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自称最強の双子が異世界を支配します  作者: 機巧アカツキ
番外編『Future begins from the sea』
14/43

番外編(1)《自由の同盟契約/ そうだ!高感度上昇イベントに行こうぜ/危険種ってなんですかね?!》

番外編です!

台詞に「本編」とか「作者」とか言葉が入りますが、おきになさらずお願いします!




「ご所望は奴隷ですか?」

「うん、それもう5話で言ったからな? 作者の投稿していた文面がボンミスで消滅したのを言い訳に番外編なんぞに移し代えたとかまで言うなよ? 絶対に言うなよ?」

「兄様、兄様、それは最早誘ってます。どうも、お久しぶりの兄様マイシスター『ミコト』です。長い間、本編出さないというクソシナリオの為、最終話さえ見えなかった、貴方だけのマイシスターです」



 ヤバい、マイシスターが久々の登場に爆発してる……これ《TV未放送》とかで流れるタイプのシナリオになるぞ。もう、作者とか言っちゃてるしなー……うん、俺も5話って言ってるな。


 溜めてーの____________テヘペロ。



「「「「キモいです」」」」

「満場一致っ!?」



 と、とにかく! 作者の要望通りエルフとの契約内容シーン! いってみよう!







 ***







「ご所望は奴隷ですか?」

「もういいよ!? そのくだり! 取り合えず、俺らにとっては初めての契約だったんだ。少し、振り返り学習がしたい。時間いいか?」



 第8の国【エルフルクス】____________『スピリチュアル・フォレスト』、王の間バルコニー。


 エルフルクスの国全体が見下ろせる高さのバルコニーに、アヤトは訪問していた。

 エルフルクスとの契約後、フィーネやアドラメルクに契約のことを詳しく教えてもらい、態々確認のため出向いたのだ。



「はい。同盟契約を果たした後ですので、エルフ民の多少の混乱はありましたが、それもそろそろ収集がつく頃ですから問題ありませんよ?」



 流石はエルフの女王……と、言ったところだろう。


 フィーネの話によるとエルフルクスの民は戦争後、3割が国を放棄したらしい。奴隷に成り下がるのが嫌なのは当たり前だろうが、理由はそこではない。簡単な話……理由は、【フィナーレ】の奴隷という分類がこの世界で最も屈辱なことだからだ。



「世界最下位の種族に奴隷扱いされると分かれば、そりゃ逃亡するわな。ま、そっちはどうやら上手く纏まってるみたいだし? 本題といこうぜ、エルフ様」

「わかりました。契約の再確認、で、よろしいですね?」



 フィラの質問に「あぁ」と答えるアヤト。

 目を閉じて、契約を結んだ時のことを思い出し、その内容を頭に浮かびあげる。


 契約____________それはこの世界において必ずと言っていいほど、権力を動かす手順。

 フィーネがミコトへと国の所有権を授けた《略奪の儀式》というのも、契約の1種だという。契約に限りは無く、力を見せる者全てが契約で結ぶことを前提としているそうだ。


 今回、【エルフルクス】と【フィナーレ】が結んだ契約内容。その1つ目は……、



「『エルフルクスはフィナーレへの宣戦布告を含む、戦争要素項目を満たさない事を宣言する』、だったな」

「はい、その場で了承の宣言をしました。『宣言布告』を含むと定義するのは、過去に含まれない事と定義された歴がある……と、フィーネ様のご指摘からの内容ですね」

「これが《契約遵守》の1つ【戦争国への命令権】を使用した……で、いいんだよな?」



 アヤトの指摘に軽く頬笑み頷くフィラル。


 契約遵守とは、契約時に行われる約束事のようなものだ。


【敗北国への命令権】。

【此度の戦争に関係する人権以外の修復権利】。【生存権の確保を絶対とした、敗北国への身分権利】。


 これら全てが同盟契約遵守である。

 契約内容にはこれら全てを1度だけ含み、その内容が適切か確認した上で同意が認められる。

 つまり敗北したからといって、全てを捨てなければならないという訳でもないのだ。



「予想外の内容でしたので驚きましたが、アヤト様はこのエルフルクスを救ってくれたと言っても過言ではありません。その点については感謝しています」

「その点、ね。まぁ、最下位であるフィナーレに負けて、奴隷に成り下がらなかっただけだからなぁ。実際のところ、地位ってどうなってんの?」



 そんなアヤトの問いに、ドゥーンとフィラルの頭の上に文字が浮かぶ。


 うん、どうやらかなりの低さらしい。

 奴隷にはなってないし、他の国から意味嫌われることはないだろうが……この先、全部がそんな上手く纏まるわけない。考えていかなきゃな、うん。



「2つ目、今回の戦争で受けた此方の被害者の治療。ま、これは深く考えなくてもいいな。3つ目、『エルフの生存権を奪わない』宣言だっけか。これについて聞きたいことは1つだ……生存権の範囲を教えてほしい」

「範囲……とは?」

「あー、えっと……同盟契約してる訳じゃん? そして権利的には【フィナーレ】が上じゃん? そこんとこでの生存権を把握しておきたくてな」



「なるほど……」と、顎に手を当てて暫し沈黙するフィラル。


 アヤトが言っているのは簡単に『エルフルクスへの干渉のライン』だ。同盟契約を結んでいて、地位はフィナーレが上。世界地位とは関係ないかもだが、少なくとも2つの国での関係はこれで合っているだろう。生命を問うのは、勿論禁止だと理解できる。だが、エルフルクスへの頼み事……つまり、依頼に似た行為を行うとき、エルフルクス民の時間を割く……これも生存権に入るのではないか? ということだ。



「他の方々をお連れでない、ということは……これは隠蔽する必要性があるのですか?」

「半々ってとこだな。フィナーレの女王はミコトだ。これ以上の地位はおらず、俺以外をミコトは信じないだろうよ」

「……わかりました。では、こうしましょう」



 僅かな頬笑みを浮かべて、指を立てるフィラル。

 その口から出たのは簡単に『拒否権』というアイテムだった。思えば、生存権を奪っていない状態で同盟契約をしているのだ。フィラルは元からある選択肢を呈示したに過ぎない。


 アヤトがその要求をのみ、フィラルとの会話は幕を閉じる。

 ミコトが女王に立つ今、アヤトが兄として妹を支えられる方法はこんな影からのサポートくらいだ。サポートあってこその国であると、サポートあってこその人生であると、そして……。



「信じてこそ兄妹、だよな?」



 エルフルクスを背にフィナーレへと歩き出すアヤト。





 この後、フィラルに拾われ帰宅した。










 ***









「海行こうぜ」



【フィナーレ】____________王の間、個室。


 その空間はアヤトの呟きで一変、まるで時間が凍りついたような感覚に見舞われていた。フィーネはアヤトに頼まれていた飲み物……恐らく紅茶だと思えるものを灌いでいたのだが、既に漏れまくっている。ミコトは一瞬、此方を向いたが溜め息と共に目をそらす。アドラメルクに関しては「馬鹿か」と思うだけなら兎も角、口に出しやがっていた。



「いや、だってさ? 異世界あるあるのエルフと出会え、そして此方側に引摺り込めた。なら、やることは高感度上昇イベントだろ? だから、海だよ」

「兄様、兄様、ミコトは思うのです。それなら『一緒に温泉! 混浴しようぜ』の方がイベント的に正しいかと」

「うん、それ多分エロゲイベントだからな? 異世界来て1週間近くで此方側のイベントは早い気がするぞ……」



 というか、海あるよな? エルフ戦の時のやつは巨大な大河だったし、俺は海がいいんだよ? 強い日差しの下、キャッキャウフフ的なの! パラソルの下でサンオイルなの! 女性陣でのビーチバレーを眺めてたいの!


 そんな心の叫びをぶちまけたいところだが、言えば拒否られるだろうし、ガラスハートが砕ける自信がある。主に白い目で見られることに。うん、マイシスターに。



「海……ですか。フィナーレ南部の海岸ポイントなら危険も少ないかもしれませんね」

「……危険? なに、この世界って種族以外にヤバいモンスターとかいる展開?」

「いますよ? 海でいえば……クラーケン、リヴァイアサン、後は____________アクアドラゴンですかね」



 アクア……ドラゴン……だと?

 ちょっと待とうか。そのアクアドラゴンより、リヴァイアサンの方が気になるんだけど?! ネーミングからして溜めるのリヴァイアサンだよね?! それにクラーァケェンっ! もうバトルフラグじゃなく、エロフラグじゃん?! 何、こーゆうの待ってるの? なら、早めにカモン! ウェルカムだよ!



「まぁ、遭遇の危険性は低いんだよな。んじゃ、海イベント賛成の人挙手!」

「兄様がいくなら、 勿論ミコトも行きます。海といえばポロリからの……兄様と幸せに……」

「海のぅ……まぁ、フィナーレは少し暑いからのぉ、丁度いい。妾も御供するとしよう」

「私は____________「お前に拒否権はない」ふぇっ!?」



 全員参加も決まったところで……後は、エルフだな。

 一応はこれも生存権に関係するし、3日後くらい……来てくれるよな? あの青髪鎧騎士や女王様の水着に期待してるんだよ?!……来る……よな?












 ***










「海キツァァァァァァアッ!!!____________バルスッ!?」



 暑苦しい陽射しの中、涼しい磯の薫りと波の音が五感を擽る。

 照りあげる太陽に手を翳し、光を遮ると海の水の反射と影が良いコントラストを演出。まさに夏! の風景が目に広がる。

 そして……ダイレクトに直撃するビーチボー____________じゃなく、どでかいスイカがアヤトの顔面に。


 誰だ……スイカ割りしてるやつ……というか、スイカがストレートに飛んでくるってどんな割り方してんだよ?!



「申し訳ありません、アヤト様。アヤト様に教えてもらった、びーちぼーるという遊戯をやってたら飛んでいきまして……」

「混ざってる……それ、混ざってるから。そして、ビーチバレーな? てか、スイカでビーチバレーってどれだけ器用揃いだよ?! 割れるよね普通は?!」



 そんなアヤトのツッコミに首を傾げただけの女王様が、まだ割れてないスイカを拾ってビーチバレー集団へと戻っていく。


 案の定、エルフルクスの女王____________『フィラル・シー・レッドアイズ』と例の青髪騎士は要望に答え、海へ来てくれた。他にも、エルフが数名。フィナーレからも護衛用兵士と王宮のメイドが遊びに来ている。



「さてと……まぁ、目的は高感度上昇に間違いはない訳だし、ミコトの水着でも褒めてくるか」

「なるほど、兄様は妹の水着姿をついでみたいな言い方をするのですね。ショックです兄様。ミコトはとてもショックです」

「うん、すみませんでした。だからその手に持ってる棒はしまおうな? というか、それスイカ割り用だろ……」



 突然現れたミコトに苦笑いで水着姿を確認するアヤト。


 両方とも白で統一されたビキニタイプの水着。

 生地も普通、範囲も普通なのだが、ミコトの小柄な体型にスレンダーなクビレが普通の水着を美しく引き立てている。海にも既に入ったのか、髪はいい感じに濡れて水滴が顎や臍をなぞっていく。うん、我の妹ながらエロい。



「似合ってるぞ、マイシスター」

「兄様、兄様、マイシスターに欲情しましたか? したのなら、あの岩影にでも……」

「ほら、早く皆の所に行こうぜ、マイシスター」

「したのなら、あの岩影にでも……」

「大事なこと?! 欲情してないから!」

「したのなら、あの岩影にでも……」

「最早、関係なしですか?!」

「したのなら、あの岩影にでも!!!」

「次回へ続くぅっ!!!!」






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