時間の使い方
タカヒロは目を開けると、不思議そうにあたりをみわたします。
「よかったー!あの子は死んでいないよ…
無事だよ、ホラあんたもご覧!!」
顔をおおい指のすきまからおそるおそるみていた養母は
元気になったタカヒロに歓喜すると、それをみせようとネコを抱えあげました。
ところがネコは、養母に踏まれたときに首を捻挫していて
首が後ろを向いたままだったため、後ろの席のおじさんに驚き、
「ピャーーー!」と声を上げどこかへ行ってしまいました。
「そ、そうだった………ネコは首を捻挫してたんだったよ。
私としたことが…悪いことをしてしまったね…」
「す、すごい…なんだ…この力は……」
(そ、そうかあの時ネコの神様に授かったボクの力は、
命が危険になると時間が速くなったり遅くなったりするんだ。
それで今死にそうになったから時間が速まってその自然治癒力で治ったんだ。
…なんてすばらしいんだろう…)
「ネコの神様から授かった特別な力が守ってくれたんだ。どうもありがとう。
それにしても…時間にこんな便利な使い方があることを知らなかった。
時間の使い方を身につけると、どんな人でも成功すると母上がいっていたけど…
まさかボクがそんな使い方をできるなんて…夢みたいだ…」
タカヒロははじめてガオタイガーのまともに目をみつめました。
「お前がボクの本当の力を目覚めさせてくれた。さぁ、勝負はここからだ!!」
興奮してのどがかわいた王様はグラスに口をつけ水をふくみました。
そして、隣のミア姫のきれいな横顔をながめられました。
(ガオタイガーの圧倒的な力は底がしれぬが、
あの貧乏人のせがれの力も得体がしれぬ。
はたしてこの勝負どちらが生きのこることやら…
我が娘ミアよ、しかと見届けておくのじゃぞ)




