21話 おまけ①仁木麻里奈と見るクラスメイト達の守護霊
どうも……私は仙石中央学園オカルト研究会(真名降霊術研究会)所属の仁木麻里奈と申します。いつもはクラスの隅でオカルト本を読みながらすみっこ暮らしをしている私ですが、とんでもない秘密があるんです……
それは人の背後霊が見えること。と言うかそれを言ったところで証明する手立てもないので言わぬが吉なんですけどね。別に幽霊を「破」っと片手で祓えるわけでも刀で斬って成仏させられるわけでもありませんし。
まぁ小学生の頃はその力でクラスから浮いてしまっていた点も否めません。でもこの高校では違います。
なぜならこの高校は明らかに私より濃い人が多いからですね……当然それは守護霊の格にも現れます。人間は合っている守護霊を引き寄せますから。つまり守護霊の平均的な濃さで言えばこの高校は間違いなくトップクラスでしょう。
「フハハハハ!仁木よ!どうだ?X計画は順調か?」
丁度いいカモが葱を背負って来ましたね……
この人は坂巻光士郎さん。簡単に言えば痛すぎる厨二野郎です。
「おいおい?誰と話してるんだ?仁木よ」
チッ、煩いですねこの男は……それが背後霊になってますよ。
彼の背後霊は目に傷があって髭を生やした江戸時代辺りの剣豪っぽい人です。多分厨二心に引き寄せられたんでしょう。まるで彼がいつもやっているようなゲームに出てくるような人なので彼に言ったら飛び上がって喜ぶでしょう。口が裂けても絶対に言いませんけどね。
「まぁX計画に関しては奴らの邪魔が入る恐れがあるからな。フハハ!まぁこういう時は俺様のことを頼ってくれても。ってすぐに股間を蹴り上げようとするのをやめたまえよ」
「おや、つい反射で……気づきませんでしたね。まぁいいじゃないですかどうせ一生使い道もないでしょう」
「君ってたまにとんでもない下ネタぶっこんで来るよな……」
アホのことは放っておいて他の人を見ましょう。向こうにいるのは高校から一緒になった浅香啓馬君と京極晃君ですね。お二人ともスポーツ万能で成績はいまいちです。きっとモテるんでしょうね。
お二人とも背後には外国人が付いています。どこかで見たことあると思って調べてみたら昔に活躍した野球選手とバスケ選手だそうです。そんな二人に見込まれているんですからきっと活躍するんでしょうね。
「でよ~俺今度補修なんだけどどうすりゃいいのかね?このままだと安心して今度の巨人戦見れないんだよ」
「ハハハ!お前も補修沼に沈め晃!」
前言撤回です。あの二人はただのおバカですね。
おっとそんなことをしている場合ではないんでした……
「おはよう!啓馬!晃!」
入ってきました。海城淳志君です。非常に背が低く可愛らしい顔です。
高校で初めて会いましたけどこんなに母性本能をくすぐる存在もそうはいないでしょう。
「おう!淳志!お前昨日の野球見たか?」
「うん。あれだねあれでは今年の優勝は程遠いね」
「クッソ~!やっぱダメかぁ!」
晃さんが地団太を踏みます。
やっぱり淳志君は可愛いですね。何かこの前ギャルたちに散々連れまわされた写真を送られましたけど……許せませんね。
私はオカルトも好きですが、小さくて可愛いものも好きです。だからこんな天使を誑かすギャルは許せません。
「おはよう淳志君」
「お、おはよう仁木さん」
あ~もう何なんですか!この可愛い生き物は!でも触ることはできません。なぜかって……
彼の背後には10人以上の若い女性が取り付いてるんです……
そして彼女たちはいつも淳志君の頭をなでたり、キスをしたり抱き着いたり可愛がっています。そして他の女性が近づくと嫉妬して睨み付けたり、中指を立ててきたりしてきます……きっと独占してるつもりなのでしょう。
何か怒らせるとろくなことがない気がするので触れないでおいているのが今の現状です。
そんなことをしていると凄く大きな存在が近づいてくるのを感じました。この感覚を持っている人間はもうこの辺りに一名しかいません。
生徒会長の神崎美波さん……文武両道のお嬢様で頼れる生徒会長です。私も少し憧れています。しかしまぁ…凄い守護霊ですね……
女神の形をしている美波会長の守護霊はもの凄く威厳があって他を圧倒しています。こんな守護霊は中々見ないですね。大昔に某世界的大スターをものすごく遠巻きから見たことがありますがその時の守護霊の威厳にそっくりです。他を圧倒するあたりやはり生徒会長は凄いのでしょう。
「あら?淳志君じゃないの」
美波さんが淳志君に話しかけます。すると女神の霊が淳志くんのヤンデレな霊を圧倒し、物理的に委縮させています。これに見られるのは深い愛情……と言うか恐ろしいまでの執着心でしょうか。オーラだけですので確定できませんがどうやら美波会長は凄く淳志君に執着してるみたいですね……
それこそいわゆるヤンデレと言ったところでしょうか。それと同じくらい執着している人もいます。今のところギャルズの梨奈さんと幼馴染とかいう明菜さんです。お二人とも素のオーラは美波会長に対しては遠く及びませんが、淳志くんへの執着に関しては他を圧倒しています……
本当にモテモテなんですね。ただ可愛らしいと思っているだけの私じゃ到底手を出せないと言うか手を出せばそこから腕ごと焼き切られるのではないかと言うレベルです。そんなに危ない橋は渡れません。
まぁ愛されている淳志君自身はそのことについて一切気づいてないようですがね……




