初夏の怪談会
薔薇、サフィニア、ペチュニア、日日草
初夏の訪れを告げる花々がピジョンタウンの街並みを華やかに彩っている
「キーモ、ルディ、支度できたぁ?」
「お待たせ~♪」
ミーモとお揃いの空色にひまわりが飛んでいるおニューの浴衣ワンピでキーモがお弁当を抱えている
「キーモ、可愛い~」
「ミーモも似合ってるよ~お揃いだもんね」
「ね~♪」
「ふたりとも素敵だよ、いいなぁ双子でお揃いって」
「そっか、ルディは一人っ子だもんね」
「まあな、その分、両親の愛情独り占めさ(笑)」
「はい、お弁当。楽しんでらっしゃいね」
「ありがと~ママ♪」
「パイが焼けたらパパとミーナと行くわね」
「うん、待ってる~」
ミーモとキーモ、ルディは大きなお弁当を抱えてどこでもドアからジニー家へ
※
「こんにちわぁ」
「あら、三人ともちょうどよかったわ。今、パフェが出来たところよ」
特製の山盛りフルーツパフェをテーブルに並べながらウインクするジニー
「ミーモちゃん、キーモちゃん、ルディくん、こっちこっち」
「素敵よ…あなた達も番い浴衣ワンピ、買ったのね、ふふふ…私たちも昨日買ってきたのよ」
「ねーさんと江戸とお揃いさん♪」
色違いのアジサイ柄の浴衣を着たきぃちゃんとハトモコが嬉しそうにクルクルと回っている
藍色の浴衣を粋に着こなした江戸が腕組みをしながらニヤリとする
「あ~、江戸くん、犬じゃない(笑)」
「相変わらずイケメンだね♪」
「まぁな♪浴衣姿を見せてくれって言われてよぉ」
「嬉しそうだな、江戸(笑)」
「おうおう、そーゆーお前さんは着ねえのかよ? ルディ」
「俺は犬だし…」
「あらあら…」
照れくさそうなルディにジニーはクリスタルのワンドを振ると
すると…
一瞬にしてグレーのしじら織りの浴衣を着た長身イケメンに大変身
「わぁ、ルディ、かっこいい~」
「すっごく素敵だよ~」
「お、俺…ありがとうございます。ジニー様」
「いいのよ。それと…私に様づけはいらないわ。この子たちと同じ孫みたいなものなんだから」
「えっ、でも…」
「ママが言ってるんだから様づけは禁止さん、ねっ、ねーさん」
「そうね。ルディくんも家族なんだから他人行儀な言葉遣いは不要だわ…」
「おう、ジニーの言う通りだぜ、な、ルディ♪」
スネイプ夫妻の養子とはいえあくまでも自分は魔性犬なのに
ジニー様はなんて…心の広いお優しいお方なんだ…
「おやおや、ジニー、ルディくんが涙ぐんでるじゃないか、虐めちゃダメだろう(笑)」
「やぁねダン、人聞きの悪い」
「違うんです、ダン様、嬉しくて…俺なんかに…」
ダンは微笑みながらルディの頭をクシャリと撫でる
「こら、俺にも様づけは禁止だぞ、仮にもミーモの未来の旦那様になるんだしなっ」
悪戯っぽくウインクされルディは真っ赤になって照れてしまう
「もぉ~ダンちゃんたらっ♪ミーモ、恥ずかしいよ」
「なぁに言ってんの、嬉しいクセにぃ」
「素敵なフィアンセね、ミーモちゃん♪」
「ほんとよ~私たちなんて彼氏がいないから羨ましいわ~くるるるるる」
「もぉ、鳩姉さまたちまでからかってぇ~」
うふふふふふ
「ミーモってば なぁに言ってんの、嬉しいクセにぃ」
キーモに肘でグリグリされながら照れるミーモ
「みんな~怪談会のランチが出来たぞ~ピヨ特性のナゲットと卵焼きもある」
「まぁ、ピヨのナゲットは宇宙一美味しいのよね~よかったわね、みんな♪」
「ピィピリピィ、褒め過ぎだぞジニー」
「ところでキニーとこーじゅ達は来るのかい?」
「うん、ミーナちゃんのミートパイが焼けたらスネイプちゃんと皆で来るって~」
「そうこなくっちゃね♪今夜はゲストでルージャン侯爵ご夫妻も来るから面白いわよ~」
「えっ、ヴァンパイアのルージャン侯爵様が…」
「そうか、ミーモもキーモも会うのは初めてだったな、大丈夫だよ優しいおじさんだから…」
「キーモも楽しみ、ねっ、ミーモ、ルディ♪」
「俺、お会いしたことあるよ、何度か家にいらしたから」
「ああ、そういえばスネイプとチェス仲間だったな」
「俺がなんだって?」
「あ、パパ…」
真紅の曼殊沙華の浴衣を着たミーナ夫妻と艶やかな花火模様の浴衣姿のキニーとコージュが立っていた
「おお、ルディ、よく似合ってるな」
「本当ね、ママ達とお揃いの浴衣をが縫ったのにこの子ったら恥ずかしがって着て行かないんだもの」
「ジニーさ…ジニーちゃんが着替えさせてくれたんだ」
「まぁ、ジニー、ありがとう」
「すまないな、ジニー」
「スネイプもミーナも気にしないでちょうだい、それより、いい匂いねミーナ?」
「ええ、ナスとチーズのミートパイ、たくさん焼いて来たわ」
「ミーナのパイは世界一だからな…」
「あなたったら…」
「相変わらずラブラブさん♪」
「パイがますます熱々になるわね…ふふ…」
「楽しそうだな…」
盛り上がっている場に秘めやかに耳心地のいいソフトなハスキーヴォイスが響く
「まぁ、ルージャン侯爵、いらっしゃい」
紫色のドレス姿の愛妻の肩を優しく抱きながら188cmの長身を目も覚めるような真紅の裏地のマントに包んだルージャンが佇んでいた




