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りせた。小噺 ~温度差で風邪ひくエッセイ集~  作者: Resetter


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食ショック



 やっほー。みんなー。

 りせた。だよー。

 元気してるー?


 夏バテとか平気?

 筆者は、炎天下での仕事じゃなくなって久しいので、とりあえず食欲は無くなったりしていないんだ。


 夏バテで、なんにも食えなくなった時は、わりとヤバかった記憶ある。

 アレは、冗談抜きで生死に関わるねぇ……。


 あの頃は、体重が激減したんだよなー。

 過去2回くらい40㎏台になってた。

 ヒョロヒョロのゲソゲソであるね。漢として、よろしくない。


 しかしながら、今は。

 幸いなことに、美味いものを美味しく頂くことが出来るのである。


 これって、かなりの喜びだと思うんだ。

 日本人に生まれてよかったなーって思う部分……だとも思う。

 海外のご飯はマズイと聞くからな。


 日本人は、どうにも美食にこだわる民族だと、諸外国の人々に思われているらしい……と、YouTubeで見た。

 まぁ、正直、日本にしか住んだことないから、これが普通だと思ってたんだけど。どうやら、そうではないらしい。


 そういえば。

 昔、筆者にネパール人の友人がいたことがあった。

 語学学校に通っている留学生——ワーキングホリデイ的なもの、だったと思う。


 当時筆者が働いていた職場に、バイトとしてやってきたのが仲良くなったきっかけである。


 よく、招かれてその友人の住むアパートに行ったんだが。

 そこには、ネパール人たちが、ひと部屋に6人くらい住んでいたようで……。


 しかも。

 その友人の部屋に、他の部屋からも大量に集まるもんだから。

 いつも、かなり賑やかだった。

 毎回、少なくとも10人以上はいたもんなー。


 ギターを趣味にしてるっぽいひとが、「弾けるか? 弾いてくれ」と、アコースティックギターっぽいものを手渡してきたから、弾き語りしてみたり。(当時は、ちょっとだけ出来た)


「コーヒー飲むか?」と、鍋で煮ている牛乳に、砂糖をドバっと入れて、インスタントコーヒーをぶち込んだヤツをくれたり。


「ご飯食べてくか?」と、ネパールの家庭料理的なもの? を、出してくれたりした。


 ……のだが。

 

 何故かネパール人は、「これは、辛い」と、「これは、辛くない」くらいしか、説明してくれなかった。

 海外の料理に、とても興味はあったので、何度か普通に頂いたわけだが。

 よくわからないスープや、謎のピラフだかチャーハンだかは、まぁギリ食えたけど。


 水牛の干し肉は、とんでもなかった。

 スープに浸して、ふやかして食え! と、言われたから、指示通りにしたのだが……。

 

 ザク切りのブツを、口に放り込むと。

 カッチカチのスジスジな感じで、もんのすごい臭気を放っていたのだ。

 噛まないともちろん飲み込めないのだが、噛めば噛むほど野生の臭いが鼻腔を刺激する。胃が裏返りそうになるのを、何度も何度もこらえて、僅かひとかけらをなんとか飲み込んだのだ。


 あれは、きつかったなぁ……。

 中々のカルチャーショックだった。


 ちなみに、筆者が一番好きなのは、寿司である。または、刺身。生魚がとても好きなのだ。もちろん、鮮度や処理にこだわった感じのものが至高である。


 自作の、『南嘉手納荘四号棟』に出てくる寿司屋さんは、人生で一番美味かった寿司屋さんをモデルにしていたりするのだ。

 そこは、その日の仕入れで、いい感じに仕込まれたネタが、お任せで出てくるお店である。当然ながら、最高に美味いのだ。

 ……お高いけどね。


 後輩の誕生祝いに行って。野郎二人して散々食いまくったら。

 請求額見て、目ん玉取れるかと思ったもんね。

 キャバクラとかで、本指名延長延長延長でもしたのかしら? ってな感じだった。

 デザートに息を呑まされるとは、粋ですねってな。さすがだ。

 あの日は中々に、財布がショック受けてたなぁ。


 その後、抹茶カフェに行って、ちゃんとデザート? 胃にブチ込みましたよ。

 まるでおデートだったが。BLではない。BLではないぞ。そういう趣味はないのだ。

 筆者は、ちゃんと女好きなのだから。


 ……ん?

 キャバクラとかよく行くのかって?

 まぁ、行ったこと……連れてかれたこともあるし、ボーイのバイト少しだけしたことあるけど。

 あの世界も、酒も、無くなればいいなって思う程度には嫌いだぞ!

 

 筆者は、元チンピラではあるけど、薬物は嫌いなんだよ。たとえ合法だろうとも、ね。あの正気を失ってる感じ、人間辞めてるとしか思えないからな。


 いや。

 或いは、あの姿こそが、本来の人間なのだろうか……?

 よくよく考えたら。社会通念だとか、理性だとか、道徳だとか、法だとか。全部後付けだもんな。

 

 なんにせよ。

 筆者は、酒は体質的に飲めないのもあるが。

 脳を麻痺させて、理性をなくした姿になりたくないから、飲まない。アレは醜い。

 そして、金払って女の子と喋らなアカンってのも、理解出来ない。

 不毛だと思うし、無駄遣いだなーとしか思えないのだ。

 

 でも、付き合いってあるやんな……。

 筆者がどう考えていようが、世の中がその通りになるわけがないのだ。

 たとえ財布の痛みのショックに耐えかねて、膝から崩れ落ちようとも。断れない場合は、あるのだ。


 どうせなら、この金で美味いもの食った方がいいのだがなー……。と、去りゆく諭吉を、ハンカチ握り締めて見送るのみ……だ。つらみ。

 

 だから、あの日。

 お高いお代を寿司屋さんに置いていったことは……ッ!

 後悔、していないッ!

 だって、美味しかったんだもん!

 

 美味いものは、いい。とても、いい。


 食とは、本来、生命を繋げさえすればいいものだ。

 だが、現代。

 食は、娯楽にまで昇華されているといっても過言ではないだろう。

 生命維持とともに、満足感や幸福感を得られるという、非常に贅沢な行為になっているのだ。


 素晴らしいねぇ。


 どんどん美味いもの食うぜー!

 と、出張先で、ご当地グルメを堪能し。

 地元で、お気に入りグルメを堪能し。

 たまに行く小旅行でも、美味しいものを堪能し。



 いつの間にか。






 筆者は、太った。


 ショック。



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