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ある日ダンジョン出現に巻き込まれた  作者: 鹿野
1章 学校ダンジョン
30/129

#30 雪兎のレベルアップと自称エース

 7月31日(水)


 間違ってた...

 昨日、家に着いてから調べたら間違っていた。帰路につくの〝つく〟って着くじゃなくて就くなの?間違ってたよ。


 唯佳に指摘されて気付いたんじゃないからセーフって事にしよう。

 魔石を齧っている雪兎を撫でながらそんな事を考えていると


「私がどうしたのー?」

「ひゃっ」

「声に出てたよー」

「春斗くんは、漢字の使い方が苦手なんですね?」

「春斗っちはこっち側〜」


 期末テスト106位と46位を一緒にされるのは悔しい。けど、ほのかや唯佳の方かと言われると否定せざるを得ないから、雛の言葉を否定する事も出来ない。


「着替え終わってたんだな。じゃあ、行くか?」

「「「は~い」」」


 雪兎が、魔石を齧り終えるのを待ってからダンジョンへと向かった。


 それにしても、昨日取って来た魔石が半分近くなくなりそうだ。

 約300個位か?どんだけ食べるんだよ。

 今も俺の肩の上で齧ってるし...


「雪兎、もう、転移陣に乗るぞ?」

「キュッ!?」


 そう言われた雪兎は、急いで魔石を食べ切った。


「よし!じゃあ今日も、スノーゴーレム狩りと行きますか?」

「「「は~い」」」

「キュキュッ!」


 狩りを始めて1時間とちょっと。最初のトイレ休憩を挟んだ後、雪兎の動きがよくなった気がした。


 鑑定して見てみると、レベルアップしている事に気付いた。まあ、俺達もレベルアップしたので不思議でもないかと狩りを続けた。


 でも、昼休憩中にそれはおかしいと可憐さんに指摘された。


「テイムされた従魔は、人とはレベルアップの仕組みが違うのか、もしくは人よりもレベルアップに時間が掛かるんじゃないかと言われているの。最短でも4ヶ月くらいは掛かるっていうのが一般的らしいわ」

「じゃあ、何でこいつは?」


 みんなで雪兎を見つめてしまった。

 見られた雪兎は、齧っていた魔石を取られると思ったのか、慌てて隠そうとする。


「プッいや、取らないから。安心して食べていいぞ」

「アハハ、ご主人様にもあげないんだ〜」

「取らないから安心していいよー」

「カワイイですね~」

「ホントね~癒やされるわ〜」


 あまりの可愛らしさに、みんな笑顔になる。


「今思い付いたんだけど、この子が他の従魔と違う所がもう1つあったわね」

「どこー?」

「あっ!食事量!?」

「そう。普通は1日1個なのに、この子は何百個も食べてるんでしょ?それが関係ないとは言い切れないわ」

「そうですね。春斗くん、確かゆきとくんは300個位食べた後にレベルアップしていたんですよね?」

「ああ」

「じゃあ、また300個あげてみようよ!」

「そうだな。唯佳にこいつを預かってもらっとけば、狩りしてる時でもあげられるか?」

「任せてー数も数えながらあげとくねー」

「ああ頼む。レベルアップしてから食べた数は、正確には覚えてないけど、10個位だったと思う」

「分かったー」


 ビッグボアの角煮も食べ終わったし、午後も頑張りますか!


 ダンジョンに戻ってからも狩りは順調に進んでいる。

 雪兎も休みなく魔石を食べられてご機嫌みたいだ。


「春くーん、ゆきくん300個食べたよー」


 スノーゴーレムを狩り終わったタイミングで、唯佳から声が掛かった。


「おっ?今行く〜」


 近くの魔石を拾ってから唯佳の所に行き、雪兎を鑑定してみた。


「レベルアップしていないな」

「「そっか〜」」

「ゆきとくんのレベルアップと魔石を食べた数は、関係なかったんでしょうか?」

「どうだろうな。唯佳、この後も雪兎に魔石をあげてみてくれるか?数も数えながら」

「はーい」


 それから狩りを続け、帰り間際に唯佳から声が掛かった。


「400個食べたよー」

「分かった!これ片付けたら行くよ」


 戦い始めたばかりだったスノーゴーレムの群れを狩り終わり、唯佳の所へ戻った。


「おっ!レベルアップしているぞ!」


 雪兎を鑑定してみると、レベルが4から5に上がっていた。


「しかもスキルが増えてるな。氷雪魔法?何だそれ?」

「聞いた事ない属性だね~」

「魔物特有の属性ですね」

「そんなのあるんだねー」

「取り敢えず、従魔のレベルアップに食べた魔石の量が関係してるのはあってそうだな」

「そうですね。レベル3からレベル4の時が300個、レベル4からレベル5の時が400個、なら次は500個でしょうか?」

「雪兎っち、そんなに食べれる?」

「キュッ」

「お腹痛くならない?」

「キュッ!」

「大丈夫みたいだぞ」

「それならば、検証に付き合ってもらいましょう」

「でも、今日は帰るぞ~」

「「「は~い」」」

「キュッ」


 転移陣までの途中にいたパンテラ・アンシアと初遭遇したが、3人の雛が一蹴。ドロップした毛皮を拾い帰還した。


「みんなおかえりなさい」

「「ただいま〜」」

「かれんさんただいまです」

「可憐さんただいまです。換金おねg」

「おい!!お前らが専属付きのパーティーか?」


 換金をお願いしようとしたら、後ろから乱暴に声を掛けられた。


「そうですけど、何ですか?先輩」

「やっぱり新人かよ。何でこのダンジョンのエースの俺達じゃなくて、こんな新人の軟弱そうなハーレム野郎に専属が付いてんだ!?納得出来ねえぞ!!」

「彼らに専属が付いているのは、ダンジョン協会の判断です。あなた達が納得出来るかどうかは関係ありません。ここは専属カウンターです。どうぞお引取りを」


 そう言って可憐さんが先輩達に下がる様に促す。

 彼らの後ろには、いつの間にか警備部の人が立っている。


「ああ!?俺達はここのエースだぞ!?たかが受付嬢が舐めてんじゃねえぞ!!」

「確認した所、確かにあなた達は今日、30階層に到達していて、現時点でのこのダンジョンの最深層に到達しているパーティーの様です。が、それが何ですか?30階層までなら、私も現役時代に到達していますけど?」

「はっ?」

「たかが30階層程度で、誰に喧嘩を売っているのか、理解させられたいのですか?」


 その瞬間、可憐さんから物凄いオーラみたいなのが放たれた。

 以前聞いた可憐さんのレベルは28で、30階層に到達していてもおかしくはない。でも、ブランクのせいで、俺達に付いて来た時は強そうには感じなかった。


 でも、今は違う。ビリビリと強者の圧を放っている。


 これには先輩達も警備部の人まで息を呑んでいる。


「はぁ、可憐さんストップです。警備部の人まで気圧されていますから」

「あら?ふふっごめんなさい?久し振りにスキルまで使っちゃったわ」

「先輩?俺達の実力を示せば納得してくれるんですよね?なら、相手してあげますよ。1階層でやりましょう。手加減はしてあげますね?」


 可憐さんの圧に固まっていた先輩達に俺が言い放った。


「て、て、手加減だと!?上等だ!!てめぇ泣き見ても後悔するんじゃねえぞ!?」

「はいはい。さっさと行きますよ?」

「ちょ、ちょっと春斗くん?いちいち相手しなくてもいいのよ?」

「こういう輩は他にもいるかもしれないので、きっちり見てもらおうと思いまして、この先輩達には、見せしめになってもらいます」

「春斗っち?誰がやるの〜?」

「私、攻撃力ないよー」

「私が燃やして切り刻んでおきましょうか?」

「唯佳はうちの守りの要だから気にするな。ジャンケンで勝ったやつがやるか?それとも先輩達に選んでもらうか?」


 そんな事を話しながら1階層にやって来た。


「武器はこの訓練用の物を使ってもらうわ。それでは、クローバーメンバー桃井 雛とビッグマrって何てパーティー名を付けてるのよ!もう!模擬戦を始めます。始め!!」


 どうやら下品な名前だったらしい。

 雛1人で相手をする事に、先輩達は文句を言っていたが、雛が


「アタシに勝てたら好きにしていいよ?」


 と唯佳とほのかを抱き寄せて言うと、下衆な笑みを浮かべて了承した。

 ギャラリーまで引いちゃってたよ。


 試合は、あっという間に終わった。


「うちの攻撃陣ではアタシが最弱だから安心してね?」


 と雛は言っていたが、確かに一撃の威力はそうかもしれないけど、実力は俺と変わらないだろう。


「分身の術!」

「なっ!?さ、3人になった!?」


 雛の基本戦術だが、これにはギャラリーもざわめいた。


 ウィンドアーマーの使用はオーケーが出たので使っている。

 雛得意の上下左右前後の動きに、影縛りも使い相手を翻弄し、ものの30秒程で4人を遊びながら倒してみせた。


「楽勝過ぎだよ~ツマンナ〜イ」

「勝者、クローバー桃井 雛」

「いえ~い。うちのパーティーみんなアタシより強いから、喧嘩を売ってくるなら覚悟してね~」


 専属が付いている俺達に、いい感情を持っていないであろうヤツラの訝しむ視線が俺に向けられる。


「春斗っち〜手合わせして?あいつら弱すぎてストレス溜まっちゃった」

「1戦だけな?」


 そう言って、俺達の模擬戦が始まった。

 3人の雛の攻撃を、俺が力業で跳ね返す。

 ウィンドアーマーを使っているので、空中戦で逃げ道を確保しつつ1人づつ撃退して行き


「参った〜」


 最後は雛が降参して終了となった。

 絡んで来た先輩達含め、ギャラリー達は俺達の模擬戦を呆気にとられたような顔で見ていたが、模擬戦後には、俺達に胡乱(うろん)な目を向けて来る者はいなかった。


 名前:黒木(くろき) 春斗(はると) 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月26日

 歩数:750,093歩

 従魔:雪兎(ゆきと)Lv3⇒5(雪うさぎ)

 Lv:17⇒18

 MP:123/123⇒129/129

 力:165⇒174

 耐久:129⇒136

 敏捷:150⇒159

 器用:127⇒133

 魔力:58⇒64

 運:76/100

 スキル:ウォーキング、サーチLv6、剣術Lv6、纏雷、リペアLv2、鑑定、剛力、アイテム融合、テイム

 ※ウォーキング

 10万歩毎にスキルを1つ取得又は、既存スキルのスキルレベル1上昇


 名前:白坂(しらさか) 唯佳(ゆいか) 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:6月14日

 称号:聖女

 Lv:17⇒18

 MP:176/176(528/528)⇒185/185(555/555)

 力:58⇒61

 耐久:70⇒74

 敏捷:69⇒74

 器用:165⇒174

 魔力:167(501)⇒175(525)

 運:77/100

 スキル:女神の祝福、光魔法Lv2、MP回復速度2倍、空間収納、誘爆

 ※女神の祝福効果

 魔力3倍、MP3倍


 名前:桃井(ももい) 雛(ひな)

 年齢:16歳 誕生日:5月5日

 Lv:17⇒18

 MP:133/133⇒139/139

 力:161⇒170

 耐久:142⇒149

 敏捷:169⇒178

 器用:126⇒133

 魔力:84⇒90

 運:93/100

 スキル:レア率固定、剣術Lv6、忍術Lv3

 ※レア率固定効果

 ドロップアイテムのレア率がパーティーで倒した魔物の数の1割で固定される


 名前:青山(あおやま) ほのか 所属:クローバー

 年齢:16歳 誕生日:7月1日

 Lv:17⇒18

 MP:174/174(348/348)⇒182/182(364/364)

 力:69⇒72

 耐久:76⇒80

 敏捷:73⇒77

 器用:91⇒97

 魔力:172⇒180

 運:69/100

 スキル:創造魔法、MP回復速度2倍、火水土風属性、消費MP半減、演算

 ※創造魔法

 ・イメージした魔法を所持属性に限り創る事が出来る。

 ・最大消費MPは、イメージした時に自動で設定され、それ以上にはMPを込められない。

 ・最大消費MP以内であれば、自由に調整出来る。


 名前:雪兎(ゆきと)

 種族:雪うさぎ

 主人:黒木(くろき) 春斗(はると)

 Lv:3⇒5

 スキル:突進、氷雪魔法(New)

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