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美波さんには絶対勝てない~低身長小動物男子が高身長女子たちに溺愛されている件  作者: UMA未確認党
10章 夏祭り…そして編

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49話 夏祭りに行こう!

 プールで一人トレーニングをしていた佐竹彩香は驚いていた。何と主人である美波の想い人海城淳志が何故か梨奈の胸に倒れこんだのを見たからである。


「こ、これは……早くお嬢様に報告しなければ……」


 写真を隠し撮りして美波に送る。すると美波からすぐに返事が返ってくる。



『ふ~ん淳志くん達プールに行っていたのね。どうりで淳志くんの匂いがしないわけね』


「でも朝からいたようでもう帰ってしまわれるようですよ」


『まぁ良いわ私にあの子の行動を全て縛る権利なんてないしね。でも奪われたものは取り返さないとね♡』


 美波はそう呟いたのだった。




「淳志くん。今週末犬神神社のお祭りに行かないかしら?」


「お、お祭りですか?」


 夕方僕は美波さんからの電話を受け取ったのだった。


「は、はい喜んでついて行かせていただきます」


僕は二つ返事で受けた。




 甚平を着た僕は啓馬、晃、英二たちいつものメンバーで梨奈さんや明菜を含めた女性陣が来るのを待っていた。


「しかし人多いな。あっちゃん」


「この街で一番盛り上がる祭りだしね。打ち上げ花火も出るし」


「花火かぁ……絶対混むだろ。姉貴は何かまた年甲斐もなくキツイ浴衣着てやがるし……」


「何だね愚弟?私はこの前のプールのダメージが癒えてないのよ。それとも何淳志くんが付き合ってくれるの?」


「止めろ止めろ!弟の親友に手を出すんじゃねぇ」


 姉弟が仲良くしている所で、目線を送ると木の陰で光士郎が綿あめを食べていた。


「フン。この雲菓子はハマるな。雲中毒になりそうだぜ」


「光士郎……」


「フハハハハ。止めるんじゃねぇぞ淳志。俺はこれから花火大会の音に隠れて暗殺の任務を……」


「光士郎!」


「だから何だってんだ。淳志!」


「皆見てるよ……」


 光士郎が目線を動かすと周囲の人々が冷めた目で見ている。どこかそこだけ空いているような雰囲気だ。


「あわわ……陰になりたい……」


 黒歴史を創造してしまった光士郎は座り込む。


「ったく光士郎もおもろい奴やな!」


「まぁ俺も初対面の奴からは変な目で見られることも多いからな!分かるぜ!」

 武史先輩と剛先輩が腕を組んで光士郎を笑う。そんなことをしていると見知った声がしてくる。




「「あっちゃん~!」」


 色とりどりの浴衣を着た梨奈さんと恵麻さん、そして明菜だ。横には仁木さんとアンジェリカさんもいる。どれもすごく夜の提灯の明かりに美しく映える。


「皆お揃いの浴衣なんだね……」


「まぁね~会長が全員分貸してくれたしw同じシリーズなのは仕方ないよね」


 梨奈さんはオレンジの浴衣で回転しそう言って笑う。


「フン。会長にはこういうところは感謝しなきゃならないわね」


「ユカタはラブコメの基本デース!」


「好きな色を選んでいいと言われたのですが、色は被りませんでしたね。被ってても予備はあったようですが……」


 明菜、アンジェリカさん、仁木さんもそれぞれ赤、黄色、青の浴衣で綺麗だ。




 そして次に本丸の登場である。


「淳志くん。こんばんは♪」


「やぁ淳志くん!」


 美波さん、そして優香さんのお出ましである。彼女はもの凄く高そうな浴衣を着ているのである。


「これは京都の歴史ある職人が作った物で家に伝わっているものの一つなのよ。似合うかしら?」


「は、はい凄く似合います!」


 僕はそう答えると「フフ。嬉しい」と笑顔を見せてくれた。




 この後僕たちはいろいろな店を回った。


 渋川君は射的で美少女フィギュアを狙うと一発で落として見せた。


「これがオタクの境地なのですぞ!」と自慢げにしていたがそれはそれで凄く凄いと思うのだった。他にもみんなで色々なものを食べに行き、お腹がいっぱいになったタイミングで花火が始まる。


「そろそろ行きましょうか」


「は、はい!」


 そう言って僕たちは上の会場に向かっていったのだが、考えることはみな同じ他の客も上に向かっているためもの凄い人の流れになってしまった。


「うわぁ!」


 僕はその流れに押しつぶされ啓馬たちとはぐれてしまう。この時ばかりは小さいことを恨んだのだった。




「淳志~啓馬~どこだ?」


 光士郎は友人たちを探していた。隣に仁木麻里奈もいる。


「あなたの周りだけ人が避けてたので空間が空きましたね。光士郎さんもたまには役に立ちますね」


「フハハ。たまには役に立つってそりゃないであろう!」


「どうですかね……」


 気まずい空気の中仁木はジト目で見ていると光士郎が浴衣に着目する。


「そ、その何だ……仁木貴様その浴衣凄く似合ってるではないか!」


「何を言っているんですかこの変態……」


 仁木は光士郎の脛を軽く蹴った。


「痛っ!」


「その言葉私以外には絶対言わないで下さいよ……」


 仁木はそのままそっぽを向いたが顔はほんのり赤かった。

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