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「こいつらはどうするんだ?」
固まっている人形達を指差す。あれから、まったく動く様子はない。
「どうしようもないだろうな。我とお前の混血で作られた者だから、我の血が変わってしまって動けなくなったんだろう。楽にしてやりたいが、さてどうしたものか。」
「・・・オレも、一緒にやるよ。オレの血も戻さないとなんだろ。」
「そうだな、できるか?」
「あぁ、オレの分はオレがするよ。お前達だけに背負わせてすまなかった。」
そう言って、オレ達は人形達を、この世の縛りから解き放った。
***
「そういえば、リレィンは何故あんなところにいたんだ?」
ふと、気になったことを口にした。あそこでキャンプするにしても辺りには誰もいなかった。女の子一人であんなところにいるのは、あまり普通ではないだろう。
「あぁ、あれはエンシェントブラッドを探していたんだ。」
「エンシェントブラッドを?」
「そうだ。我はエンシェントブラッドの王だ。そして我らの血は不老不死であろう。不死というのは一見、すごい能力のように思うだろうが、長い長い年月で精神が狂ってしまうこともあるんだ。だから我がたまに問いに行くのだ。まだ生きていけるかと。そして、もう精神が持たないという者は、我が血を回収してやるのだ。我は血の回収ができる唯一のエンシェントブラッドだからな。王として、エンシェントブラッド達を見守る責務があるんだよ。」
「じゃあ、お前が疲れたら、どうするんだよ!」
リレィンはびっくりした顔でオレを見た。そして、フフと小さく笑った。




