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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
1章 学校ダンジョン
35/129

#35 進化

 8月7日(水)


 今日も雪兎の為に小魔石を集めている。

 昨日から雪兎は、寝ている時以外は魔石を食べている。

 数は唯佳が数えてくれているが、そろそろ進化しそうだ。


「みんなーあと1個で900個だよー」

「おっ!遂にか!」

「雪兎っち、何に進化すんの?」

「雪うさぎの進化例は、なかったので判らないんです」

「おーじゃあ、新種なのー?」

「既存の種に進化して、これになるんだ〜ってパターンもあるだろ?」

「ドキドキだね~」

「あっ!食べ終わりましたよ!」


 魔石を食べ終わった雪兎の身体に変化が起こった。

 大きさに変化はなかったが、新雪を思わせる全身真っ白な体毛は、四肢の毛が綺麗な薄い緑色に染まった。


「おー脚が緑色になったー」

「綺麗な色だね~」

「可愛らしさはそのままだったのは嬉しいですね」

「能力はどうかな?鑑定」


 〘名前:雪兎ゆきと 種族:風雪うさぎ(新種)〙

 〘春斗の従魔〙

 〘中魔石〙

 〘Lv1〙

 〘スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩、風魔法〙


 鑑定の結果をみんなに伝えた。


「新種の魔物に進化したんですね」

「キュッ?」

「お〜雪兎っち〜オンリーワンだよ~」

「キュッ!」

「すごいねーゆきくーん」

「キュッキュッ〜」

「無事に中魔石になってくれてよかった。これで、進化はしたけど小魔石のままだったら、また暫くはオオカミ狩りをしないといけなかったからな」

「そうですね。これで安心して先に進めますね」

「じゃあ、進むぞ~!」

「おー!」

「キュッ〜!」

「その前に、この階層で戦わせてみようと思うんだけど」

「そうですね。進化した身体とスキルを試させてあげた方がいいと思います」

「そっか〜、そうだよね~」

「焦っちゃったーえへへー」

「春斗っちとほのかっちもレベルアップしたんでしょ?」

「ああ、でも俺達はスノーウルフ相手に戦ってたからな」

「ええ、今更腕慣らしの必要はありませんね」

「あっそっか〜えへへ~」

「じゃあ、1番近い魔物の所に行くぞ?」

「「「は~い」」」


 雪兎の腕慣らしの相手は、この階層から出てきたマンテラアウランチアカという、1.5m位の金色のカエル。

 毒を飛ばして遠距離攻撃をして来るのと、爪で引っ掻き攻撃をして来る。爪も毒持ちだ。

 それ以外の場所には毒はなく、触っても平気らしい。


 雪兎は、新しく覚えたスキル瞬歩と風魔法を使い、マンテラアウランチアカを瞬殺。


 瞬歩で見失う程のスピードで近付き、前腕から鎌鼬かまいたちの様な斬撃を飛ばして、マンテラアウランチアカの首を切り落とした。


 雪兎も問題なく戦える事が判ったので、見つけておいた32階層への階段を降り先に進んだ。


 夏バテ気味のスノーウルフの10体の群れを同情しながら倒し、5体で出て来たウルスス・マリティムスの群れも危なげなく完封して先に進んで行くと、大きな河にぶつかった。


「おーおっきい河だねー」

「河の中に何かいるな」

「可憐ちゃんにどんな魔物が出るのか調べて来てって言われてるけど、どうする?」

「私達は、上を飛び越えられますけど、普通は泳いで渡らなければいけませんから、協会としては調べて欲しいでしょうね」

「釣りでもするー?」

「魔物って釣れるのか?」

「そもそも河の中の魔物は、魚なんでしょうか?」

「ここからじゃ見えないね~河の中が見えればいいのにね~」

「アマゾン川みたいな色してるからな。潜って近付かなきゃ見えないだろ?」

「そうすると水中戦になりますね」

「息出来ないのはキツいねー」

「そうだね~呼吸出来ないのはムリだね~」


 ん?呼吸出来ないのはムリ?それはそうだけど、あれ?何か忘れてる様な気が...あっ!!


「雛?確か無呼吸って忍術を覚えていなかったか?」

「あっ!」

「そういえば確かに」

「言ってたー雛ちゃん出番だよー」

「うぇ~マジか〜」

「ですが、雛さんは着衣泳をした事はあるんですか?」

「ないよ?」

「それだと、上手く動けないかもしれませんね」

「流石にそれだと危ないか」

「危ないのはダメだよー?」

「キュッキュッ」

「唯佳っちの結界って、水は入ってくるん?」

「うーん。どうだろうー?結界!!」


 唯佳の結界は、水の侵入を許さなかった。


「お〜弾いてるよ~」

「これなら魔物の上で結界を発動すれば、行けるかもしれないな」

「結界は中から外へは出れますから、水は排出だけされますからね」

「魔物も出れちゃうのが問題かなー」

「そうだね~でも、それは仕方ないんじゃない?」

「取り敢えず、試してみようか?」

「「「は~い」」」


 サーチを使い、魔物の真上にやって来た俺達は今、唯佳の結界の中にいる。

 水は流れ出て川底が見え、そこに1m位の銀色の鱗と大きく鋭い歯を持った魚がピチピチと跳ねている。

 取り敢えず鑑定で情報を見てみる。


 〘ペヘレイピラーニア〙

 〘硬い鱗と大きく鋭い歯が特徴の魚型魔物。スピードは遅い〙

 〘スキル:硬質化〙


「硬そうなのに更に硬くなるのか?」

「どの位の硬さか試してみますか?」

「アタシが試してみるね~」

「行っけー」


 雛の分身が1人ペヘレイピラーニアを斬り付ける。

 6回程斬り付けると、漸くペヘレイピラーニアは、光の粒子へと変わって行った。


「硬いな」

「硬いですね」

「凄い鱗だねー」

「ホントはこれと水中戦なんでしょ?面倒臭〜」


 確かに、これと水中戦はやりたくないな。

 でも、普通はやらざるを得ないんだよな~

 32階層って事を考えると、ちょっと難易度高くないか?

 ドロップアイテムは50cm大の魚の身だった。


「何体か倒して、レアドロップも持って帰ろう」

「そうですね。あの鱗を落としてくれるといいんですけどね」

「そうだね~そうすれば説明が楽だね~」

「広い結界張るねー」


 1度結界を消して、半径100m位の結界を張り直した。


「ひっろ〜い」

「別れて倒して回ろう」

「分かりました。私はあちらに行きます」

「じゃあ、アタシはあっちに行くね~」

「じゃあ、俺はこっちに行くから、雪兎は向こうへ行ってくれ」

「キュッ!」

「みんな頑張れー」


 自分で実際に戦ってみると、確かに硬かったけど、雛程は苦戦しなかった。

 新しくなった俺の刀の能力で、攻撃力が上がったお陰だろう。


 離れた所で竜巻が動き回っている。

 どうやらほのかの新しい魔法の様だ。

 あれは、俺達が近くにいると使えないから使ってなかったのかな?


 そんな事を考えながら、次のペヘレイピラーニアの元に行き、纏雷も使って攻撃してみると、一撃で倒す事が出来た。流石は俺の最強スキルだ。


 そんな風に満足しながら足元のアイテムを見ると、銀色の大きな鱗が落ちていた。


 全てのペヘレイピラーニアを倒し、唯佳の所に戻って対岸に降りた。


「鱗は全部で4個か」

「あの結界内に40体位いたんですね」

「アタシ、斬ってる内にコツが分かってきたよ」

「おー剣術のレベルアップが近いのかもねー」

「そうだな。俺ももう少しで剣術のレベルが上がりそうだ」

「どうしますか?剣術のスキルレベルを上げてから進みますか?」

「いや、取り敢えず次の階層への階段は見つけたいな」

「どうせこの魚は、次の階層でも出てくるしね~」

「じゃあ、階段探しに行こー!」


 階段を探し、階層内を移動する事3時間とちょっと、漸く33階層に降りる事が出来た。


「階段探すのむっず!!」

「お腹空いたよー」

「俺もお腹空いたよ...やっぱ、未踏破階層を進むのは大変だな」

「今まで楽に進めた事を、先人に感謝しないといけませんね」

「ホントだねー」

「て事はあの、自称エースの先輩にも感謝しないと行けないって事?イヤだ〜」

「でも、30階層まではあの人達の情報で楽に進めたんだし、感謝はしないとな」

「そうですね。取り敢えず、ここからは私達が情報を出す側なので、お相子あいこと言う事にしましょう」

「「さんせーい」」


 あの先輩達の世話になったと考えるのが、余っ程イヤみたいだ。

 まあ、しょうがないか。


 今日はお昼に戻れないだろうと考えていた為、ばあちゃんにお昼ご飯を用意してもらっていた。


「お〜お弁当があったかいよ~?」

「えへへー空間収納の中は時間経過しないんだってー ほのかちゃんが教えてくれたのー」

「これも先人が公表してくれてますからね」

「いつも思うけど、いつでも作り立ての料理がすぐに食べれるのは有り難いよな~」

「いつも?」

「学校のお弁当も空間収納に入れて持って行ってたんだよー」

「えっ!?春斗っち?自分だけずるい!!」

「春斗くん?自分だけ唯佳さんの恩恵にあやかるなんて狡いです」

「いや、そんな事言われても...」


 雛とほのかに理不尽に責められながら、昼食を済ませ、33階層の探索を進める。


 33階層は大きな湖が中央にある階層だった。

 ペヘレイピラーニアはあそこにいるんだろう。


 最初に遭遇したのはマンテラアウランチアカ10体。

 毒は厄介だが、毒液を飛ばされる前に3人の雛の影移動と雪兎の瞬歩で接近し瞬殺。

 ほのかもヘルフレイムで、3体のマンテラアウランチアカを瞬殺。

 最後に俺が2体のマンテラアウランチアカを武器の能力も使い、一太刀で斬り伏せ戦闘終了。


 続いて遭遇したのはジャガーの様な魔物、鑑定した結果


 〘アジャイルハグワール〙

 〘機敏で素早いのが特徴で瞬時の対応力にも優れている〙


「鑑定の結果の通り、特にスキルはない様でしたね」

「すばしっこいのとジャンプ力が面倒な相手って感じかな~?」

「そうだねー 速かったねー」

「取り敢えず個人的には、ペヘレイピラーニアの方が厄介だな~」

「そうですね。普通は水中戦ですし、耐久力が高いのも厄介ですね」


 そんな事を話しながら5時間、未だに33階層に俺達はいる。


「階段どこー?」

「広いよ~」

「31階層から1辺が30kmになってますからね」

「正直、未踏破階層を舐めてたな、今日は次の階層への階段を見つけても、31階層に戻った方がいいか?」

「32階層への階段を目指して進んで、途中に34階層への階段があれば、1度降りて確認してもいいとは思いますが、戻る方向で考えておいていいと思います」

「そうしよう~」

「さんせーい」


 方針も決まり進み始めた直後、次の階層への階段を見つけた。


「戻ると決めたらこうなるのか...」

「一応、降りてみましょうか?」

「一応ね~」

「探索はまた明日だねー」


 俺達は半ばイヤイヤ階段を降りた。

 目に入ったのは、川幅1kmはありそうな大河とその対岸にある岩に空いた穴だった。


「あれって次の階層への階段か?」

「そう見えますね」

「こんな簡単に見つかるのー?」

「ラッキーじゃ〜ん」

「33階層も俺達が反対方向に進んでいただけで実は近かったし、その前の階層もそんなに遠くはなかったし、移動だけなら楽な区間なのかもな」


 ダンジョン協会が開発したアプリで、階層の入り口の方向と距離が判るアプリがあり、探索者はそのアプリをスマホに入れているのが当たり前となっており、当然俺達も全員入れている。仕組みは分からないけど便利だからね。


 そのアプリで、33階層の階段間の距離は6.3kmと判った。

 90km以上移動しちゃったよ...


「今日は帰ろっか...」

「「「は~い」」」


 俺達は大河を飛び越え階段を降り、転移陣で支部に戻った。


 いつも通りの時間に戻って来られたけど、明日からは慎重に行動しないとな。


 名前:黒木くろき 春斗はると 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:861,409歩

 従魔:雪兎ゆきとLv8⇒1(雪うさぎ⇒風雪うさぎ)

 Lv:19⇒20

 MP:134/134⇒140/140

 力:182⇒192

 耐久:143⇒149

 敏捷:168⇒177

 器用:139⇒145

 魔力:68⇒74

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv7、剣術Lv7、纏雷、リペアLv3、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:青山あおやま ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:19⇒20

 MP:190/190(380/380)⇒200/200(400/400)

 力:78⇒83

 耐久:85⇒90

 敏捷:82⇒87

 器用:100⇒104

 魔力:190⇒200

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎ゆきと

 種族:雪うさぎ⇒風雪うさぎ

 主人:黒木くろき 春斗はると

 Lv:9⇒1

 スキル:突進、氷雪魔法、瞬歩(New)、風魔法(New)

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