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第六十二話 宝箱の中身は?

「だからね、もぐ、足下はあの泡に包まれてなかったから、もぐもぐ、水をうまく使えば、う~んおいひぃ~」

『あ~うん、判ったよ。なんとなく判ったからゆっくり食え』


 電撃による感電でいい感じに焼けた蟹をもりもり食べながらミラが説明してくる。


 でも、口の中にリスみたいに詰め込んで喋ってるからな。しかもほっぺに手を当ててやたら幸せそうだし。その感じがなんとなくかわいいとか思ってしまった。


 ……あれだ、動物を見て感じることと多分一緒だ。とにかく、あの蟹に関しては泡のガードが硬そうに思えて、歩いている脚に関しては泡に守られていなかったわけだ。


 そう言われてみると、普通に素早い足さばき見せてたしな。


 だからシャワーで周囲に水を張って、そこにスパークボルトを打ち込む事で、水を伝って感電。そっから内側に電撃が駆け巡り――いい感じに焼けたってわけだ。


 しかしだからって、まさかこの場で食べだすとは思わなかったけどな。

 まあ、こうなった以上持ち帰るのも微妙だし、判らなくもないけどな。


「ふ~美味しかった~」


 お腹を擦りながら満足気にミラが言う。手をかざしてシャワーで水も飲んでた。便利だな結構。


 ちなみに食べたのは当然中身だけで、魔晶とかは取り出し済みだ。


 後は、例の結晶が一つあったかな。どの程度の性能かは判らなかったけどそこそこの質っぽくはある。


 後は――


『この蟹の甲羅とか丈夫そうだし、何かに使えるかもな』

「うん! きっといい出汁が取れるよ!」


 うん、違うそうじゃない。


『いや、ドゴンとか買ってくれるんじゃないかって思ってな。かなり頑丈そうだし』


 何せこの甲羅、解体するときは足下から腹の部分の柔らかい所を狙って甲羅を外した形だ。戦ってるときは甲羅を見せてるから気づかなかったけどな。


「そっか、そうだよね……素材に使えそうだもんね……」

『いや、なんでちょっと残念そうなんだよ……』


 今食べたばかりなのに、まだ食い気が勝ってるのか……。


『まあ、とりあえず甲羅はバッグにしまって後で考えるとして、ちょっと宝箱の中身を調べてみないか? 折角だし』

「あ! そうだ宝箱!」


 忘れてたのか――どれだけ蟹が食べたかったのか……。


「う~ん、何が出てくるか楽しみだね」

『ああ、ただ、罠があるかもしれないし気をつけ――』

「え?」


 あっさり開けたーーーーーー!


「ご、ごめんエッジ、罠とか考えてなかった……」


 蟹を食べて気が抜けたのだろうか……まあ、特に何かが起動したわけでもないけど、ちょっとは気をつけて欲しいとこだ。


『ミラ、頼むからその辺りは少し慎重になってくれ』

「ご、ごめんね。今度から気をつけるよ~」


 まぁ、反省してるならコレ以上は何も言わないさ。とりあえず何もおきなかったしな。


 で、後は中身だけど――


「う~ん、なんだろこれ? メガネと、あ、これは僕が腕輪に付けてるのと一緒だね。色からして水の魔石みたいだよ!」


 うん、確かに宝箱の中には水の魔石と後はメガネが一本入っていた。魔石はともかくメガネは一体なんだろうか?


「う~ん、つけてみようか?」


 そんな事いいながらメガネを顔に近づけるミラだけど、おいおい。


『待て待て、それだって詳細もわからないのに危険だろ? とりあえずマージュの店に戻って聞いてみよう。もしかしたら彼女のなら何か判るかも知れないし』


 ただのメガネとも思えないしな。もしかしたら魔法具って可能性もある。何かあそこには色々変わったものがあったし、メガネ型の魔法具みたいのがあってもおかしくないしな。

 

 それに違ったとしてもマージュなら何か判るかもしれない。


「そうだね、でもこっちの魔石は嵌めてみてもいいかな?」

『そうだな。それは普通の魔石っぽいし、折角だから試してみるか』


 何せ水の魔石は一つだとシャワーしか使えない。今回は戦闘に役立ったけど、あれは搦手みたいなものだしな。


 と、いうわけで腕輪にミラが魔石を追加する。これで雷の魔石がひとつ、水がふたつで3箇所埋まった形だ。


「うん! ちょっと試してみるね!」

『ああ、そうだな一発だけ撃ってみるか』


 ミラは検討の為、手をかざし水の力を解放した。

 すると――大きな泡が手から一発発射された。


 泡はふわふわと漂いながら本当ゆっくりと少しずつ前方に動いていく。

 これって――


『あの蟹が使っていたのと一緒だな』

「うん、そうだね。と、いうことは相手を閉じ込められるのかな?」


 多分な。泡がどれぐらいのサイズまで対応できるかわからないけど、触れた相手を包み込んで行動を制限できるのは確かだ。


 もしかしたらこれって結構使えるのかもしれない。


『とりあえず実践で一度見てみたい気もするけど、まあ一先ずマージュの店に戻ろうか』

「うん、そうだね」


 そしてとりあえず蟹も倒し、宝箱の中身も回収した後は、再び水の中に潜ってもと来た道を戻った。


 そして――試す機会はわりとすぐあらわれた。ここに入った時の横穴から出た直後、横から来たアクアシャークに襲われたわけだが、咄嗟にミラが水の魔法を行使、あの泡に閉じ込めたからだ。


『見事に閉じ込めたな、ミラ、そのままスパークボルトを試してくれ』

 

 首肯してミラが電撃の球を放つ。するとそれが水の泡に触れ、バチバチッ! と弾けた。

 

 蟹を感電で倒したぐらいだし上手くいくかなと思ったんだけど、見事に電撃が中で暴れてるな。


――進化PTを4得ました。


――経験値を35得ました。


 う~ん、それにしても一撃とはな。

 かなり役立つけど、ただ、この魔法は一発でMPが12も減るんだよな。

 そしてその後も、魔法の薬がない分、どうしても息継ぎが一度必要になって、そこでも魔物に襲われたけど、同じ手で更に数匹倒してみせた。


――熟練度が3に向上しました。


――パッシブスキル【打撃上昇】がアンロックされました。


――スキルリストに追加いたします。


 おっと、どうやら熟練度が上がってまたスキルが解放されたようだな。


 う~ん、色々スキルも増えてきたな……その辺も精査しないと。


 それにしても、今ので結構減って残りMPがギリギリだったみたいだな。やっぱり魔法が使えるようになるとその分魔力の消費は増えるか……また暫くマージュに頼んで休ませてもらわないと駄目かな……。

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