万物創造!
目を開けるとそこは鬱蒼とした森の中だった。 「森の中とか聞いてねえよ神様。」
「まあ、貰った能力を試すには丁度良いか。」
ポジティブである。
えーと?万物創造?だっけかな?まっ、いっか。
《万物創造!》
すると、手のひらからチョコレートが出てきた。
「おっ!出てきた!」 「あっ!そうだ!」
悪い顔をしながら思い付いた物を想像する。
《万物創造!》
植物図鑑である。
「テンプレ通りならあるはず……あった‼︎」
《万物創造!》《万物創造!》《万物創造!》……
そう。出したのは力の種である。
モグモグモグモグ…………
「ちょっと力試し。」
そう言いながら近くの木に向かって
ドゴッッッ メキメキメキ… バタンッ!
なんと木が倒れてしまったのである。
「わーお、びっくりした。」
それからはお察しの通り。
守りの種!魔力の種!素早さの種!体力の種!……
《万物創造!》《万物創造!》《万物創造!》……
モグモグモグモグモグ…………………………………
流石にお腹がいっぱいで食べられなかったので、
「何かいいのは無いかな?………あった!」
ハラヘリソウ!《万物創造!》モグモグモグモグ…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ふぅー疲れたー。」
3時間ほど繰り返して流石に飽きたのでやめた。
「何処かに良い力試し相手いないかな?…いた!」
そこにいたのはゴブリン!運が悪い!
「オラッ‼︎」 パンッ! ビチャビチャ…
ゴブリンの上半身は弾け飛んだ!
「まさかここまでとは…。」
彼もゴブリンが『ゴッ!』ではなくて『パンッ!』まで行くと思って無かったので困惑している。
「もう少し抑えないとな…。」
「やばい、日が傾いてきた。」
「流石に街に行かないとまずいな。」
マップ!コンパス!《万物創造!》
マップとコンパスを頼りに進んでいるとついに森を抜けて草原に出た。まあ何体か弾け飛んだが。
「やった!見えたぞ!城壁都市アルドが!」