おまけ! ヴィスコ目線
お父様目線です。
「あれ?今日休日なのってヴィスコとイディオンかよ!」
「何が不満なんですか?ポレマオ。」
休日を家族でまったりしているところにポレマオが現れ不貞腐れたようにそんなことを言った。
「ポレマオ君はヴィスコ君と時雨ちゃんがちゃんとイチャイチャしてるか確かめに来たんだよ!」
「ディオプロセフ様。また幼児の姿でうろつかれているのですか?」
最近ではちょくちょく家でお茶をいただいているこの幼児は省エネバージョンのディオプロセフ様だ。
「時雨ちゃんが自分には魅力がないから、ヴィスコ君が手を出さないんだって悩んでたよ。」
ディオプロセフ様の言葉にポレマオとイディオンが私の方を勢いよく見る。
「何もしてないんですか?」
「お前大丈夫か?いくらなんでもキスぐらいはしただろ?」
「………」
私が黙りこむとポレマオとイディオンは信じられない物を見るような目で私を見た。
「あんなに可愛いのに何もしないなんて絶えられるんですか?」
「俺、無理!速攻押し倒す‼」
「………君達………シグレは初めてなんだよ。欲望むき出しのおじさんなんて気持ち悪いと思われたら私は生きていけないよ………」
私の心からの声に二人は哀れみの顔を浮かべた。
「大丈夫だと思うけどな~時雨ちゃんは初めてでも知識があるから。」
ディオプロセフ様の言葉に私達は首をかしげた。
ディオプロセフ様はテーブルの上にのっているお菓子をつまみながら言った。
「時雨ちゃんはむこうの世界で婚約者がいたんだよ!」
「「「!」」」
「歳はヴィスコ君の2つ上、チビでデブでハゲ散らかしてるド変態でさ………まあ、財力はあったよ………時雨ちゃんは人形みたいで直ぐに気に入られちゃった‼時雨ちゃんは祖父と父親には逆らえなかったから………」
ディオプロセフ様はチョコレートを口の中に放り込んで飲み込んでから続けた。
「ド変態にド変態な行為を強要されたときにこたえられないとって………英才教育?でも、初めてじゃないと嫌だってド変態がいうから経験は無い………知識だけ入れられて吐いてたよ。あれは可哀想だったな~。」
ディオプロセフ様は二つ目のチョコレートを食べて言った。
「時雨ちゃんは好きな人とそう言う事することは出来ないって諦めてたんだよ。だから大好きなヴィスコ君が相手なら幸せだな~って思ってるの!大事にしすぎて嫌われたなんて笑い話にもなんないよね?時雨ちゃんはヴィスコ君の側に居れるだけで幸せそうではあるんだけど………自分が悪いって思っちゃってる。魅力がないってさ。」
ディオプロセフ様の話は衝撃的で私がシグレを不安にさせていると気が付かせるためのものだった。
ディオプロセフ様は話終えると『じゃあね!』っと言って姿を消した。
残された私達は呆然としてしまった。
「………父上………僕は今からシグレと仕事を代わりますから………明日の昼まで帰りませんから………どうぞイチャイチャしてください。」
「俺はスキロフとケーシー預かるから、二人でイチャイチャしろ。」
イディオンとポレマオはそう言うと素早く動いて私はリビングにポツンと残されてしまった。
役に立たない頭で暫く考えてこんでいるとほどなくしてシグレが帰ってきた。
「ヴィスコ様?お兄様から家に帰るようにと言付かって来たのですが?」
「!………お帰りシグレ………」
キョトンとした可愛い顔で首を傾げるシグレが愛しくてたまらない。
「………シグレ」
「はい。」
「キスして良いかな?」
「!?」
みるみる真っ赤になっていくシグレが可愛くて、私はシグレの腕を掴んで引き寄せた。
腕の中にスッポリと収まるシグレ。
ゆっくりとシグレの唇に自分の唇を重ねる。
シグレは強く目をつぶっているし、呼吸も止めてしまっている。
酸欠になりそうな彼女の唇を舌先で舐めると彼女が驚いた顔で目を開いた。
唇を少し離すとシグレは何か言おうと口を開いた。
私はそれを見逃さず舌を彼女の口内にさしこんだ。
シグレが抵抗しようとするのを強く抱きしめて押さえ込む。
私はシグレの唇を貪った。
今まで我慢していたものが溢れだした気分だった。
散々貪ってから唇を離すとシグレはぐったりと私に寄りかかった。
「やり過ぎちゃったかな?」
「………誰か来たらどうするんですか?」
「今、この家には私と君しか居ないよ。」
「………?」
「シグレとイチャイチャ出来るように皆が気を使ってくれたんだ。」
「………?………い、イチャイチャ?」
「嫌なら言ってほしい。」
シグレは私の胸に額を押し付けると言った。
「い、嫌……じゃ………無いです。」
私はシグレをお姫様抱っこすると彼女の首筋に顔を埋めた。
「心から愛しい人が腕の中に居るなんて幸せだ。」
「………私も幸せです。」
私は押さえきれなくなって、彼女の首筋にキスを落とし強めに吸い痕を残した。
シグレの白い肌に私の執着が刻まれた。
「………ヴィスコ様?」
「………」
「ヴィスコ様?」
「シグレは私の大事な人だ。誰にも渡したくない。」
「!」
「………私はどうやら執着心が強いらしい………シグレの事に関してだけだけどね。気持ち悪いかな?」
シグレは顔を真っ赤にし、瞳には涙を浮かべて言った。
「う、嬉しい。」
こんな顔されて我慢なんて出来るわけがない。
私はそのまま寝室に急いだ。
………暴走した自覚がある。
………シグレをかなり泣かしてしまった。
「ご、ごめん。」
「………」
さっきからシグレが私に背中をむけて口をきいてくれない。
「本当にごめん。」
ゆっくりと振り返ったシグレは口を尖らせて不満そうな顔だ。
怒っているシグレを見ながら、色んな顔をするようになったな~っと笑顔で見つめているとシグレの眉間にシワがよる。
「ごめん。」
慌てて謝るとシグレは小さく呟いた。
「どうして謝るの?」
「へ?」
「だ、だから、何で謝るの?」
シグレは顔を赤くして怒った。
「何でって初めてなのに手加減出来なくて………」
シグレは口を尖らせて不満そうに言った。
「謝らないでほしいです。最初は痛かったけど、ヴィスコ様が愛しくて愛しくてたまらない気持ちになって幸せになったのに………悪いことしたんじゃないでしょ?」
「…………」
「嬉しかったし、最後は気持ち良かったのに。」
私はシグレを押し倒していた。
驚いた顔のシグレに軽いキスをして笑って見せた。
「可愛い事ばかり言っていると、ベットから逃がしたく無くなるよ。」
「!」
「………でも、そろそろイディオンが帰ってきてしまう………シグレ、愛してる。」
「………ヴィスコ様はズルい。たった一言で私の機嫌を良くするんですか?」
「機嫌直してくれるのかい?」
「………もう一回言ってくれたら許します。」
「愛してる。」
その後、彼女の身体中につけてしまったキスマークを治癒魔法で治しイディオン達が帰ってくるまでに身だしなみを整えることに成功した。
「ただいま!」
「お帰りイディオン。」
「お帰りなさいお兄様。」
イディオンはシグレの顔を見つめると言った。
「………シグレ、幸せかい?」
「はい。お兄様。」
「父上は………聞くまでもなく幸せそうな顔で、なによりです。ムカツク。」
イディオンはシグレの頭を軽く撫でると優しく笑った。
「シグレが幸せなら首筋に残ってるキスマークも許せそうな気がしますよ!あくまで気がするだけですけどね………」
イディオンの背中から黒いオーラが見えた。
ああ、イディオンは本当に私に似てきた。
イディオンが得意じゃない治癒魔法でシグレの首にわざと残したキスマークを消しているのを見ながら、私は幸せを噛み締めるのだった。
とりあえず完結です!
お兄様目線も!と言われましたが………
可哀想にしかならない………可哀想なので書きません!
ごめんなさい。
皆々様ここまで読んでいただけて幸せです。
ありがとうございました‼




