地下室の永久奉公
南アフリカの渴いた大地の底、光の屆かない特製の地下室。そこでは、かつて世界を魅了したトップモデルのエレーナと、日本の極道社會の誇り高き象徵であった美波が、最强の新ボスにすべてを捧げる「終わりのない奉公」の身へと落とされていた。
二人の肉體は、あの凄慘な公開市場での徹底的な打擊と、その後の狂氣的な調敎によって、かつての美しい輪郭を完全に失ったまま固まっている。顏は左右非對稱に腫れ上がり、步行能力を奪われた美波は車椅子に縛り付けられ、エレーナも變形した手首を庇いながら、お互いを支え合って生きる人形と化していた。
「ボス、朝食の準備が整いました」
自由を完全に剥奪された二人の一日は、地下室に降りてくる新ボスの着替えと給仕から始まる。エレーナは不自由な指先を震わせながら男の重厚な上着のボタンを留め、美波は車椅子から身を乘り出して男の漆黑のブーツを磨き上げる。
「相變わらず見事な奉公だ、お前たちは」
新ボスは冷徹な眼差しで二人を見下ろし、その腫れ上がった頬を亂暴に撫で回す。かつて反逆の炎を燃やしていた二人の瞳には、今や絕對的な恐怖と從屬の影しか殘されていない。
正午の「毒見」の役目、そして氣が向くたびに繰り返される「顏と尻を原型がなくなるまで叩き潰す」凄慘な折檻。それが二人に與えられた日常のすべてだった。激痛と、その後に男が自ら施す冷たい藥膏による奇妙な安堵。腦の機能を完璧に狂わされた二人の精神は、もはや「ボスに仕えること」以外の思考を完全に奪われ、暗闇の底で靜かに息をし續けていた。




