急げ
焦って見守る中、ドン、と白い柱が赤く染まった。非常に危機感を感じる。
『ソの一族が、血を流している』
と、干物をかじって、神様が言った。
「それって、お兄様の事ですよね!? ダメダメダメダメ、それダメです」
『焦るな。まだ儀式は完成しておらぬ。キのシルシがついた娘っ子、おぬしの希望を叶えよう。申すが良い』
おぉ、お供えの効果が!?
私は急いで言った。
「ラウル様の呪いを消す方法を教えてください! むしろ消して! あとお兄様も助けて!」
『3つもじゃ。贅沢言いおる』
『これだから娘っ子は・・・』
「5人もいるのです、願いが3つなどまだ少ないぐらいではありませんか!」
と私は必死で訴える。
「すべてが叶いましたら、湯を沸かして、先ほどのスープも捧げますから!」
『あい分かった』
『よし確かに願い聞き届けよう』
なんと食べ物の効果が高い神様たちなんだろう。万歳!
『道を行け!』
『待てその前に配置に戻れ!』
『しばし待て!』
シュンっと、一人を残して神様の姿が消える。
『戻ったぞ!』
『それ道を作れ!』
五つの山から線が伸びてきて、中央の白い柱に届いた。
目の前に残った神様が、モグモグと口を動かしながら、白い線を指で指す。
『娘っ子、この道を行け。中央神に至る』
「・・・この道を歩いて行けと? 馬でも行けますか?」
『馬は贄となり喰われる。喰われていいなら、連れていけ』
「待って、私は無事に帰れます?」
『そこは我らが守ろう。無事に戻り、我らに感謝のスープを供えるが良い』
「かしこまりました!!」
ぐっと手に力を込めて握る。馬さんは道連れにできない。だから一人で!
よし、行くぞ!
・・・ん!?
「呪いを消す方法はご存知でしょうか?」
『知らぬ』
『知らぬが、思い出す事にかければいい。そなたの兄は、あの地で何かを思い出したようじゃから』
えぇい!
とにかく行くしかない!
『急げ。血が多く流れている。主神が再び力を得る。新たな契約が為される前にたどり着くのだ』
柱が、またドォン、と大きくなった。赤色が、濃くなった。
それが流された血の色を受けてのものだとしたら。私の顔色がザァっと失せる。
『急げ。あまり時間がかかると、わしらも潰される』
「はい!」




