25話 帰り道
なんか凄い人に喧嘩売られたなーと考えていると、警戒を解いた2人が此方にやって来る。
「あ、2人共助かったよー」
「良いってことよ。それにしてもキルやばい奴に絡まれて災難だったな」
「えっそんなにやばい人なの?」
フライの同情するよな物言いに思わず質問するとアンネロゼが、彼女の情報を話してくれる。
「あいつはトップ帯の魔法使いの癖に接近戦もこなす変態だよ。なんでも小さい頃テレビでみた肉弾戦ができる魔法少女に憧れたんだって」
「仲良いの?」
「まさか、なんか仲良く無いのに親しげに話しかけてきてPKしようとして来るんだもん。本当なんでこんな場所まで戻って来たのかなぞだわ」
「不思議だねー」
「まぁ、無事だった事だしいいじゃんか、ちなみに俺は狙われた事無いけど、被害者の会があるのは知ってるぞ」
そうか好きな漫画やアニメのキャラクターに成りたくてコスプレみたいな感じでこのゲームやっている人もいるのか、ていうかあるのか、被害者の会と衝撃を受けていると、アンネロゼが此処での成果を聞いて来る
「まぁ、無事でよかったよ。見たところ此処で採掘でもやってたんでしょ?良いの取れた?」
「バッチし!!これで2本目の剣が作れるよ!!」
「へーサブ武器かー、良いのが出来るといいな」
「うん」
「じゃ、早く戻って鍛冶屋にいきましょ!!」
アンネロゼの言葉に頷き僕等はナイトレラを目指して夜のフンバナ大森林を進み始めた。
どんな武器が作ってもらえるのか楽しみにして皆んなで夜のフンバナ大森林を進む。夜のマップは昼間と違う印象を与えて来る為同じエリアなのになんだか新鮮だ。
ちなみに前をフライ、殿をアンネロゼと僕はサンドイッチ状態だ。何故こんな守られている状態かというと、この森は夜になると昼間とは比べ物にならないくらい強いモンスターがウヨウヨし出すらしい。
現にさっきから何体かモンスターが襲って来てる。名前は夜森コボルトというモンスターだ。はっきりと言おうコイツはやばい。サンドイッチ状態とはいえ僕も戦闘に参加するが、1対1で此処まで苦戦させられたのはエリアボスの颯イタチぐらいだ。
どうやばいかというと、フェイントを仕掛けて来るという事今までは、こっちの急所部分を目掛けて突っ込んで来る奴らだったが、このモンスターはフェイントを仕掛けて攻撃を仕掛けて来るのだ。
現実の稽古でもフェイントを掛けられたことが結構あるが、僕にはフェイントを掛けられた絶対数が少ない為来ると確信して無いと直ぐに引っかかってしまう。
その為最初に何発か貰いマジで焦る。しかも、敏捷とスタミナの2つが犬のモンスターだけあり、ずば抜けており、フットワークの軽い読みずらい攻撃を連発して来る。
リーチが短いのを利用して引きながら切る引き技を繰り出す事で先を作り『スラッシュ』を発動して面と胴を切った事で漸く1体狩ることができた。
「やった!!ってもう全部狩られてる…」
「おっ、そっちも終わったのか、お疲れキル!!」
「ふー、やっぱり夜のモンスターは一味違って面白いわ!!」
僕が夜森コボルト1体に手間取ってる間に2人は、他の夜森コボルトや他の種類のモンスターを片付けていた。
何処か満足そうにしている事からも2人が低い僕のレベルに合わせているのが改めて実感させられる。凄く申し訳なく思うし、早いところ最全線までかけやがって見せるぞー。
決意を新たにナイトレラへの道すがら率先してモンスターとの戦いに参加させて貰いつつ、フライのナビゲーション通りに進むと目的地を囲う市壁を見つける。
「やっと戻って来れたね」
「まぁ、私達はログインし直ぐ出て直ぐ戻って来た感じだけどね」
「本当ありがとうね姉御」
「おいおい、あんまりキルを虐めてやるなよアンネ、それより早く鍛冶屋に行こうぜ!!」
門番さん軽く頭を下げて市壁の中に入ると夜のナイトレラの街は、昼間とは一風変わった姿を見せてくれる。建物や大通りには、街灯やランプの灯りが付いており、西洋風の街並みを幻想的にしてくれている。まるで外国の観光地を旅行してる気分だ。
「おぉーーーーーー!!」
「きれー」
「本当このゲームのグラフィックの良さには、事あるごとに感動されられちゃうよな」
僕、アンネロゼ、フライの順にこの綺麗な風景にコメントしていく。若干1人見方が変わっているがこの際気にしない事にする。
夜のナイトレラの外観を楽しみながら、鍛冶屋に行くとカウンターにいたおばさんが、他のプレイヤーにまたツルハシのレンタル料を取っていた。
これからツルハシを持って採掘に向かうのか戦士ぽっい格好をしたプレイヤーが店から出ようとすれ違う。そのプレイヤーは、僕も以前浮かべた事がある、ぼったくられた人間の表情をしており、思わずシンパシーを感じてしまう。
君も頑張れよと心の中でエールを送りつつ、カウンターの奥で腕を組んで待っている。鍛冶屋のおばちゃんに話しかける。
「素材とって来たよ。おばちゃん」
「出してみな、話はそれからさ」
売り手と買い手の並々ならぬ気迫を感じ取ったのか後ろの2人が息を呑む。始まるのだ!!値切り交渉という名の仁義なき戦いが




