四月?日金曜日 拉致される
トーククラブ~拉致から始まる活動日記~
四月?日金曜日
僕の名前は嶺上 東今年の四月に高校一年生になりました。身長、一七〇センチ、趣味は読書とゲーム。特にみんなでワイワイやるようなボードゲームが好きです。好きな食べ物はケーキ。
そんな僕は入学式終了後の四月の登校初日、ある教室の前を通った瞬間拉致されました。
◎◎◎◎
「よし、みんな良くやった これで部の存続をかけた新入部員君を確保することが出来たわよ」
『わーい』
さて声が聞こえるが聞いてられない、なんだこれ?! 目の前が真っ暗。なにも見えない。とりあえず深呼吸をして落ち着かなくちゃ。……スー……ハー……って落ち着けるかい!! とりあえず暴れるが出れそうにない。……出してもらえるように頼まなくちゃ。
「あの、これは何をやってらっしゃるんでしょうか? できれば、この袋みたいなところから出してほしいのですが…」
そう話しかけた瞬間周りがシーンと静かになる。え? 何これ、まさか放置ですか、これで放置ですか??
「…すまないが君の自由権は立った今我々、トーククラブ の手中に収まった」
しばらくして力のこもった女性の声が聞こえる。聞こえてるが飲めないそんな条件!
「おい!そこの首謀者!自由権はな誰にも奪われたりしないんだぞ!憲法で保障されているんだぞ!」
そう反論するがまたさっきの女性が喋る。
「それもすまない、このクラブには学校の規則も、日本の憲法も適用されない 」
「そんなクラブあってたまるかああああああああああああ!!」
即ツッコムがおそらく彼女、もとい彼らには効いていないだろう。こうゆう時はまず、譲歩し、相手の要求を聞けばいいんだっけ?
「とりあえず、あなた方の要求はなんですか? 場合によっては出してくれたら、代わりにその要求を呑みましょう」
なんか向こうが明らかに話しているのが聞こえる。どうやら男子は一人もいないらしい。さっきからキャァキャァ聞こえる。出してもらえば悪いけど、その人たちを突き飛ばしてでも逃げる。そして二度とココには近づかない。それでおしまいだ。
「よかろう、だが先にこちらの要求を呑んでもらう」
「いいですよ」
僕の予想どうりだ。あとは相手の要求に出来る限り答えて…
「君を我がクラブの会員に登録したい。それと毎日ここにきてもらう」
「毎日……ですか?ただ登録しているだけじゃ…」
「だめだ。呑めないなら君はずーっとこのままだ」
「とりあえず顔だけ出さしてください」
交渉決裂。僕はこの三年間を帰宅部で過ごすと決めた矢先だったなのに、終わった
「いいだろう 顔だけは私も見たかったからな」
顔確認しようよ! これって無差別拉致? 無差別拉致だよね! テロよりも悪質なんじゃないのでしょうかこの拉致。
そうしてやっと僕の目の前に光が取り戻される。
周りの様子を一言で表すには学校施設内ではけっこう豪華な場所に当たるだろう。大きなキッチンに男子二人は余裕で座れそうなソファー、おまけにストーブもある。それとなぜか、麻雀の牌を自動で組むあの台まであった。さらに、綺麗な白色の丸いテーブルと椅子、そしてとどめに、図書室にでも置きそうな大きい五段の本棚にライトノベル、略してラノベがぎっしりと並んでいた。
「やあ、進入部員君こんにちは。私の名前は西田 姫。二年生でこのクラブの会長だ。会長と呼んでちょうだい」
見るのに夢中だった僕は目の前にいた女性に少し驚いた。身長一六十五センチほど、腰にまで届きそうな長い長い茶髪。そしてつり目。……なぜか本物の着物を着ている。でもどこかとっつきやすそうな人だった。今度はその隣の人、これまた女性。
「…南 時雨。同じく二年生でこのクラブの副会長やっているの。よろしくね進入部員さん」
こちらはいたってクールそうな女性でとても拉致に手をかした人とは思えなかった。身長は一七十前後だろうか。髪は肩ほどの長さで、綺麗な黒色をしている。
そしてその横にはとても小さい身長一五十あるのだろうかと言うくらい小さい人だった。髪はショートで淡いピンク色をしている。
「春風 凪よ。生徒会副会長やってまーす!好きな言葉は<私が法律>よ!だからよろしく~あ、二年生ね」
なんともノリの軽い副会長様だ。……大丈夫なのだろうか?この学校。そしてその奥には見慣れた顔がいた。アイツ……
「はかったな、夏」
そう名前を呼ぶと「悪い、悪い」と手でジェスチャーしながら目の前に立った。身長一七五くらいの男が声をかけた。
「一応自己紹介な 北山 夏だよろしく」
コイツとは中学時代からの友達で良き親友である。否、親友であった。そしてたった今裏切られた。すると突如会長殿が咳払いをしたのでそっちを見ることにした。
「……で君、入る気にはなった?」
「……えーと、」
そんなことしたくない。なんだよこの連中、変人のにおいしかしないぞ!髪まで染めてるなんてただの不良じゃん!! …いや染めてない人もいるにはいる。でも…
「でも…いいですよ。入っても」
なぜだかそう答えてしまった。と言うよりこの人たちを野放しに出来なかった。いや、したくなかった。理由は危険人物だったというのもあるが、一番は何かにひっぱぱられる、そんな感じがした。そしてココに入れば何かがつかめる気がしたからなんだよな。
「…………おい……東…起きろ……おい…」
そして僕は目を覚ます。目の前には会長や時雨さん、夏に凪さんがいた。
「夢か…」
どうやらラノベを読んでいて眠ってしまったらしい。
「よし、起きたなトン君、…ではこれより定例予算執行会議を行う、」
…とりあえずつっこもう
「会長、何で俺が「トン君」などという豚みたいなあだ名なんですか?」
すると今回は袴を着た会長が
「え? 何でって、今決まったことなんだけど、あずま君とは長いだろう? よって、東ってゆう字だからトン君 。どう?」
ドヤ顔をしてこっちに言ってくる先輩。…普段は結構まじめな頼れる人なんだけどな、どうしてクラブ活動の時だけこうも人格が変わるのかな、知りたい。ものすごく知りたい。
そんな疑問の中クラブ活動が行われていく。ちなみにこのクラブは「全てのイベントを楽しみなおかつ、毎日を精一杯楽しむ」がモットーの人たちの集まりであって、別に怪しい人たちではない。と言うことである。
そしてそんな人たちが毎日楽しそうに会話を繰り広げるそんな物語をつづった活動記録、または活動日記である。
続く




