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7話 もしかして引っ張りだこ?

僕は職員室に呼ばれたので向かって行った。

「失礼します。海城です」

「おー来たか、こっちだ」

担任の三条先生が手招きをしたので、その方向へ向かった。三条先生はメガネをかけたポニーテールの女性教師で生徒に少しは人気があるらしい。

「ここに座って」

「はい」

指示された場所に座り、先生と向かい合う。

「海城くんって確か、浅香と仲良かったよね?」

「えぇまぁ生まれた病院から一緒ですから。僕には記憶が無いけど」

「うんまぁそう言うのは幼児期倦妄だっけ?そういうのがあるからね」

「それで啓馬がどうかしましたか?」

「いや彼今度の試験で何教科だっけ?あぁ3教科だ。それ赤点だったら留年だってさ」

「えぇ?本当ですか?!」

「本当だよ。と言うかウチのクラスの成績が全体的に低すぎ。海城君は良いんだよ別に。具体的に言えば二極化が起きてると言うか」

「まぁそりゃ普段の授業があれでは…」

「ゴホン!ほらあの子授業の方はそんなに欠席してないし私としてもできるだけ進級できるようにしたいんだけどさ…」

三条先生は一拍置いてから言う。

「あの成績じゃ進級させたくともできないって言うのが総合的な判断でさ」

「そっかぁ啓馬は運動神経と顔スタイルの良さに全てを振り切ってなお頭脳の方は‥‥」

「私としては別に海城の顔も可愛くて悪いとは思わないーっと違う違う!まぁそう言う訳だから浅香の勉強を見てあげれる?今度の試験だけでもいいからさ」

「えぇいいですよ。僕としても啓馬には頑張って欲しいですからね」

「そう、ありがとう助かるよ。同い年の君なら私より教えやすいと思うからさ」


そう言って僕は職員室を出て行った。

あ~啓馬に教えるのか‥‥いや今まで何回か教えて来たけど啓馬って元々あんまり頭良い方じゃないからなぁ。勉強嫌いで僕の宿題写してあげてるけど正直…。

「いや、昔からの付き合いだし少し僕も本気出そうかな」

僕は少しやる気を出してから教室に戻った。



「と言う訳で啓馬はこのままじゃ留年だってさ!」

「はぁ?マジかよあっちゃん!俺頑張って授業出てたんだぜ?!」

「大マジだよ。だから勉強しなと言ったのに…」

僕がそう言うと啓馬の隣の机にいた京極晃が笑いながら

「ハハハ、啓馬お前馬鹿すぎだろwwまぁお前が後輩になってもこき使ってやるから感謝したまえ」とからかった。

「うっせ晃!お前だって人のこと言えないだろ!」

「は?お前より20点も高かっただろ?総合順位は4位もな!」

晃は啓馬と張り合っている。でも対して差はないんじゃないかな…晃は野球部なのだがやけに啓馬に対抗意識を持っている。ちなみに彼も相当頭が悪い。それを見ていたギャルがこう付け加える。

「ったく大して差はないでしょww二人ともバカなんだから」

「てめーもなぁ!梨奈も!」

「ま、まぁ啓馬。僕が教えるからさ!一緒に頑張ろうぜ!」

「おっそうだな。頼んだぜあっちゃん!」

そうして僕は啓馬に少しの間だけ勉強を教えることになった。はずなのだが…




「いや何で晃も英二くんもいるのさ…梨奈さん達も…」

僕の目の前にいたのは浅香啓馬…だけでなく京極晃や赤松英二までいる始末だ…と言うか前に二人を馬鹿だと言っていた梨奈さんと仲間のギャルたちまでいる始末だ。人数が随分と増えている様な…

「いや何かあっちゃんが勉強教えてくれるって赤松の野郎が方々に言い触らしたら人が集まっちゃってさ!ハハハ!」

「英二…それで参加者をねずみ算式に増やすのは止めてよぉ!」

僕は思わず叫んでしまう。すると晃が僕の肩を掴んで来る。

「いいじゃんけ。俺も次の試験で取れんかったら親に漫画買うの禁止される直前でさぁ…」

僕にいつも絡んで来る今川梨奈さんと仲良くしている黒髪の女子の一色恵麻さんも僕の胴に抱き着いて来る。

「実はうち等も頼むよ~。ね?あっちゃん」

「うち等おバカにお恵みを~♪」

2人とも僕より背が高いので周囲を圧倒的なおっぱいに囲まれる。

「「「「「お願いします!神様仏様!淳志様~!」」」」」

ここまで泣きつかれてしまっては流石の僕も断れない。仕方ないのでまとめて教えることにしたのだった…

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