第二節:檻の中の固定された「每日」と、五人の肉體變貌
獵犬たちが世界へと放たれる一方で、最下層の檻に固定された美波、エレーナ、クロエ、そして母と姉の五人の「每日」は、寸分の狂いもなく、完璧な家畜のルーティンとして執行され續けてゐた。
衣服を一筋も身に纏うことを許されず、床面のアンカーボルトに四肢を完全固定された大の字の姿勢。
「あ、がぁっ……! ぅあ、ああぁっ……!!」
美波の喉を潰した絕叫を口火として、每朝の點呼と同時に看守たちの重厚な鐵パイプによる「叩き」が始まる。前章までの戰いによって顏も胸も尻も完全に潰され、左右非對稱に損壞した五體へ、手加減を完全に失った打擊が容赦なく叩き込まれる。エレーナの變形した四肢からは新しい鮮血が流れ、クロエの粉碎された頬骨からは血泥が床へと滴り落ちる。去勢された虛無の瞳のままの母と姉も、ただ肉人形のように無言で痙攣を繰り返すだけであった。
日中、晝のブザーとともに囚人たちが雪崩れ込んでくれば、每日がパーティーという名の集團蹂躙が開始される。
男たちは機械式搾乳吸入器を亂暴に回し、バケツから濃厚なミルクを貪り食らいながら、固定された五人の肉體を物理的に消費していく。白濁した液體は、彼女たちの鮮血や絕望の淚と混ざり合いながらコンクリートの床へと殘酷にこぼれ落ち、廣場に不氣味な斑模樣の泥濘を作っていく。
夕刻の高壓水流による過酷な洗滌を經て、深夜、再び床へと鐡輪で完全固定されたままの就寢。毛布も與えられぬ距離で、五人はただ互いの掠れた呼吸音だけを賴りに、明日もまた正確に始まる終わりのない奉公の深淵へと、意識を沈めていくのであった。




