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美波さんには絶対勝てない~低身長小動物男子が高身長女子たちに溺愛されている件  作者: UMA未確認党
3章 文化祭編

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13話 文化祭(準備編②)

え~バカしかいないです

 さて、メイド喫茶をやるとは言っても衣装だけ用意するのではいけない。僕は頭の中でメイド喫茶に何が必要なのかを考えて見た。


「メイド喫茶と言えば…やっぱりメイドさんとゲームをするのが醍醐味ですな」


 近くに鼻息を荒くした渋川君がいる。何に鼻息を荒くしたのかについてはここでは質問しないようにしよう。僕の尊厳と一応の友情の為に……


「でもメイド喫茶で遊ぶものか~。あっそう言えば!」


 啓馬が何か思いついたらしく指を立てる。



 彼が持ってきたのは雀卓でした。


「あの啓馬……メイド喫茶で雀卓って……」


「淳志の言う通りさすがに俺もこれは引くわ……」


 僕が呆れると晃も同意してくれる。


「何だよお前等は!麻雀をなめるな!」



「ま、まぁとりあえずやってみましょうぞ」


 そうして僕、啓馬、晃、渋川くんの4人で囲んでみる。

 10分後


「……」


「……」


「……」


「……」


 晃が無言で立ち上がる。


「ちょ誰もルール知らないんか~い!」


 そう誰も麻雀のルールを理解していないのだ。


「てか淳志とか渋川が知らねぇのはまだいいとして啓馬は何で知らないんだよ!」


「だって何か楽しそうだし~4人で遊ぶと言ったら麻雀だってよ後パチンコ。そう俺のじいちゃんが言ってた」


「そう言う御託はせめてルールを理解してから言いましょうね~!」


 晃が啓馬の頭をぐりぐりする。仲がいいことで…そんなことをしている間に啓馬はバスケ部に晃は野球部に呼ばれて行った。どっちも招待試合をやるらしい。



「フハハハハ!何をしている貴様ら!」


「光士郎!厨二の光士郎じゃないか!」


「まず変なあだ名を付けるのを止めたまえ」


 光士郎は晃に突っ込む。


「てか何の用なの?僕達今メイドと麻雀で遊ぶという結論に至りかけてるんだけど……」


「一体何を考えてるんですか……男子勢は」


 光士郎に続いて現れたのは仁木さんだ。相変わらずなぜか纏っている雰囲気が恐ろしい……手には小さな箱を持っていた。僕がそれを見ていることに気付いたのか仁木さんは箱を開ける。



「じろじろ見ないでください。ただのタロットカードですよ怪しいものじゃないですから。オカルト研究会の出し物で使うんです」


「仁木よ。オカルト研究会ではない。正式名称は超常現象担当全異能対策本部ジパング支部だ!」


「何ですか光士郎さん。私が降霊術研究会という真の呼び名を泣く泣く譲ったのに何であなたはまだそう厨二臭いことを……」


 仁木さんと光士郎はともにオカルト研究会に所属している。それで占いをするのか……


「いろいろやったんですよ。先輩に言われるままUFOを撮りに行ったり…河童を調べに行ったり…光士郎さんはサボって来ませんでしたが。呪いますよ?」


「フハハ!どうもその手の怪異に触ると俺様の禁じられた左腕が大暴走パッパラパーするのでな!遠慮したまでよ」


「パッパラパーなのは貴方の幸せな脳内ですよね……」


 二人はどうも反りが合わないようで根本的にどっちもスピリチュアル系なのでどこか相性がいいのか良く一緒に行動していることが多い。喧嘩するほど仲が良いのかは知らないけど付き合ってるのかな?



「占いか~。メイド喫茶で占いってどう?やりやすいとは思うけど」


「淳志君がそう言うなら簡単な物なら教えますけど」


「ありがとうございます!」


「まぁ占うだけならトランプでも行けるな。とりあえず俺様のトランプを貸してやるよ。まぁタロットと違ってただのトランプなら家にもあんだろ」


 僕は普通の口調に戻った光士郎からカードを受け取る。


「簡単なのはだなぁ……その前にトイレ行って来る!」


 光士郎はそう言って走っていった。いや我慢するなら早く行けばいいんじゃないかな……



「……」


「……」


 気まずい…僕と仁木さんの間に友達の友達といてその間をつないでいた友達が居なくなったような微妙な空気が流れる。僕は間をつなぐように言葉を紡ぐ。


「う、占い好きなんですか?」


「えぇ一応は小中学生の頃はいつも占いの本を読み漁っていました。まぁ私はどちらかというと超常現象派なんですけどね……」


 彼女は頷いてから言い始める。


「私幽霊が見えるんです」


「ゆ、幽霊?!」


 僕は震えてしまう。まさかそんなものがあるとは思わなかったからだ。


「ってことはやっぱり寺生まれで片手で伝説の悪霊とかを祓えるんですか?」


「私は別にそんな少年誌の主人公みたいなことはできませんよ。ただ観測できるだけです。伝説の悪霊なんて中々いませんしね」


「それでも凄いと思います」


「やっぱり素直に信じてくれるんですね……高校で初めて会いましたけど噂通り小動物みたいで可愛いですね」


 仁木さんは僕を優しい目で見つめる。可愛いって美波さんとか梨奈さんにしか言われたことないよ……


「まぁ当然人間の背後霊も見えるんですが……あなたのは特に凄いですよ……」


「え?凄いって何が」


「10人憑いてます。それも若い女性の霊ばかりね」


 は?10人もいるって。大体あぁ言うのって1人1霊なんじゃないの?すると渋川君が僕の肩を掴む。そう言えば渋川君も居たんだったね…何かさっきまで無言だったけど。


「少しそれは欲張りではないかな淳志君さんよ……拙者も巨乳の女の子の霊に構われたいですぞ!」


「貴方には脂ギットギトの中年男性の霊がついてますね……巨乳が憑くには10回くらい転生してください」


「ひぃん!」


 渋川君は一回倒れた。


「詳細は不明ですが……きっとあなたが可愛らしいから庇護欲をくすぐられた子供を産めなかった女性の幽霊が寄って来るんでしょう。特に害はありません。貴方にはね……」


「貴方にはって……何かほかに害があるみたいじゃないですか……」


 僕がそう呟くと仁木さんは立ち上がって僕の頭に手を近づける。


「例えばこうやって女性である私があなたの頭をなでなでしようとするだけで……女性幽霊たちは嫉妬して××してますね……」


「え?××ですぞ?!」


「あなたは後ろのオッサンと××することで我慢してください」


 渋川君や珍しく放送禁止用語が出たからって騒いじゃダメだよ……


「触れると害がありそうですね……夜に枕元に化けて出るとか。まぁ私はあなたに特に恋愛的感情を抱いていないのでセーフですが。貴方はどちらかというとクラスの可愛いペットです」


 ペット?!恋愛対象として見られていないばかりかペット扱いとは酷すぎるよ!いやでも確かに何か霊的なものを感じるかも……



「仁木さん?何してるのかな?」


 いや実物だった。梨奈さんだね。何か嫉妬の炎を纏った幽霊かと思った。隣に恵麻さんもいる。


「これはこれは梨奈さん。珍しいですね。私みたいな陰に棲むものに話しかけて来るとは」


「珍しいのはそっちの組み合わせもね。あっちゃんと渋川君と仁木さんって中々ない3人の組み合わせだよ~」


「ウチはあっちゃんの様子見に来たんだ~。何か手伝えることはあるかなって」


「そうですか。梨奈氏!やはりオタクに優しいギャルは存在する!」


「いやアタシらはあっちゃんに優しいだけだし。アンタには関係ないよ」


「ひぃん!」


 渋川君は恵麻さんに無情にも一刀両断され、また倒れた。後で一緒にメイド喫茶行ってあげよう……

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