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中学校時代前半
中学校では、知世は美優と一緒のクラスになることはなかった。
だが、知世の美優への敬愛は変わることはなく、部活の練習がないときは、美優を訪ね、さらに美しくなった美優のピアノの音色に聞きほれるのだった。
気にも留めなかったお調子者の兄、優弥とは、優弥は立候補で、知世は推薦候補で生徒会役員の選挙で生徒会役員を引き受けたことから始まった。
お調子者としてしか見ていなかった優弥だが、副会長として、会長並みに、生徒を統括する能力があることを書記として見ていた知世には遅からず知ることになった。
「三山、よく、妹のピアノを聞きにきてるよね?」
優弥が言った。
美優の兄だとは気付いていたのだが、美優の兄だとやっと認識したような質問だった。
「ああ、美優のお兄さんになるんだ。双子で同じ日に生まれてるのになんか不思議だよね」
優弥に対して、少し意識しだした知世は会話が続かない。
「妹のどこが好きなの?」
柔らかく問いかける優弥に、違和感を持ったものの、
「美優のさらさらの長い髪も、ピアノが上手なところも、マイペースなところも全部」
と満面の笑顔で美優を絶賛した。
優弥が照れたような顔で、「へえ」と答えるのを不思議に思いながら。




