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「お~珍しいもん見れたわね!ほらほら日と夜の境目よ?夜の方なんか星が見えてて綺麗よねぇ~、んじゃ夜迂回していくかにぃ~」


 あれ?変なこと言ったかな?呆れた顔されてるが。


「んな天気話すように普通に流そうとしても、どう見ても異常だろうよシャル?それにそこのおっさんはお客様だって言ってたが、どうなんよ?」


「いや珍しいでしょう?ミカエルさんやこんな辺鄙な所でユニークスキルを使って一部夜にフィールド改変してるようなのが要るのよ?ただでさえめんどくさいのに、私達が相手する必要ってあるの?」


 ミカエルさん達に、私なりの正論をぶちまけてみる。

 実際この現象を起こしてるのが、この森のユニークモンスターであれ新魔王連盟の何某であれ、わざわざ軍の連中が近くに居るとこでドンパチする必要がないじゃないの。

 ちょいと遠回りになるけど迂回するのがベターなんじゃない?と続けてみた。


「あ~・・・迎えに来てもらってる軍の連中忘れてたわ」


「迎えに来てもらってんだから、忘れちゃダメでしょうに・・・」


 ちょっと強くなって思考が戦闘よりに・・・あ~強制訓練の弊害か。

 戦わなければ生きていけない環境にしてたもんね・・・「ごめんね♪」と心の中で謝っておく。

 口にすると馬鹿がつけあがるからな。


「まぁ丁度いいわ、ウォルター索敵で私達の周囲とあの夜の中心あたりまでで敵性反応を報告!」


 元Aランクの冒険者であるウォルターには、特に念入りに斥候系の職業とスキルを上げさせてある。

 戦闘は今までの経験があるので、変な癖の矯正位+その熟練度上げ位なので割と楽だった。

 手古摺ってたのは、礼儀作法と掃除洗濯に料理ってな感じである・・・つまりこのおっさん家事がとことんできなかったのである。

 冒険者としては優秀なんだけどなぁ・・・家事能力ゼロだったし一から教えるのは大変だったわ。

 斥候は割と卒無くこなすので、やっぱ奥さんとその手の話はしてたんだろうなと思ったわ。

 ちなみに斥候系を念入りに上げさせたのは、私が楽したいからだ!

 なぜに主人が執事に敵が来たとかいちいち言わなきゃいけないんだろうか?

 できる執事は、何も言わず自分の権限で出来る事はすべてやるものだろう、お伺いを立てるのは主人に「この様にしてよろしいですか?」とプランを立ててプレゼンするべきである。(偏見)


「この周囲にはお嬢様が先程屠ったので最後で居ません。そして私の索敵範囲ではギリギリですが夜の中央に人型で、膨大と言っても夜のお嬢様の半分にも満たない魔力反応が一つございます。仮にこの敵を【月】と称しましょう。この【月】ですが全く気配を隠そうとしていません。それどころか魔力を周囲に放射し威圧すらしています。そしてこの【月】ですが・・・地上10m程でしょうか浮いています。つまりは・・・その相手にする必要ないかもしれませんなぁ。とんでもない馬鹿です。」


 ・・・私の索敵でも、やっぱ浮いてたのよねこいつ。

 私の勘違いかと思って、ウォルターに聞いてみたけど・・・うん間違いなく馬鹿だわ。

 鳥の獣人とかなら、羽が一部退化したせいで飛行はできない、けれども滑空はできるけどこいつは浮いている。

 スキルに一時的にちょいとばっかし浮く事のできる物はいくつかあるが、どれも燃費は悪いし遅いし滞空時間がどんなに長くても5分ぽっちだし、なにより他のスキルに制限がかかるものが多いのだ。

 それを無視できるという事は、魔王もしくは人型のモンスター種である可能性が高いのであるが。

 はっきり言って、こいつはこの森を甘く見すぎである。

 私でも厄介と思うモンスターの反応はそこそこにあるのだ、ただ彼らは賢いので割と同格レベルではあまり争わない、それで負傷し他の物の餌になると言う可能性を十分理解している、せいぜい威嚇で留めてしまうのだが、完全にこいつは喧嘩売っているのでタコ殴りに会う可能性は大である。

 それに・・・なんで浮いてんのかねこいつ?

 索敵の反応だと樹々の上を浮いてるわけでは無く、樹に沿って浮いてるわけで、何が言いたいかと言うと枝や葉に隠れるという事をしていないので全方位から襲い放題であるのよぉ・・・

 それに問題は他にもある。


「ウォルター採点としては100点中20点位かにぃ~、囲まれてるわよ私等もあれもね。数は大体私等に200人程あれに50人程って事で、脅威度は私達を上に見てるわね。まぁしょうがないよ相手が悪すぎるし、話し合いで何とかするつもりだから皆は絶対口を挟まないでね?あと敵対行動は禁止ですぅ~お願いじゃなく命令の方だからそこんところよろしく!

ちなみにウォルター呼称が古臭いわよ?浮いてるし夜の中心だから【月】ってなによ。

普通に【アンノウン】で良いわ、どうせ凹されて逃げるか死ぬかなんだからあれ」


 そう言い全員を一カ所に集め座らせ待機させる。

 私が相手が悪いって言った所為なのか、プーを除いて若干顔色が悪いし、おっさんはその上凹んでるしさらにのの字を書く始末、おっさんがやっても可愛くないわ。

 プーが隣で一緒にのの字書き出したわ、あー楽しそうで何よりだわ。

 プーちゃんこっちに目線頂戴?写真撮ってあげる♥

 一番五月蠅そうなディノンが、さっきの一撃で気を失ってて助かったわ・・・あ~交渉中に起きられるとまずいな、一服盛っておこう!うん、そうしとこう!

 ディノンにお馴染みの無針注射器で睡眠や・・・一つ上の昏睡薬を打ち込み手足の関節外してから荒縄で結びましょうね。

 これで絶対こいつ程度では、抜けられないはず!

 最近変に状態異常の耐性とか拘束解く技術とかこいつだけずば抜けて成長してるのよ、あれかな?

 教官連中に一番反抗してたから、彼らの玩具になったのだろう・・・、滅茶苦茶にと言うかぼろ雑巾の様にしても反抗してたからなぁ、たぶんこいつお気に入りになってたんだろうなぁ、いくらやっても壊れないから。

 そういや毒物と薬に長けた奴が居たっけ、まぁ結果オーライかねぇ。


「お?」


 気づかれてるって分かったみたい、6人隠蔽を解いて近づいて来たわね。


「後学の為に頭に入れときなさい?この凶悪なモンスター蔓延る弱肉強食の森林で、戦う事が生きる事とと教える為にわざわざ遠方から戦闘訓練キャンプをしに来た修羅の皆さんの登場です」


 姿を現したのは、ここの凶悪モンスターの素材を使用したフル装備の短槍と盾を装備した6人で、サブ武器は一人ずつ違う一番前に出てきたのがリーダだと思うがそいつが分厚い刃の剣鉈を2本腰に差してるし、他の連中は短弓やら投槍を数本背中に背負ってたり、一番面白いのが陰に隠れるようにしてるのがスリングと言うかこれパチンコかね?それをすぐ使用出来る様にしてる癖に、殺気も無く気配も消して無いが意識から外れるようにそこに居る。

 やっぱこの連中練度が違うわ、レベルやスキル頼りならず技術を磨いてるこぇ~よ。

 鎧の下ムッキムキだよ?見えなくても解るわ。

 だけどボディービルダーとは違う筋肉質だね、猫科の猛獣を思わせるしなやかな物で余計な物は付けて無い。 

  後ろで息を吞む音が聞こえる、完全に飲まれてんな。

 ちらりと後ろを見てみると、うんダメだわ。

 プーだけのの字を楽しそうに描き続けてるけど、平常運転だね。

 私は、左手を後ろに回しイベントリから一升瓶を出しゆっくり見えるように高く上げ、右手は拳を握り腰だめに構える。

 これは、彼らの作法。

 酒を酌み交わすか、敵対するかと言う事である。

 実に分かりやすい! 

 そして私は語り掛ける。

 

「ごぶぅごぶごごごごっぶぅ!、ごごごぶぶぶごっごごぉぶ?ごぶるぅごっごふぅごっぶっふ!?(私達に敵対の意思は無い!ここにあるのは特上の酒友好の酒宴はいかが?けれど拳取るなら命を懸けて最後まで殺り会う所存返答はいかに!?)」


 彼らの言葉を私がした時点で気が付くと思うけど。

 彼らは【Another World Online】最凶の戦闘民族で出稼ぎに傭兵をし戦争イベで魔王連盟にも数多の被害だした恐るべき人種、【戦子鬼ウォーゴブリン】さん達です。





















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