表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第七章 戦う未来とこの世界
275/324

16-箱入れ-


 テスト終了!

 一気に行くぜ!


 秒差1秒間隔以内で8つの窓にボールを投げ入れる。


 つまり、1つのボールが入ってから1秒以内に全ての窓にすべてのボールを入れること。 

 それが今回のルールということだ。


「じゃあ、さっさとやろうか」

 華壱はいきなり言った。



「こんなことができるのか?」

「一気に8個のボールを投げ飛ばすことが可能ならば、ね」

 隼人はそう言って笑った。


『では開始します。華壱さん、お願いします』

「あいよ」

 ボールが一気に8個出てくる。

 全てラグビーボールだった。


「……計算式を発動する」

 華壱は呟く。

「計測開始……が…………だから……で…………」



「どうするつもりだろうな?」

「さあ。方法はいくらでもあるだろ」

 隼人は言って笑う。

 どうしてこいつは危険になればなるほど笑顔を見せるのだろう。

 よくわからない性格であること限りなし。



「いっくぜえええええ!!」

 華壱は叫んだかと思うと、全てのボールを様々な方向から蹴りまくった。

 それぞれが一見乱雑に飛んでいく。

 が、それらはすべて、窓に向かって飛んで行っているのが分かる。


「計算……じゃない」

「そうですね。あれが華壱様の素晴らしいところでございます」

 楊瀬さんが言う。

「今まで培ってきた経験と予測……それと、計測結果と計算。そして繊細で微妙な調整までこなす、それが彼なのです」


 その言葉を待っていたかのように、

 すべてのボールが吸い込まれるように窓の中へと入っていった。


『秒差0.71。クリアです』


 華壱は見事にすべての箱にボールを入れて見せた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ