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戦国魔法奇譚  作者: 結城謙三


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太樹寺の変 了!!

最後まで付き合ってくださった皆様

3年間ありがとうございました。


また次回作でお会いしましょう。


宣伝ですが、拙作「月刊·理不尽太郎」アマゾンKINDLEで発売しております。

199円!新作も掲載しております。手に取っていただければ幸いです。 電子書籍ですがw

「この国の未来にあたしがいないって?……イノリ、見てごらんよこの有り様を……」

200名の風魔党員である傀儡夜叉たちは崇徳院が亡き今でも苦悶の表情を浮かべながら

積み重なるように横たわり、一人一人をよく見ると四肢は有り得ない方へと折れ曲がり

かさかさの枯れ木のような肌は至る所が裂け穿たれ、とてもではないが生命ある者の様相を呈してはいない……

黒い甲虫に襲われた者たちは、致命傷までは負っていないものの無傷な者が皆無と言ってもいいほどに身体や装備のあちらこちらを噛み砕かれ、粘液を浴びた肌は赤く爛れ腫れ上がっていた。

そしてこの国の寺院の象徴ともいえる大本堂は無残な姿を晒していた。


そして目の前の北条氏直に目をやる イノリ

「でも……これはお玉様のせいでは……」


「あたしがこの世界へ戻らなければ、崇徳院も復活しなかったんだよ……あたしがこの世界にいたら、崇徳院は遅かれ早かれまた復活するからね」

次第に本尊の前にいるイノリと玉藻前の周りに人々が集まりだす。


「お玉様!?それはどういう意味ですか?お玉様が戻ってくれてみんな本当に嬉しいんです!」

茶々が、玉藻前の手を取る。


「そうです!崇徳院の怨霊が復活しても、またみんなで追い払えばいいんですよ!!」

武田勝信が縋るような目を玉藻前に向ける。


「その時には天女の娘のイノリは居ないんだよ?今日だってあたしたちだけで勝てたかどうか」

玉藻前が寂しそうに、茶々の頭を撫でる。


「僕たちがもっと強くなりますから!お玉様!そんな事を言わないで下さい!!」

真っ直ぐに玉藻前を見つめる 井伊直政


「僕もお玉様が居なくなるのは、淋しいな……」

満腹丸が茶々の肩に手を置く。


「そうじゃっ!九尾殿と大嶽丸殿には、この国の守護神として見守っていただかなければ……」

足を負傷した武田信玄が両脇を真田幸村と大谷屋の千代に支えられ頭を下げる


「この国は居心地が良かったんだけどね……崇徳院を魔界に縛り付ける約束をしちまったからね、あたしも魔界でのんびりするさ」


「魔界ってのんびりできるような場所なんですか?針の山とか血の池があるのかと イテッ!」

茶々にお尻をつねられ、飛び上がる 伊達政宗


「お玉様!それならイノリと一緒に帰ればいいんです!!マリンガ王国ならイノリより強い人がいくらでもいますし、父様と母様もいます!!簡単にやっつけてくれますよ!!」


「イノリ……」

イノリを見る玉藻前の目に迷いの色が見える。


「お玉様、イノリちゃん……助けてくださってありがとうございます。わたしもお玉様が魔界へ行くくらいなら、天女様のもとへ行ってくださるのがいいと思います。」

気がついたお雪が、織田信忠に抱き上げられ玉藻前とイノリの前に以前と変わらぬ姿で現れる。


「お雪……よかったよ気がついたんだね、あんたには一番迷惑をかけちまったね。」


「やめて下さい!お玉様のせいではありません わたしが迂闊でした。」

照れ笑いしながら、頭を掻く お雪


「そうです!一緒に行きましょう!!」

イノリが玉藻前の胸へと飛び込んだ瞬間、二人を銀色の古竜の覇気が包む。

玉藻前の背後に九本の尾が後光のように立ち上がり、金色の覇気が混ざり合う。

そして球状に広がっていく覇気が、大本堂内を照らし隅々まで染み込んでいく

その光を浴びた、朽ちた枯れ木のようだった傀儡夜叉たちが、その身体に生気を取り戻していき

傷ついた者たちもみるみるうちに癒されていく……

風魔小太郎を抱え本尊の前で蹲っていた北条氏直が歓喜の叫びを上げ 咽び泣く。


やがてその光も元の大きさに戻り始め、イノリと玉藻前の二人を宙空へと誘う


「姉さん!イノリ!ちょっと待ってくれよ、おりんに会ってから行ってくれよ!!」

大嶽丸が叫ぶ


「あーーーーっイノリちゃんと話もしていません!!」

必死に手を伸ばす 茶々。


「すまないね、本当ならネボアが消えた時点でイノリの使命は終わっていたんだよ

みんな元気で!」


「あ~またイノリだけがスッポンポンなのですね……」

金と銀の光りの渦が二人を飲み込み 童子切安綱が“ガチャンッ”と床に落ちる


『イノリーーーーーッ!!酒っーーーーーーーー!!!!』


この国から九尾の姿は消えた。

だが稲荷神社の神霊の使いである千年狐は、今もなお、どこかでこの国を見つめているだろう。




次回作のあらすじを少し


西暦1600年……神々の勝手な都合でダンジョンビートが発生した異世界へ送り込まれる武士もののふたち


「それほどまでに殺し合いたいのならば、モンスター相手に好きなだけ殺し合うがいい!!」

日の本の守護神·八岐大蛇の逆鱗に触れたのは、関が原に募った武士たち 彼らの運命は?


来年お会いしましょう。 皆様良いお年を(^^)


結城謙三

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