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僕の半年間  作者: まい
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告白

「は?え?ちょっと待って?じゃあ、折角るなちゃんと次会う約束したのに、断ったの?向こうそんなに楽しみにしてくれてたのに?」


うんと頷くと、健助は本当にもったいないという顔をした。

昨日僕は、るなちゃんからのメッセージに元気をもらった。

でもあの後、できるだけ傷つけないよう考えて、断りのメッセージを入れたのだ。

次に会う約束を断っただけじゃない。 

これから会うこともできないし、LINEのアカウントも消してほしいと伝えた。



「なんでだよ、お前あんなに喜んでたじゃんか。」

散々驚き終わった健助が、いつもの冷静な顔に戻った。

喜んでいた訳ではないんだけどな、と心の中で思ってから、昨日の三咲とのことを話した。



「だからさ、僕三咲に未練たらたらだったんだよ。余裕ぶってたけど。だから、三咲への気持ちが残ってるのにるなちゃんと会う約束とかしたのはるなちゃんにも失礼だったと思って。」


「でもさ、これからるなちゃんのことの方が好きになるかもしれないじゃん?」


健助の言葉に、僕は一瞬考えた。

確かに、それもあるかもしれない。


「でもさ、やっぱり別れたばっかだからそういうのは考えたくないし考えない方がいいかなと思って。4年も付き合ってたんだからもう少しの間は三咲のこと忘れられないの当然かなって思ったから、焦って忘れようとしてるなちゃんのこと利用するとかダメかなあと。」


まあそうだけどさと、納得していない顔の健助。

あーあ、と言う健助に、それよりさ、と僕は昨日の三咲とのことで気になっていたことを聞いた。


「僕とるなちゃんのこと三咲に言ったの健助だろ?」

健助は、そうだよーと、いつもと同じ感じで答えた。


「なんか、たつ君とるなちゃんが会ったカフェに、佐藤の彼女が面接行ってたらしくてさ、一緒に居るとこ、偶然見たんだって。

それでその話を佐藤の彼女から聞いた三咲が、俺にるなちゃんのこと聞いてきたんだよ。」


予想外の返事に、僕は驚いた。

健助から話したとばかり思っていたけど、三咲から聞いてきたのか。


「別れてるんだから浮気にはならないけど、別れた直後だしあんまり言わない方がいいかなーとも思ったけど、あの感じだとたつ君るなちゃんと付き合いそうだったしさ。付き合ったらどうせ三咲にも伝わっていくだろうし、早めに言っておいたほうがいいかなって思って話したんだ。」


でも余計なこと言っててたんだな、ごめんよと謝る健助に、僕は笑った。


「いやいや。どっちにしても、昨日ふられてたと思うし。わざわざありがとうな。」


「おう。」


ところでさ、と健助が話始めたのは、桃花ちゃんに最近彼氏ができたという話。

佐藤が泣くなあと笑って、盛り上がった。





その日の帰りだ。

佐藤と帰っている途中で、僕はグイっと腕を引かれた。

「たつ君!!」


可愛らしい声に反応したのは、佐藤のほうが先だった。

僕も遅れて反応し、振り返る。

今にも泣きそうな顔で僕の腕を掴んでいたのは、るなちゃんだった。


「え、どうしたの。」


「どうしたじゃないですよ!!折角がんばって会う約束取り付けたのに断られるし、もう会えないとか言われるし…。」


そこまで言って腕を話したるなちゃんは、俯いた。


「気付いてたと思いますけど、私、たつ君のことが好きなんです。」

まさかの告白に、佐藤がひゅーと腕でつついてくる。

なんでよりにもよって帰宅中に、佐藤といる時なんだとるなちゃんを見つめたけれど、るなちゃんは俯いたままだった。



「三咲さんのTwitterをフォローしてるんです。最初は、ラブラブなカップルで羨ましいなとか思ってたんですけど。三咲さんのツイートからは、たつ君の魅力がすごく伝わってくるんです。載せてる画像も、どれもかっこいいんです。カメラ目線の画像は、どれも優しそうで、大好きな人に向けるような表情で、私、だんだんとたつ君のこと気になっていったんです。」


どこで僕のことを知ったのだろうと気にはなっていたけど、まさか三咲のTwitterからだとは思わなかった。

確かに、三咲の僕についてのツイートは人気らしいと知ってはいたけれど。


俯いているけれど、恥ずかしいのがよく伝わってくるるなちゃん。

それまでからかうよにつついてきていた佐藤が、気を利かせてくれたのか、ゆっくりと静かに離れていった。


「三咲さんと別れたのを聞いて、私、チャンスだって思ったんです。三咲さんからふったんだって聞いて、今ならいけると思ったんです。弱いところにつけこもうとしてごめんなさい。本当は、最初から私と仲良くするつもりはないのだって気付いてました。だから、会う約束してくれたり家まで送ってくれたの、すごく嬉しかったんです。」


顔を上げたるなちゃんは、思ったよりも強い表情をしていた。


「ずっとたつ君のファンだったんです。私、諦めたくないです。」


ニッコリと笑ったるなちゃんは、僕の返事も聞かず、去って行ってしまった。


…え…突然過ぎませんかこの展開。

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