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凡人の異世界転移物語  作者: 小さな枝切れ
第三章 旅の仲間
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仕事に備えて

第3章最終話です。

もはやすっかり俺たちの会議室と化した酒場の個室に今いる。


「今回引き受けた依頼だが、俺の経験からしてオーガー辺りかと思うんだが、爆発した死体からオーガーメイジの可能性がある。

ただ奴らがゴブリンをそんな風な殺し方をしたのは聞いたことがない」


そりゃそうだ。

犯人はここに座ってる赤帝竜ルースミアなんだから。


「でだ、今回は情報は恐らくないだろうし、とりあえず行ってみるのが一番早いと俺は思うんだが、リーダー、あんたはどうなんだい?」

「あ、あぁ、うん 、そうだなぁ」

「さっきからどうしたよ?」

「サハラなんか変」


レイチェルが同意する。


「いや何でもないよ。

往復で2日、調査に2日ほどの予定で準備しようと思う。

カイ、みんなの1週間分の用意をして貰えるかな?」

「はい、かしこまりました」

「俺はちょっとルースミアに用があるから、ちょっとごめん」

「レイチェルは両親の手伝いして貰えるかな?」

「分かったわ」

「俺は⁉︎」

「適当で…

と言うのは冗談で、カイと一緒に頼むよ」

「あいよ。

ってかなんか俺だけ扱い酷くね?」

「そんなことないよ?」

「そ、そうか、ならいいんだ。ははは」


あとの事は酒場が落ち着いた後でと、そう言って解散するとルースミアを連れて俺は宿の部屋に戻った。


「我に用とはいったいどうした?」

「いや、わかるでしょ」

「調査の事なら気にするな」

「大丈夫なのかな?

証拠とかあったら不味くない?

それに謎のままで良いのかな?」

「焦りすぎだ。

バレたらバレたでその時は、殺すなり本当の事話すなりすれば良い」

「殺すはダメだよ。

本当の事もマズイよ。

ルースミアの事がバレちゃうでしょ」

「サハラ、主の事もな。

その時は我と一緒にまた別の地に行くという手段もあるぞ?」

「それも有りだね」

「…嫌では無いのか?」

「ルースミアの事嫌いじゃないよ」


次の瞬間ルースミアの顔が真っ赤になった。


「そ、そそそ、そうか。

き、嫌いではないか」


うん、俺はこの世界に来て初めて会ったルースミアに頼りっぱなしで、最初はドラゴンだとか思っていたけど、今は大切な仲間で居なくなって欲しくない。


「そうと決まれば後は当たって砕けろだ!」

「うむ!」




…。

ガツガツモッシャモッシャ…

グビグビグビー

ぷっは〜〜


「どうしたリーダー?」

「…いや、何でもない」

「そか?」


こいつは悪いやつじゃないんだけど、最初の出会い方が最悪だったんだよな。

それをスレイドに話すと、男の癖にこまけぇこと気にすんなよと言いやがる。

お前赤の他人の仲間をナンパした挙句、邪魔だから勝負とか言ったんだぞ?

と思ったがこいつの頭のネジが数十本は抜けてるのを思い出したよ。


それにしても豪快と言うより汚ったない食べ方だ。

まぁルースミアもスプーンとか使わないで手掴みなんだけどね。

カイはこう言っちゃ何だが奴隷なのに食べ方が綺麗で、ナイフとフォークを上手に使って食べている。


料理続きでついでに思った事だが、まず米の代わりがボッソボソのパン、ハード系のパンとも違う固さに粘り気もふっくらさもない。

これを皆んな美味しそうに齧っている。

そしてスープ、これは案外普通に美味い。色々な野菜や肉が入っていて、コンソメっぽかったりチキンブイヨンぽかったりして洋食屋さんのスープって感じだ。

そしてメイン、これは肉を選ぼうが魚を選ぼうが基本は、焼く!煮る!蒸す!しかない。


この店の場合、味は普通で不味いという料理はなかったから助かった。

もっとも具材は怖いので聞かないようにしているけどね。


ここで俺が日本で食べた料理やマヨネーズのようなもの等を作れたらと思うが、万年定食屋の俺にはそんな知識は無かったのが残念だ。

まだこちらに来て1週間程度だと思うが米とか味噌汁が懐かしい。



夕飯を終えた俺たちは、のんびりと酒場でそのまま時間を潰す。

周りからはレイチェルが冒険者になった事、今後旅に出る事などを聞いてショックの声が聞こえる。

またそれを聞いた一分の酔っ払いが、俺たちのところに難癖付けにくるが、スレイドが上手く相手をしてくれたので被害も無く済んだ。

なかなか使えるなこのハゲ。


そうしているうちに客もだいぶいなくなるとレイチェルと母親が来て、後は従業員と私たち夫婦で大丈夫だからと個室に勧められた。


礼を言って個室に入ると明日からの話をしはじめる。

道中はほぼ街道のため問題はなかったが、スレイドが明日の明朝にヴィロームに向かう商人がいるから途中まで同行させて貰えるように取り次いだとの事だった。

そうする事で夜営が楽になるらしい。

やっぱり経験長い人はいろいろよく知ってるな。

ちなみにヴィロームとはここ城塞都市ヴァリュームから東にある街で、別名沼の街と言われているほど巨大な湿地帯が側にある街らしい。


そんな訳で明日は早いからとすぐに解散となるはずが、店主のはからいで全員が寝れる部屋を用意してくれた。



明日からとうとう本格的に冒険か。

今まではルースミアと2人だったから危険なのは俺だけだったけど、明日からはそうもいかなくなったな。


冒険者か…


俺は眠りに落ちていった。




いつもありがとうございます。


やっと第3章終了です。

第4章から冒険になってくるにですが、仲間が加わったことで、サハラのちょっとチートさとルースミアの暴れ方に抑えが入ってしまうようになってしまいました。


今後は恐らく普通にファンタジー小説になっていきそうです。たぶん…



次回更新ですが、明日22日の20時ぐらいを予定してます。

多少遅れたりするかもしれませんが、必ず明日更新はします。



お楽しみに

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