第1話:洞窟で目覚めた俺と異常なスキル
皆様、この作品を読みに来てくださり、ありがとうございます!
ごく普通の高校生だった月宮天人は、ある日突然、洞窟の中で目を覚まします。
そこで彼が手に入れたのは、異常スキル【統計】だった。しかし、彼の防御力はなんとゼロ!
防御力がゼロなら、すべて回避すればいい!
これは、常識外れの才能を持つ少年が繰り広げる冒険の物語です。
ぜひ楽しんでいってください!
俺の名前は月宮天人。さっきまでは、ただのどこにでもいる男子高校生……だったはずだ。
ゆっくりと目を開ける。
「……は?」
思わず声が漏れた。ここはどこだ? 確かにさっきまで自分の部屋で寝ていたはずなのに。ここは……洞窟の中か? なぜ俺が洞窟にいる?
声を出そうとしても、うまく喉が動かない。どうやら驚きのあまり声が出なくなっているようだ。
いや、今は取り乱している場合じゃない。最も重要なのは状況を把握することだ。よし、まずは動こう。
その時、頭の中に直接無機質な声が響き渡った。
『アブノーマルスキル【統計】を獲得しました』
その言葉と同時に、視界に奇妙な光の画面が浮かび上がる。そこには六角形のグラフ――レーダーチャートが表示されていた。
「ふむ……【才能の多角形】か。これが俺のステータス?」
俺はその画面をじっと見つめた。……待て、なぜこんなに変な形をしているんだ?
知力と体力(生存能力)は枠の限界値まで振り切れている。敏捷性もあと一歩でカンストする位置だ。魔法力は三分の二ほど、筋力は四分の三。
空間的に言えば、防御力は……え? ゼロ……!?
防御力がゼロということは、俺は紙のように脆いということか?
画面の下に目を向けると、説明書きのような文字が見えた。
――レベルが上がるごとに、2スタティスティクスポイント(統計点)を獲得する。ポイントは『統計数値』を上昇させるが、『統計データ』には影響しない。
統計データと統計数値? 一体どういう意味だ?
……まあ、今考えたところで意味はないか。
考え込んでいると、再び脳内に声が響く。
『知力が条件を満たしています。スキル【警戒】を獲得しました』
警戒? ……なるほど。このスキルのおかげで、周囲の気配や魔物の存在が感覚的に分かるようになった。
ふぅ……。よし、だいぶ冷静になってきた。まずは周囲を確認しよう。
ここは洞窟の奥のようだ。俺は外へ出るための道を探し始めた。その途中、誰かの武器だったような、少し大きめの手頃な木の棒を見つけた。持ち主が誰かは分からないが、今は背に腹は代えられない。少しの間、借りることにする。
暗い洞窟を歩くこと約2時間。ようやく前方に光が見え、俺は洞窟の外へと這い出た。
「ぷはっ!……空気が美味い」
息を吐き出した直後だった。
「うおっ!?」
洞窟を出て早々、無数のスライムの群れに歓迎された。
よし、実戦といこう。
戦ってみて分かったが、この世界のスライムは意外とスピードがあり、攻撃力もそれなりに高かった。だが、そのぶん耐久力は非常に低い。
敏捷性がほぼ最大で、筋力も高い俺からすれば、奴らの動きは止まっているも同然だった。
実際のところ、俺の防御力はゼロだが、体力がカンストしているため、最大HPが異常なほど高かった。これなら、万が一油断して攻撃を喰らったとしても、致命傷にはならず微々たる影響で済むはずだ。
「まあ、俺より圧倒的に遅いスライムの攻撃を喰らうなんて、まず有り得ないけどな」
最後の一匹を木の棒で叩き潰した瞬間、洞窟の中と同じ声が頭に響いた。
『経験値が一定に達しました。レベルが3に上昇します』
『レベルが3に達したため、6スタティスティクスポイントを獲得しました』
お、6ポイントも貰えたか。
よし……俺の防御力はゼロだ。なら、攻撃を喰らってから耐えるより、最初からすべて回避した方がいい。いくら体力があるとはいえ、実際にダメージを受けてからでは遅いからな。
というわけで、迷わず全部『敏捷性』にぶち込もう。
『6スタティスティクスポイントを敏捷性に投入しました』
成功だ。試しに少し走ってみる。
「うおっ……!」
身体の軽さがさっきまでとまるで違う。笑ってしまうほど足が速くなっていた。
そして、最も嬉しい誤算は、最後に倒したスライムが『二振りの短剣』をドロップしたことだ。木の棒よりはるかにマシな武器だ、ありがたく使わせてもらおう。
俺は手に入れた双剣を構え、鋭く前を見据えた。
よし、狩りの時間だ!
皆様、第1話を読んでくださり、ありがとうございます!
『防御力はゼロだが知力と体力はカンストしている! 防御力がゼロならすべて回避すればいいだけだ――お前たちは俺に触れることすらできない。』はいかがでしたか?
防御力がゼロという致命的な弱点を持つ天人。しかし、彼には普通の人間とは違う才能と、常識外れの成長能力があります。
これから天人がどのように成長し、どんな敵と戦っていくのか、ぜひ見守っていただけると嬉しいです!
それでは、次のお話でまたお会いしましょう!




