンが後方の魔物を殲滅し、自分達の周りを土魔法の壁で囲い終わったタイミングで、唯佳が聞いてきた。


「ああ、いいぞ」

「はーい。転移!」


 視界が一瞬の内に支部内へと切り替わる。


「おかえり。56階層はどうだった?」

「紗奈さん、ただいまです。56階層は普通の通路でした。初めて出て来た魔物は、白坊主っていうお坊さんに化けた狐の妖怪でしたよ。尻尾の毛が針になっていて、接近戦ではその尻尾で殴って来たり、引っ掻きや噛みつき攻撃をして来ました。あと、尻尾の毛を飛ばして遠距離攻撃もしてきましたね。」

「なるほど、新種の魔物だし情報は協会の魔物一覧にもアップしておくわね」

「はい」


 その後、紗奈さんにドロップアイテムを預け数日前の分の査定額が出たという事で、その分の金額が振り込まれた事を確認して、みんなで八王子に帰って来た。


 明日には可憐さんが夏休みから戻ってくるらしい。


 可憐さんは夏休みでリフレッシュ出来たかな?


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:1,293,906歩

 従魔:雪兎ゆきとLv7⇒8(風雷雪ふうらいゆきうさぎ)

 エレンLv8⇒9(クリエイティブエレファント)

 Lv:33⇒34

 MP:216/216⇒222/222

 力:308⇒317

 耐久:257⇒265

 敏捷:284⇒293

 器用:230⇒237

 魔力:135⇒140

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLvMAX、剣術LvMAX、纏雷、リペアLv6、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム、せいおう、瞬歩

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂しらさか 唯佳ゆいか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:33⇒34

 MP:320/320(960/960)⇒329/329(987/987)

 力:124⇒129

 耐久:141⇒145

 敏捷:147⇒152

 器用:300⇒308

 魔力:309(927)⇒318(954)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv3、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆、転移

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井ももい ひな

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:33⇒34

 MP:237/237⇒242/242

 力:289⇒297

 耐久:262⇒269

 敏捷:318⇒328

 器用:228⇒234

 魔力:163⇒169

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv9、忍術Lv5

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:33⇒34

 MP:310/310(620/620)⇒318/318(636/636)

 力:136⇒140

 耐久:143⇒148

 敏捷:146⇒152

 器用:176⇒182

 魔力:319⇒327

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎ゆきと

 種族:風雷雪ふうらいゆきうさぎ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:7⇒8

 スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩、風魔法、剛力、纏雷、凍結


 名前:エレン

 種族:クリエイティブエレファント

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:8⇒9

 スキル:風魔法、水魔法、土魔法、突進、火魔法、魔力2倍、創造魔法、MP回復速度2倍

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