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前編「光の刃」

ガチガチの処女作です

国語力はガチでないのでたまに意味不明な表現とかありますが暖かい目で見て頂ければ幸いです。

「もっとこうすれば面白い、分かりやすい」と思った事があればドシドシ送ってください!

中学の頃から今まで脳内で物語作ってて、ある程度出来上がったのでプロローグから頑張って本編に繋げます!

あと0は前編と後編で分けたいのでだいぶ端折ってる部分もあるかと思いますのでそこはホントにすみませんm(_ _)m

ですが、それでも楽しんでいただければめちゃくちゃ嬉しいです!!

 ここは【武の国・ヤマト】の春波町(しゅんなみまち)

異界の生物「ザシュタリアン」の侵略を受けていて、とても平和からは程遠い状態であった。

そこには屍を踏み越え生きるために死に者狂いで走って逃げている少年が居た。

彼の名前は「一村 光輝(いちむら こうき)

後に人の世に革命を起こす鍵となる者である。



「ハァハァ...まだ追いかけてくるのかよ....

 今回のザシュタリアンは今までとは全く違う....

 いつもなら守護隊が駆け付けて対処してくれるのに来てくれた隊員はみんな殺されちゃった....

 目の前で僕の家族を奪ったくせにこれ以上他に何を奪うって言うんだよ!!」


ー元はと言えば去年に僕達人間と対話しに来たザシュタ

 リアンに1人の人間が攻撃を加えてから戦いが始まっ

 たんだー


  ――――――――――――――――――


 【一年前】


ピキーン....

とある日の夜に青白い光が町を照らした

人々は何かと言わないばかりに現場に向かう

光が照らされた現場では、全く見覚えのない人のような生き物達と虫とケモノのような化け物達が居た。


「ごきげんよう人間たち

 私達はザシュタリアンです。」


「私達はかなり前に派遣したきり連絡が途絶えたザシュタ

 リアンの安否確認と人間との関係は順ジョッッッッ.....」


 〜パァァン........

 

「ザシュタリアン」と名乗る者の声と同時に、鈍い銃声が暗闇の空を巡り周囲にいる人物の耳を過ぎる。


勿論「ザシュタリアン」と名乗る者は動揺しているし、人間側からも悲鳴が聞こえる


少し間が空き「ザシュタリアン」達は状況を人間より早く把握し武器を構えた。

「......なるほど、これが人間達の挨拶だったのか!

 ならば私達もそちらのやり方に合わせよう!!!」


......グシャッ..ドチュッ...

この時は運良く相手が退いてくれたものの、鈍く惨い音と共に異界の使者と刀剣を持った人類達の戦いが始まった...


 もちろん人間達の武器は銃や刀剣しかなく、異能力が使えるザシュタリアンには並大抵の人間では敵わなかった。

それでも獣虫型であれば、今まではなんとか被害を抑える事ができた。

だが、今回は明らかに前とは違う「人」の形をしたザシュタリアンが現れ僕の両親を「大罪人」と呼び、両親含む多くの人間が殺された。


  ――――――――――――――――――


「....クソッまだ追いかけてくるの...

 あっ.....うわっ!!!」

僕は崩れた地面につまづいて転んでしまった。

「諦めろ。あと貴様だけ殺始末(ころしまつ)をすれば...!!」

人型のザシュタリアンは乾いた血が付いている炎剣を振り下ろした。


   ....ザクッッッッ


 .....終わった


 


 と思っていたら、地面に一本の刀が突き刺さった。

ザシュタリアンは少し動揺し攻撃を外し、僕は危機を逃れて目の前に刀があった。

今さっき駆けつけて来たおそらく刀を投げたと思われる守護隊ともう1人その仲間が居た

 「早くそれを取って!!」

 彼女はそう言ったんだ。

―そうだ....僕はここで死んでたまるものか....!

 家族を奪った奴が生きている事を許すものか!!!


 生き残ろうとする想いに呼応するかのように身体の奥から力が湧き出て来る....!

 そして一村は刀を手に取った!


「お前を倒して生き残るっっ!!!

 属性ッッ!!【光】!!」

―一村の叫びと共に眩い光が周りを照らし尽くす!

「なっっっ!!何!?人間如きがこんな力を持つだと!?」

さらに動揺するザシュタリアン

「なんだあの力は!」「え、何、彼は一体!」

駆けつけて来た二人の守護隊も驚いている

そして、「何だこの力!初めて見たんだけど!」

もちろん一村もそんな力を持ってる事は知らなかったので驚いている。

その時人型ザシュタリアンは剣を構えながら言った

「まぁいい、今度こそ確実に殺始末するだけだ!!」

一村も刀を構えながら言い返した

「黙れ!お前達が蔑み、奪い、見下してきた物がどれだけの底力を持つかを思い知らせてみせる!!!」

 お互いの一騎打ちが始まったその時


  ズブシュッッッ....


 人型ザシュタリアンが炎剣を振ろうとした瞬間、目にも止まらぬスピードで一村が深手を負わす一撃を、先手を与える事ができた

(や、やった...!)

一村は内心物凄く喜んだ

(このままなら....!)

「うおおおおおおおお!!」

一村がもう一撃加えようとしたその時


 カァン!!!


「あまり調子に乗るなよ?」

人型ザシュタリアンは追撃を防いだ

(このまま追ってもいいが傷が深いな.....

 仮に奴を殺始末できたとして、このまま奴ら武器が振るえるだけの人間が増えやがると、無事に【黒薔薇の聖界(アークエデン)】に帰還できる確率がかなり低くなる.....ならば!)

「....おい貴様、我が名はクレボス

 貴様の強さに免じて今回は我々も身を退こう!

 それと貴様の名を聞かせてもらおう」


一村は困惑した

(え、なんでアイツいきなり撤退するんだ?

 てかいきなり自己紹介してなんのつもりだ?

 とりあえずアイツらが退くってんなら....!)

「...光輝、僕の名前は一村 光輝だ

 本当に退いてくれるのか?」


「あぁそうだとも

 そしていつか貴様と我で死合おうとも」

そう言いながらクレボスは青白い光と共にその身を消した。


その時一村の肩の力が物凄く抜けて倒れてしまった


 ―――――――――――――――――――


「まだ起きないね〜死んだんじゃない?」

「お前縁起でもないこと言うなよ...

 呼吸と心音と脈もあったから流石に大丈夫だぞ。」

「実質“脈アリ”ってヤツ?」

「黙れよ」

  (....眩しい、そして声が少し聞こえる...てか僕寝てる!?)

「...んぅ、ふぁああ!!」

 一村は寝ていた事にすら気付かないレベルで爆睡していたが何とか起きる事ができたみたいだ。

「大丈夫!?私!太川 桜!!覚えてる!?」

 刀を投げて渡してきた隊員の女の子が大袈裟に一村の肩を揺らした

(いや、誰ぇぇぇ...一応刀投げてくれた子だとは思うけど名前は知らないよ...)

 当然一村は誰か分かるわけがないので

「だ、誰すか...」

 と聞いた

「うわああああん!!そうちゃん!!!この子記憶喪失!!」

 女の子は急に泣き出した

「アホ!名乗ってもいないのに名前で覚えてもらえるわけないだろ!」

と当然の事をわざわざ男の隊員は言う

「あ、そっか!私は太川 桜(おおかわ さくら)!!隣に居るのが龍崎 蒼牙(りゅうざき そうが)だよ!!」

と桜は男の隊員の名前を含め自己紹介をした。

「いきなりウチのアホが本当に申し訳ない....」

蒼牙は何も悪くないのに何故か謝った

「あ、アホ!?」

桜が何故か驚く

「あ、ああ、いいんですよ。

 むしろ助けてくれてありがとうございます!

 自分は一村 光輝と言います

 そういえばここってどこなんですか?」

そう一村からしたら彼女達は恩人のような存在だった。

「よろしく一村君。ちなみここは川風町守護隊拠点「川風本部」だよ

 あ、そういえば桜この子の目が覚めたし、そろそろ本部長のところに行こうか。」

「そうね!こーちゃんの準備が済んだらさっそく向かいましょ!」

一村は不思議に思いながらも準備を進める

(まって本部長って、そんな偉い方からなんで僕呼ばれてるの!?)

「わ、分かりました..とりあえず準備をします....」


 ―――――――――――――――――――


 ここは川風本部の本部長室

「失礼します。」

蒼牙は本部長室のドアを開ける

「やあ君たち!とりあえずは元気そうで本当によかった...」

彼の名前は川風 智也(かわかぜ ともや)

この守護隊拠点の本部長である。

「いえいえこちらこそ助けていただきありがとうございます」

「はい、本当に彼が目を覚ましてくれてよかったです...」

「あとは人型ザシュタリアンが何故か退いてくれたおかげでもあるわね」

三人が答える

「ザシュタリアンが退くだと!?

 そんな珍しい事もあるんだな....」

ザシュタリアンが自ら退くのは今までに無かったことだからか川風はとても驚いた。

「ところでどうして俺達三人を呼んだんです?

 安否確認ですか?」

蒼牙は聞いた

「それもあるし、もう一つあるんだ。

 これからは一村君もこの二人に加わって守護隊として活躍してもらいたいんだ。

 君のような強い子がこの二人の中に加わってくれれば生存率は確実に上がるだろう。

 あ、もちろん嫌であれば断ってくれてもいいぞ。」

川風は割と真面目な表情で言った


一村は正直迷いなんてもう無かった。答えは決まっていた。

「もちろん参加させてもらいます。

 僕はここで成したい事がありますから。」

「お、大変感謝するぞ!

 蒼牙君、桜ちゃんも問題無いね?」

川風がそう聞くともちろんと言わんばかしに蒼牙と桜も応えた。

「はい!俺達でいいなら喜んで!!」

「もちろん無問題(モーマンタイ)よ!」


 ここから一村含めた三人の守護隊での活動が、英雄としての革命の一歩が始まった...!

 これが一村にとってはかけがえの無い思い出となり、忘れられない傷になるのである。


 ―――――――――――――――――――


 本部長室から出て本部の食堂で食事中である三人は、実は本部長室から出る前に任務を与えられているのだ。


「よしっ!今日のご飯は甘口のバーモンドカレー牛乳、はちみつ入りだぜ!!....んんっ美味い!!任務前はコレに限る!!」

蒼牙は嬉しそうに食べている。

「蒼牙さんって甘いの好きなんですね。」

「にしてもコレは度がすぎてるでしょ!」

一村に対して桜がツッコミを入れる

「別に俺がどんだけ甘いもん好きでもいいだろっ。

 てかお前らは中辛カレーかよセンスないなぁ...」

蒼牙は不機嫌そうに言った

「カレーの辛さにセンスもないでしょ...」

桜は呆れながら言い返す。

 こんな感じの会話をしていたら少し近いところから声が聞こえてきた。

「君が噂の光の新人かい?」

「あまりパッとしないわね...」

全く顔の知らない二人がそう話しかけてきた

(誰だ...?蒼牙君の知り合いか?)

「あ、リナと煉斗じゃん。

 一村に挨拶に来た感じか?」

蒼牙は二人にそう聞いた

「そ、アッタリ〜♪

 蒼牙クンのとこの新入りだしちょいと気になって見にきたってワケ♪」

チャラそうな男が答えた。

「まぁ思ってたのと違ったけどね〜

 とりあえず名前は名乗らせてもらうわ。

 私は柚月 リナ(ゆづき りな)。桜ちゃんは私のおきにの子だから勝手に手を出したら殺すから。」

「おっと俺っちも名乗らせてもらうぜ〜♪

 俺っちは佐神 煉斗(さがみ れんと)

 ちなみにここだけの話リナは一村クンの事めちゃくちゃ気にかけてたぜ〜?「いきなり故郷を壊されて、しかも戦いに行く事になるなんてっ!!私が守ってあげないと...」ってな♪」

煉斗は笑いながら言った。

嬉しそうに一村が

「リナさんって優しいんですね」

「ぐっあうっ...!!う、嘘!!このチャラ馬鹿が言ってることは嘘よ!」

リナは頬を赤らめながら言った。

「リナ姉さんはほんと素直じゃないね〜」

「ちょっ!桜ちゃんっ!」

リナは頬が噴火レベルで赤くなった。

「ま、俺っち達はここで去らせてもらうぜ〜♪

 初任務がんばれよ!一村クン!」

二人は訓練室に向かいながら食堂を去った


 そして時間が経ち食事を終えた三人は武器などの下準備をし、少し休憩を挟んでから任務に赴くのであった。


 ―――――――――――――――――――


  ―ここは「皿浮町(さらうきまち)」。

   一村達は初めての三人での任務に来ている―


 町に着くと蒼牙は思い出したかのように聞いた

「そういや一村は本当に良かったのか?

 わざわざこんな危険なところに来なくともさ、護衛の居る安全な場所で生活するって選択肢もあったハズなのに」

一村は改めて答えた

「はい、この選択に何一つ後悔はありません。

 危険な道だとしても僕には成し遂げたい事があるんです。」

「まぁもういいんじゃない?こーちゃんは「いい」って言っているんだし」

三人は歩きながら話していた。

だがその時


    .....ズズッ


普通の生活では絶対に聞かない音が聞こえた。

「やはり開かれるか....【黒薔薇の扉(アークゲート)】」

蒼牙は気を引き締めて言った。

ちなみに一村はそんな単語知らないので何か分かんなかったから聞いた

「な、なんですか?そのアーなんちょかゲートって」

これに関しては桜が答えた

「これは黒薔薇の扉(アークゲート)といってね

 ここからザシュタリアンが出てくるの。」

「クソッこの世界でたいまつで沸き潰しができたらいいのに..」

一村は残念そうな顔で言った。


  ピシピシ....ピシッ!!!


 とうとう空間が裂かれ虫のような獣のような化け物が出てきた

....そう、これがザシュタリアン【愚獣級(ビーストマーク)】である。


[ギャキュグギュギャアアアアアア!!!!]

ザシュタリアンは叫び破壊行動を始めた


「二人ともいいか!!俺達三人で生きて帰るぞ!!!!」

蒼牙がそう声をかけると、

「はいっ!!」「もちろんよっ!!」

二人も応えた!


 ....ブォォゥン

ザシュタリアンは細長い腕を振るった!

 三人とも攻撃を避け、桜が一匹のザシュタリアンに向かい刀を構え近づいた。

「いくわよ!!私流(しりゅう)華翠流(かすいりゅう)】[渦知桜(うずしらざくら)]!!」


  ジュルルルシュルシュルルルルルルルル!!!...

  シュゴジュブォォォゥン!!


桜は回転しながら突撃をし相手の腹に風穴を空けた。

それはまるで花弁を纏った綺麗な桃色の渦のようにも見えた。


「さぁ!私に続いて皆もいっちゃって!!!」

桜の言葉と技は二人の士気を上げた

「やっぱ実力は本物だなっ!俺もやってやるぞ!!」

幻龍使役(ドラゴニックサモン)!!」

蒼牙はそう叫び龍のようなオーラを纏った。

(これが本部長が言ってた僕に似た力....!!)

「よしっ!僕だって!!

 属性!!!【光】!!!」

一村の刀は輝きを放ちはじめた。

「よし、行くぞ!!」

力を開示した二人はそう言いながら桜に続いて走り出した!


戦地を駆け巡っていると数匹のザシュタリアンが一村を襲った。

[ギュアンギュワンギュアンギュアンギュブシュウウウウ!!!]

数匹の無数の乱撃が一村に降りかかり二発ほど一村に被弾した

  ベシベシッ!

「一村っ!!!」

蒼牙は少し焦りながら叫んだ。

「ぐっっぅ...!!こんなところでっ!!」

(僕だって何か.....何かできるハズなんだ....

 この【属性】って奴を使いこなしてやるッ!)

「うおおおおお!![光纏(ひかりまとい)]!」

この瞬間、一村の身体を守るように更に光が照らし巡る!!


 ヒュンヒュンヒュヒヒョーンッッ!


また次の無数の乱撃が一村に降りかかろうとした時、


 シュインッ...


被弾したと思われたがそこにはもう一村は居なかった

敵が状況を飲み込めず一村を見失ったその瞬間に


 ジュバババババァァーーーーンッッッ!


 と光の速度に近いものすごい速さで敵の腕を切り裂き、目にも止まらぬ斬撃を数体のザシュタリアンに浴びせた。

この技は戦いの初めての痛みを乗り越えた一村だからこそ成功させる事ができたのだ!

「よ、よし成功したぞ!!

 コレが[瞬閃ノ一斬(しゅんせんのひときり)]だ!!」

一村はそう言いながらも更にザシュタリアンをバッタバッタと倒していった。


「さすがこーちゃんね!!私も負けられない!」

桜はさらに攻撃の速度を上げ空高く舞い上がった。

  ヒュォォン.......

「天罰を与えるわよ...!【華翠流】[四桜天降(しろうあまくだり)]!」


  チュドォォォォォォォォオオオン!!!.....ヒラヒラヒラ...


桜は急降下しザシュタリアンを真っ二つに両断した。

それは花弁が大量に降ってきたように見えた。もちろん錯覚だ。

「私だって強くなっていってるわよ!!」

そう言いながら[渦知桜]で移動しながら敵を崩していった。


―数時間が経過した


 三人共順調に敵を倒していき、被害を最小限中の最小限にまで落として犠牲を生まず戦いを終える事ができた。

.....と思っていたら

  [ギュギャァガァァァアアアアア!!!]

数匹のザシュタリアンが立ち上がっていた!!


一村と桜は疲れ切っていて動きが遅れた。

(やはり二人とも動き過ぎていたか...

 あまり技は使いたくないけど仲間を守るためだ!仕方ない!!)

蒼牙は気が乗らない状態で全身に力を込めた。


 グググググゥッ.....!


蒼牙の頭から短いツノが生えた。

そしてオーラは増していき剣に龍が舞い始める!

(龍の血統の力を見せてやるッ!!)


「さすがはそうちゃんね!...」「これが【属性】の奥底の力...」

桜と一村は圧倒されていた。


 二人が圧倒されている間にも龍は更に力を増していき.....

今っ放たれる!!


「ふぅぅう...ハァッ!!【幻龍使役】[龍進覇導(ドラゴンロード)]!!!」


  ....キシャァァァァァァァアアアア!!


放たれた龍が唸りながら


  ギュルンギュルンギュルルラン....ギュリュリュリュリュリュ!!!!!!


 龍は町を壊さず人を巻き込まずに、残っていたザシュタリアン達を一匹たりとも逃さずに命を喰いつくした!!


 こうして任務を無事終える事ができたのだ。

桜と一村は疲れたのか町の中なのにも関わらず爆睡こいている

こんな二人を見た蒼牙はため息をついてから

「....みんなお疲れ様

 ってか担いで帰る奴がもう一人増えやがったなぁ....」

と嘆きながらもちゃんと寝ている二人の肩を取り時間をかけて拠点に戻った。


 ―――――――――――――――――――


 ―こうして三人は苦労を重ねながらも誰一人欠ける事なく戦果を上げ、月日が経ち三人は新参チームから名を馳せるチームまで成り上がった―


そして今は彼ら三人が上位隊員の勲章が授与された後の、祝宴会をしている最中である。

「ここまで上がってこれたのはあの時一村を仲間に入れてからだな!

 光輝も、桜もご苦労様!

 本当によく頑張った!!」

蒼牙がドリンクを上げ、チームで乾杯をした


   ...カァン!!


心地いいコップのぶつかる音が高級飲食店の店内を駆け巡った


「私達は遂にここまで来たんだよ〜!!これからもずっとみんなでがんばろ〜ね!!」

「んんっ!!夢だったんだ〜仲間と喜びを分かち合いながら高い料理たべるの!!!」

桜はとても幸せそうな顔で言った

それに応えるように一村は

「僕...本当に皆さんと同じチームで良かったです...!」

「今こうして生きているからこそ感じられるんだと思うんです。

 正直僕はこの前まで故郷と両親の仇を討つため守護隊として戦っていたつもりですが、みなさんと共にいる事で仇なんかよりも大切なものに気付かされました。」

と胸を撫で下ろしながら言った

「俺達が共に居る事で少なくとも良い方向に影響が出てるならこれ以上にないくらい良かったよ!」

「うん!私だって最初は「負けたくないーっ!」の気持ちの方が勝ってたけど今だとみんなで強くなりたい、何かを成し遂げたい気持ちでいっぱいだもん!!」

二人は嬉しそうに、美味しそうに食事をしながら言う。

一村は箸を置いて二人を見つめ口を開く

「これからも僕達で生き残ってさ、なんならもう世界を救って見せましょうよ!!」

「もちろんだとも!」「言われなくともそのつもりよ!!」

蒼牙と桜も箸を置き一村の言葉に応えた


 ―このような会話が続き三人の幸せな時間は終わりを迎え、新しい朝を迎えるのであった―


 ―――――――――――――――――――


 この時ザシュタリアン達の中でも上位であるクレボスは黒薔薇の聖界(アークエデン)王宮(キングパレス)に訪れていた。

 そう、自分の予想通り強くなった一村を底まで潰すためザシュタリアンの(キング)にその許しをもらいに行っていた


「王よ...許しを頂きたいのです....

 一村を....強くなった一村を殺始末したいのです!!」

クレボスは懇願した。まるで親に頼み事をする子のように。


「貴様は我々の中でも高みにいる存在だ....」

王はその言葉に続けてクレボスに聞いた

「そんな貴様が我に許しを乞いに来る程一村という罪人の子供は強者なのか...?」

クレボスはニヤリと笑いながらも

「えぇ...!!ヤツは我らに匹敵する力をお持ちです!!

 最初見た時に殺始末しなかったことを後悔するほど!!」

と欲を露わにする。

王は応えた

「...よかろう。貴様が珍しくここまで頼むのなら罪人の子供を片付ける許可を下そう。

 もしもの為、我は貴様のような人材を見つけ次第に育成強化をし、また数十年後に我は軍を率いてヤマトを制圧を実現させよう...

 もちろんその数十年の間も欠かさず愚獣級(ビーストマーク)を町に召喚し、奴らの戦力は多少削っておくつもりであるぞ....」

「まぁ貴様に何かしらがあるとは我は思わないがな...

 健闘を祈るぞ....」

クレボスはこれ以上にないくらい喜んだ顔だ。

「ハッ!!王よ...!その御心に感謝致します!!!」

そうしてクレボスは王宮を去った。


 ―――――――――――――――――――


  ―次の日の朝,川風守護隊拠点本部長室

「すまないが川風君のところの隊員を借りてもいいか?

 最近嶺域町の何もない空間からかなり大きい音がしていて、今までの奴ら(ザシュタリアン)の出現反応とは比にならないから、もしかしたら現在復興中である春波町のような惨事が繰り返されるかもしれないかを危惧しているんだ。」

と電話越しに嶺域町の支部長は話し、川風は答えた。

「....そうか、ならばここの上位隊員を複数名嶺域町(れいいきちょう)に派遣しようか」


―数分後


 川風本部長は守護隊の名誉上位隊員を招集し嶺域派遣についての話をした。

「諸君らに来ていただいた理由はただ一つだけだ。

 嶺域町に降りかかるであろう災いから人々を護っていただきたい!

 ただ、コレはあくまでも憶測なので何も起きなければそれに越した事は無い!

 私は君達が無事に帰還する事を願っている!」

(本当に何も起こってくれるなよ....)

本部長はそう思いながらも口を強くして隊員を激励した。


「光輝、もしこの大きな気配の正体が君の仇だったらどうする...?」

嫌な予感を感じながらも蒼牙は一村を気に掛けた。

それでも一村の気持ちはもう決まっていた

「アイツだろうとどんな敵だろうと俺達で生き残って勝利を川風にまで持って帰ります!」

「今のこーちゃんらしくて良い解答ね!!」

「あぁ、俺も安心したよ。

 これで何か大きな脅威が現れても心置きなく戦える。」

三人が仲良く話していると、

「おぉい俺っち達も一緒に行くんだし仲良くしよーぜっ♪」

「私も行きますがせいぜい足手纏いにはならないでください」

リナと煉斗が来た。

「リナ姉さん!私足手纏いにならないように頑張るよ!!」

桜が返した

「さ、桜ちゃんは怪我しないようにね...?」

リナは心配そうな表情だ。

その間、蒼牙と一村は煉斗と話していた。

「お!煉斗さんだ!一緒に頑張りましょう!」

「煉斗が居りゃ安心だな!頼りにしてる。」

二人は上位隊員の中でも上澄みの煉斗の実力を認めていた。

「おっじゃあ俺っちは最近ノリにノってるお前達を頼りにしよーかなっ♪」


 ―こうして話していると嶺域町への出発の時間が来てしまった。


「よしっ!僕達はこの戦いも生き残りますよ!!

 生きて帰ったらまた、みんなと笑い合いながら食卓を囲むんだ!」

一村がそう意気込みを話し、嶺域への移動が始まった


 ―――――――――――――――――――


  ―待っていたぞ....一村 光輝....今度こそ貴様を殺始末してやる...

 




 川風本部所属の上位隊員が嶺域町に到着した。

それと同時に嶺域支部所属の守護体隊員との合流も完了していた。

お互いの所属先を持つ隊員が挨拶を交わそうとしたその瞬間に気配の音はどんどん大きくなっていき、青白い光が強く輝きだし嶺域町を包んだ


  ....ドッドッドッ...ピッッキーーーーーーンッッッ!!!


「!?!?!?」

驚愕し固まっている隊員達の目の前にはクレボス率いる大量のザシュタリアンが居た。


「クレ....ボス.....?」

一村は口をゆっくり開けた。

そう。今、守護隊の目の前に居る存在こそがザシュタリアンの更に上澄みの【強殺級(キラーマーク)】クレボスである。

「何!?一村クンアイツ知ってんの?」

煉斗が聞いた。

一村は煉斗の声よりもクレボスの事で頭がいっぱいになった。

その時蒼牙が一村の肩に手を置いた。

「光輝大丈夫だ。お前には俺達が付いている。」

「え、えぇありがとうございます...」

その時だった


「ザシュタリアンよ!!愚かな人間を喰らい尽くすがいいっ!!!」

クレボスの声と共にザシュタリアン達が暴れ始めた。


  [ギギャァアアアアガアアアアアア!!!]


暴れるザシュタリアンは逃げきれていない町の人々や隊員を襲い始めた。

「たっ、たすけっ....」「いやぁ!!しにたきゅっ....」

「ままっ...ぱぱっ....」

ザシュタリアンは子供でも人間は等しく同じ人間として容赦なく頭を噛みちぎり食事をしていた。

嶺域町はこの数分間で地獄絵図になった。


「くっくそぉ!」

嶺域所属隊員達は応戦するが新入り達は戦闘経験の浅さから、このような混乱的状況には対応ができなかった。

「うっうぐあっっ!」

一人

「やっ!!やめてくれっ!!」

また一人

何も残せず薙ぎ倒されていった。


  ザシュッザシュシュッッ!


「クッソ敵がバカクソ多いなッ!!」

「リナ!!俺はお前を護るからお前は応急救護に集中してくれっ!!」

煉斗がザシュタリアンを断ちながら叫んだ。

「...言われなくてもやってるわよっ!

 それでも追いつかないっ...!」

リナは確かに応急救護のプロだがこの戦場にはリナのような特技を持った人間が少なくとても困難な状況であった。


「くっ...キリが無いわね...」

「【華翠流】渦知桜!!!」

 シュンシュン...シュババババァ!!!

桜は技を使いながら戦場を駆ける。


「いくぞ!属性【光】!いくぞ!【光纏】!!!」


キュインキュインキュインキュイン!!


「【幻龍使役】!!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!


二人も応戦する為に技を発動した。


その時


 ....シュンッ..シュゴオオオオオオ!!


クレボスの炎剣が一村の首を取ろうとした。

「一村ァ!!貴様の相手は我だァァァ!!!

 他なんざ頭にねぇぜぇぇぇぇえ!!」


 .....バッ


何者かが一村の肩を押した

その感触は一村の背中を押してくれた人物と同じであった.....


  ジュブブブブブズブズブズブズズズズシュブブブブゥゥゥゥウウ!!


その凶刃は蒼牙の喉元を貫き、そこから腹下までをも引き裂いた。


「ぐっがっぅ...ぐぉっ....お゛っ...................ぎっ.............」


   .....ドサッ


「うっうぶっ......うわああああああああああああああああっうううあああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!」

一村は吐きそうになりながら叫んだ。

生き残ると約束した戦友の死の間際を一部終始見たからだ。


「うっ...嘘.....」

これには桜も唖然としている


「ふはははははははははははっっ!!どうした一村!!

 邪魔が入ったが次こそ仕留めてやるぞォ!!!!」


 ブゥゥォン!!


凶刃は一村を殺そうともう一度襲いかかる。


  ...カァン!!


「.....」


ブォンブォン...シュルルルル....


一村はクレボスの攻撃を弾いた後も無闇に刀を振り回す。

クレボスも剣を振り返す


...カァン...シュキィン....キャクィィィン.....


剣と刀が交わる。

そしてその刹那、クレボスは一瞬の隙を逃さず一村に凶刃を向ける


  ...シュウウウゥゥゥゥン!!...シュキャィィィィイイン!


なんと桜がクレボスの凶刃を刀で受け止めた!

「こうちゃんっっ!!お願いここは私が引き受けるわっっ!」

「だからあそこに居る人達を助けにいって!!

 あの距離は私の速さでは間に合わない!!!!だからっ!!!」

桜は泣きながら光輝に訴えかけた


一村は桜の一言で目が覚めた。

「.........分かったっ!!僕が戻ってくるまで生きててっ!!」

 ...シュンッッ

光輝は猛スピードで凄く遠くにいる町の人々の救助に向かった。


「....一対一ね..もうアンタにはこうちゃんを傷つけさせないっ!!

 そしてそうちゃんの分をお返ししてやるっ!!」

桜はクレボスに刀を向けた

「貴様...あの時の娘だなぁ?一村の正体すら知らずに愚かだな!」

「一村はっ!!一村 光輝はっっっ!!!!」

「“人間”と“ザシュタリアン”の間に生まれた大罪人の十字架を背負うことになる子供だっっっ!!!

それがその【属性】という力にも繋がるっっっ!!」

クレボスは桜を見下すかのように“真実”を伝えた。

「な、なんですって!?こうちゃんはっ!ただ生まれただけじゃないっっっ!!例え生まれが何だろうと私のっっ!!私達のっっっ!!仲間よっっ!!」

桜は怒り叫んだ。

「フッ...綺麗事をっ!!」

「まぁいいっ我の殺始末を邪魔した罪だ!!ついでに貴様も殺始末しねやるっ!!」

クレボスは眉間にシワを寄せて言った。


   ..シュゴオオオン!!グワァァァア!!!


クレボスの炎剣が桜を襲う!!


  ...カチャッ


「私流【華翠流】!!![来舞•(くるまい•)麗美桜(うるみざくら)]」

桜は舞うように美しい剣舞を披露した。

  ...シュキン!ヒュルルルリラルル.....ジュキャンッッ!!


「ハアッッ!」ヒュン....カァン!!

「クソッ当たらねぇっっ!!」 ブウォォォゥンッ!


クレボスは剣舞による何処から来るか分からない攻撃を防ぎつつ反撃を加えている。


...ブォォォン!!..シュンッ!!ブォンブォン!!!シュシュンッ!!


だが、その反撃を舞のように避けられつつ桜からの剣舞を防ぐ一方だった。

(これじゃキリがないわね...麗美桜は動きやすいけど攻撃に決定打が無い....ならば)

「...しぶといわねっ」

  _____クルンッ!

桜は宙を舞って地に足をついて改めて刀を構えた


(構えが変わっただとっ!?)

「なんだソレはっっっ!!」

警戒するクレボス。警戒するはいいものの警戒の範囲を超える攻撃を桜は放とうとしていた


「これで削ってやるわっ!!

 【華翠流】!![柊憂幻•(しゅうげん•)叶桜(かのざくら)]!!!!」


  ヒラヒラヒラ....ピチャンッ...


そうこれはクレボスの視界にはひらりと落ちた花弁が水面に浸かっていた風景が映っていた。

だがその景色に浮かれながら困惑しているその時だった。


  ......ジュギャギャギャギャギャギャギャァァァァンッッッ!!


 一本の巨大な桜の木を薙ぎ倒さんとばかりの、花が舞っているように錯覚してしまうような美しく強かな斬撃がクレボスを襲う!!

「ギュグアッッ...!!」

クレボスは完全に隙を見せていたので直の斬撃が身体に刻まれた。


「こ、これでも生きているのね...やはり一筋縄ではいかないかっ!!」

(幻術を使った完全に惑わして巨大なチャンスを作ったのに仕留めきれなかったか....)

「はぁはぁ...この技は負担が大きいなっ!!

 でも攻撃は緩めてあげないわっ!!」


 ジャキジャキィィン!!


桜は渦知桜で翻弄しつつクレボスの隙を伺った。

(ふっ...はぁ....コイツ..早く隙を見せなさいよっ!!)


「隙を見せたのは貴様だったなっ!!隙が無いフリご苦労様っ!!」


  ....ブゥゥゥン!!ジャクッ...ジュキン..!!


桜の一瞬の隙を突いた灼熱の斬撃は彼女の腕を切り落とした

「うっぎゃぁぁぁぁああああああああああ!!」

「はぁはぁ....死ぬかと思った...」

桜はおおきく体制を崩したが刀と足を巧みに使いこなし、崩した体制を立て直した。


「まさか仕留め損なうとはな...!!貴様っおもしろいっっ!!」

クレボスは一村に続く強者を見て高揚感を抑えるのに必死だった。

桜は切り落とされた腕をキツく縛りながら

「それはどうも...アンタが私をどう評価しようと私はアンタを殺す!」

「やってみろ小娘ぇっ!」

二人はお互い向き合い武器を構えた。

「この技は私のとっておきの奥義よ!【華翠流】とっておきの現段階での最強技!!」

(コイツで仕留めてやるんだからっ!!

 生きてこうちゃんとそうちゃんを弔ってあげなくちゃ.....)

桜の言葉を聞いて「ニィッ」と笑みを浮かべながらクレボスも答えた

「片腕でも出せる奥義如き!我が受けきってみせてやるわっ!!」


 そして桜は刀を構え、その瞬間桜の花が舞い散った。

「私流•【華翠流】が奥義!![千本桜•贋作]!!」

散った桜の花全てを斬るように斬撃が炸裂した。

それに対抗するようにクレボスも炎剣を振るう

「【力放(フォース)偉大なる炎(メガフレア)!!」

千本桜の斬撃がクレボスの炎剣に触れた瞬間爆発が起きる


  ドッドドドドギャゥゥゥウン!!


爆発による煙が発生したその瞬間に、桜の花が勢いを増して舞い散りながら煙を振り払った!


「準備は整ったわ!!【華翠流】最終奥義!![千本桜•絶景]!!」


  シュキキキキキキキキン!!


桜の花を伝う様に斬撃が駆け巡る!!

「この程度ッ!!」

クレボスが二、三発斬撃に被弾しつつ炎剣で振り払い対抗する。

「気を取られたわね!!これでトドメよっ![渦知桜]!!」

斬撃の嵐の中桜は最後の一撃を加える。

....そして刃が胸部に突き刺さった。

 ―――――――――――――――――――


「クソッキリがないっ!!」

(はやく桜の所に戻らないとっ!!)

一村はザシュタリアンの群れを駆け巡り討伐するがあまりにも数が多かった

そしてザシュタリアンの攻撃が一村の背中を突こうとしたその時、

氷炎(ホワイトルージュ)


 ザクジュキンッ!


「一村クン大丈夫かいっ!?」「一人でムリしちゃダメよっ!」

煉斗とリナが間一髪を救った

「僕は大丈夫ですがっ!!桜ちゃんがっ!!」

一村は焦りながら話す。

「ここは俺たちに任せるんだっ!!」

「あなたは早く桜ちゃんの...仲間のところへ駆けつけてあげてっ!!

 二人共生きて帰ってくるのよっ!!」

二人は一村の背中を押すように言った。

「ありがとうございますっ!!必ずっ!!」

一村は[光纏]の出力を上げ、桜のところへ向かうのであった。

(頼むっ間に合ってくれ.....!!)

彼が戦場を駆けていたら少女の後ろ姿を見つけた

それはまるで居るだけで安心感を与えてくれる人間であり、自分の命の恩人の中の一人で今までを共に過ごしてきた人間であり、共に生き残ると誓い合った人間の後ろ姿であった。

(よかった....生きて.....)

一村は安堵したその束の間だった。

(......!?)

その少女は片腕を欠損しており、胸部には刃が刺さっていた

「桜っ!!!!」

(嫌だっ嫌だっ!!!)

一村はこの現状を受け入れたくなかった

その時桜は一村に気付いた。

「.....わ.....た....し......が....ん....ば...た......よ......」

彼女は最後の力で一村に言葉を伝え、笑顔を作り息絶えてしまった。

「ああっ...桜ちゃんっ......」

一村は心が黒に沈みかけていた

その時

「一村ぁ!!ようやく来たかっ!!!

 残念だったなぁ!!!次はお前が殺始末される番だっ!!!」

クレボスが刃を振りかざすその時


  カァンッ!!


一村は攻撃を打ち返した

(コイツは地獄に落とすべきだっ)

一村は殺気と殺意を剥き出しにし、クレボスを憎み睨んだ。

だが、彼が力の使い道を踏み外す一歩手前で、かつて戦友だった者との会話が彼を引き止めた。


 ―――――――――――――――――――


 これはとある日の食堂での一村と蒼牙の会話だった。

「一村、突然こんな話をするのもアレだけど生きてる間に話しておく事にするよ。もしも、このチームの誰かが欠けるようなことがあっても復讐心を持たないでほしいんだ。」

蒼牙が一村に話しかける

「僕には無理そうです...僕は...家族を殺されて、故郷を踏み躙られて、その時の友人もみんな酷いやり方で殺されたんです....それなのに蒼牙達も奪われたらきっと僕は...」

一村は自信なさげに答える

「一村の気持ちは確かに分かるんだ....俺が今から話すことはもしかしたら、お前は分かりたいけど分かれないかもしれない...でも知っていてほしいんだ!」

蒼牙が続いて話した

「この戦いはそもそもこっちが殺さず話し合えば起こらなかった。なのにも関わらず人間はザシュタリアンを殺したんだ。アイツらだって俺達のように家族が居たのにも関わらずだ。そこからお互いの境遇も関係の無い戦争がはじまった。そしてこれは、家族を....仲間を殺されたから報復をして、こちらも仲間の命を奪われたから報復として奴らを殺しているに過ぎないっ。だからこの負の連鎖を断ち切りたいんだ。」

「でも..そんなのどうすれば....」

一村は不可能だと諦めていた。

「確かに俺もどうすればいいかなんて分からないし、これからも死と隣り合わせかもしれない。

でも、戦う理由は護る為であり復讐心なんかじゃない。

そんなのでは分かり合うことすらできないから、俺は生きている間に自分にできることを精一杯やるんだ。

お互い多くの犠牲を出したとしても失う命を最小限にして戦いを終わらせたいんだ!そのために一村にも力の使い道を間違えて欲しくない。

そして、もし俺達が欠けても生きてさえいれば出会いはたくさんあるんだ。」

蒼牙は考えを一村に伝えた。

「僕は...僕は2人が居ない世界なんて受け入れられないかもしれない...」

「俺達は居なくならないさ。

 お前が忘れない限りずっとそこに居る。」

泣きそうになってる一村を蒼牙は支えた。

その時に少し話を盗み聞きしてた桜も話に入った。

「そうだよ〜私達は心で繋がってるからねっ!!

 人の心は簡単に死なないよ!!」

桜も一村を支えた。

一村は涙を拭きながら、

「うんっ..うん!二人共ありがとう!!

僕また一歩踏み出せたよ。この時間をみんながいる時間を大切にする。」


....愛おしくて堪らなかった時間だ。


 ―――――――――――――――――――


 でももうそんな時間は戻ってこない!!

「クレボス!!僕は君を倒してまだ助かる命をっ!!犠牲を減らして見せるっ!!!」

一村は“復讐心”ではなく“護る為”に戦う決意を確固たるものにした。

「一村ぁ!!綺麗事をっ!!!

 貴様はザシュタリアンの血を持ちながらも我々を殺すんだな?」

「なんだとっ!?」

一村は動揺した。この事実を知ったのは初めてだからだ。

「どうせ貴様はここで死ぬからおしえてやろうっ!!

 貴様はザシュタリアンの父[カルスィール•ブライト]と人間の母[一村 菜子(なこ)]の間に生まれた罪を背負った子供だっ!!

そしてお前の父は消息を絶ち、人間なんかと愛を育み、挙げ句の果てに自分がザシュタリアンだって事も私の事も忘れているクソ愚かな生物だっ!お前の母親はザシュタリアンとの戦いも知らずに身勝手な女狐だっ!!

こちらにはこちらの大義があるんだっ!

お前の一家は全てそれを踏み躙ったっ!!!」

クレボスは怒りをちらつかせながら真実を伝えた。

「ふっざけるなっ!!僕の家族を侮辱するなっっ!!!

 愛の形に大義なんてあるわけないだろっ!!

 それが僕の家族を奪った理由になるなら僕は君を許さないっ!!」

一村は怒りながら刀を振るう。

「ふざけてるのは貴様の方だろう!!

 心から信用していた盟友に忘れられて、裏切られた我はどうアイツに同情すればよかったんだ?あぁっ??」

クレボスも一村に対し怒り、剣を振り返す。

「そもそも僕の父と母の出会いは、お父さんが何も分からないまま山道を彷徨ってたところをお母さんが助けたところから始まったんだっ!」

「嘘をペラペラとっ!!貴様ら人間共が先に我らザシュタリアンに攻撃を加えたんだろうがっ!!!そんな人間とザシュタリアンが手を取り合うなんてっ!!ありえねぇっ!!!!」

二人は言葉と刃をぶつけ合う。


 カンカンッ!!キイイインッ!!!


「うおおおおお!!」

一村は加速し、[瞬閃ノ一斬]を繰り出す。

だが、クレボスは見事に受け切り反撃を与える。

「くっっ!!」

(クレボス....コイツ手強いっっ!!)


「そろそろ終わりにするかっ!!

ザシュタリアンの血を持ち内なる力を引き出せる罪人の子供よ!!

真力解放(フルフォース)】[地獄皇の炎(ヘルフレア)]!!」

クレボスは強い熱を帯び、刃の熱による輝きは[光纏]を越える程だった。


クレボスは斬撃を一村に与えるも避けられてしまう

だが刃の熱はかなりのもので避けたのにも関わらず一村に大きな痛みを与えた。

「っっ!!!」

(熱いっ!!...でもこれだっ.....これがあるのなら僕にだってまだ上の力はあるハズなんだ....!!

こんな時くらい応えてくれよっ!!!僕の奥底に眠る力っ!!!)

この時一村の欲に応えるかのように奥底から力が湧き上がってきた。

「これはっ!」

クレボスも一村の力に気付いたのか早急に一村に斬りかかる。

だが、時すでに遅しで一村はもうクレボスの視界には居なかった。


「【属性】解放!!【閃光(せんこう)】!!!」

この時の一村が速すぎてクレボスには声しか聞こえていなかった

(な、なんだっ!奴は何処にっ!!)


「僕は光そのものになる...「烈光」....」

 眩い光が辺りを照らし尽くし、それはもうクレボスの刃の熱光を遥かに凌駕した。


 ヒュンヒュンシュキイイイイン!!...


クレボスは斬られた事を自覚したその時にはまた新しい斬撃が加えられていた。

「クソッ!!一体なんなんだっ!なんだというのだっ!!分からない...」

(ならばっっ!!)

クレボスは剣を地面に突き刺し身の周りに火柱を作った。

「コイツを喰らいやがれっ!![火柱(ゾイレスフランメ)]」

  ボゥゥンッ!!

「あづっ!!」

その[火柱]は光の速さで攻撃してる一村を捉えた。

「ようやく現れたかっ!!!

 最期に言い残すことはあるか?

 命をもって罪を我々に償うんだっ!!」

クレボスは剣を一村に向けた。

「僕は....生きて帰るんだ。

 帰りを待ってくれてる人が居る。

 だからっ!絶対に負けられないんだ!!

 お前を倒すっ!!!」

一村も光の刃を向けた。


「[光臨・(こうりん・)瞬舞ノ閃(しゅんぶのひらめき)]!」「[死ヲ招ク炎獄(ディーズインフェルノ)]!!!」


両方が技を繰り出した。


クレボスが渾身の炎撃を加えたその時には、剣が折られていた

「..っ!!」

(コイツを折っただとっ!!ま、まずいっ!!)

身の危険を感じ咄嗟に防御の体制に入った。

だが遅かった


 シュキッンッ!!!


一村はクレボスの腹の奥底を斬り裂いた!

「ゴフォッ!」

クレボスは血を吐き、意識が遠のいた。

そうクレボスは桜との戦いからかなり消耗していた

出血量は人間の何倍も越えていた。


「.....やった」

そう一村は勝ったのだ。


仇を討った一村が力尽きそうになったその時、

「光輝クンっっ!!

 [修羅燃焼(ヒートマスター)]!!」

人の技の域を離れた斬撃が、一村を襲おうとしていたザシュタリアンを斬り尽くす!!

「一村君っ!!無事でよかった」

リナは泣きながら一村を抱きしめた。

「でもっ...でもっ.....桜ちゃんと蒼牙君がっ....!!」

一村はやるせなくなり次第に涙が溢れてきた

「いいのよ....あなただけでも生きていてくれて本当によかった....」

リナは一村を抱きしめたまま言った。

「あぁ....一村クン...彼らは俺っち達が生きてさえいれば...忘れさえしなければ....()()で生き続けるんだ!」

煉斗は自分の胸を叩き、

「人の心は簡単に死なないだろっ!!

これはお前の仲間が教えてくれたことだっ!!」

と言う

「それでもっ....僕はみんなで生き延びたかった....」

「一村クン....俺もショージキ受け入れたくないレベルで辛い...

確かにキミはこの経験はこれが初めてじゃないもんな...

俺だってリナを失ったらキミのようになるかもしれない....

もうザシュタリアンも全部討伐した頃合いだし、今日はゆっくり休め。」

煉斗は一村の頭に手を置き、リナとその場を去った。


戦いが終わり日はとっくに暮れていた。

するとその時、二人が去った時一人の研究員が来た

「すっ、すみませぇん!私はキリシア研究所の[フリッツ・ヘルマン]ですぅ!」

「な何ですか?」

一村は聞いた?

「私達はザシュタリアンを研究している者ですぅ!その...人型ザシュタリアンの亡骸をお借りしてもよろしいですか?

そうする事によって人類は新たな進....いや、人類は新しい武器を手にできるかもしれないのですっ!

例えば一村君!...でしたっけ?まぁいいや、君のその【属性】の力を他の人間が使えるようになるかもしれないのですっ!!だからっ!!」

フリッツは訴えかけた。

「....いいよ。それによって犠牲が少しでも減るなら...」

一村はクレボスがどうなろうと正直どうでもよかった。

「ありがとうございます!!....ふふっこれがっ...」

「いえ、はやく研究するべきですねぇ....

新たな時代が始まるぞぉ!!」

フリッツは喜びながらクレボスを持ち帰った。

「....行っちゃった」

一村は他の隊員の後処理を手伝って嶺域町での戦い、後に[嶺域事変]と呼ばれる戦いが終わりを告げた。


 ―――――――――――――――――――


  数日後、とある研究所から[新たな武器]の発表があった。


「我々キリシア研究所はっ!ザシュタリアンの研究を重ね新たな武器を作成しました!それはっ【Dis Sword】!!これを手に取り、人間の中に秘められた力【闘気】を用いて剣を起動した瞬間

【属性】という個人が有する内なる力を与えたり、引き出したりしてくれるんだ!!

この力さえあれば並の人間でも能力次第でザシュタリアンに対抗できる!

!!

【属性】は人それぞれ個人差があり、それを扱うための闘気の量も人によって異なるんだ!!!

そして、剣を握る前に自分の【属性】を確認できる機械も開発済みだ!属性を持っていない場合は「現段階属性は無し」と表示され、属性を有していると「あなたの属性は〜です」と教えてくれる!!

これでみんなも一村君のように内なる力を解き放つことができるのだ!!」

キリシア研究員達は多くのヤマトの民に囲まれている中[新たな武器]について次々に発表していった。


「これが“あの時”言ってた新たな.....」


「そして、もう既に[Dis Sword]のプロトタイプ4種は「氷室家」、「天草家」、「最上家」、「神風家」が買い取っている!」

この四つの家は[ヤマト4大富豪]と呼ばれる家だ

「もう手に入れてるんだあの人たち...」

「すっげぇ!あとで見てみたいわ!!」

発表を見ている人達がざわつく

「そしてもちろん[Dis Sword]は守護隊に順次渡していくし、技術も提供しよう!!」


そう、これが守護隊が【マイスター】となるきっかけであり

Dis Swordを巡る新たな戦いの予兆となり、

後に起きる「非人道的悲劇・A.K.音色計画」の前兆でもあった。

まずは前編ありがとうございました!

とりあえずはDis Swordの完成までの経緯を前編でお送りしました。

気に入っていただけたでしょうか?

やっぱし初めての作品だし本はマンガしか読まないんでだいぶ難しかったです(^_^;)

なろう系で有名になった方って小説読んで勉強した的な人多いんかな?って思ってます笑

一応後編も流れはできあがってるのですが、もうすぐ学校が始まるのでちょっと遅れるかもしれません...

なのですが、頑張って早めに出しますのでよろしくお願いします!!

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― 新着の感想 ―
[一言] 後編も楽しみにしていますね! お互い学業も頑張りましょう!
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